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ブレイズの独白〜魔王様との決戦!?〜

アリスの部屋のドアが変わっていた。前のピンクピンクした、いかにも女の子の部屋だったドアが、紺地に金の魔王紋にハートを足した装飾、上下に紫のラメというかわいいものに変わっていた。


バンノーチョーリーとかいう聖剣とよく似たデザインでアリスらしいセンスだ。お前、昔から紺色と金色好きだよな。


「アリス、いるか?」と俺が言うと、中から慌てた「まっふぇ」と言う声が聞こえた。きっと「待って」と言いたかったけど、モナカを口いっぱいに頬張っているのだろう。トメのクソババアのせいだろうな。



だから俺は「喉詰まらすぞ。飲み込んでからで良いからな」といつも通り返す。


ウチの食糧庫からモナカを転移させるのやめろ。トウニョウビョウになるぞ。今、インフェルノのクソジジイがよくイシャとやらに怒られている。


俺は、どうせ親に言わないまま帰ってきたんだろうと思い呼びに来た。今日はインフェルノのクソジジイと飲む予定があるはずだから、魔王様が泣いても川にはならないだろう。


アリスがドアを開ける。ふわりとモナカの甘い香りと女の子らしい、かわいい匂いがした。本当にモナカを食ってる最中だったのだろう。インフェルノのクソジジイがよく言うオヤジギャグだ。


いらないことを思い出し、ぬん!!っと思った俺は「おう、アリス。帰ってからまだ魔王様に会ってないんだろ?行くぞ」とアリスの手を引っ張って連れて行く。


部屋から出た後、照れたような見たこともない表情で「えっと……出てきたよ?……まだ…繋ぐ?」と聞くアリスに「嫌か?嫌なら離すぞ」と返す。好きな娘に嫌な思いはさせたくないから。


アリスは小声で「嫌じゃない……むしろ……嬉しい…かも……」と俯く。その真っ赤な頬がアメジスト色の目とライトブロンドの髪に映えて、雪空に映える夕焼けを思ってしまった。


俺は、そんなアリスを見て「珍しいな。その反応」と言う。嬉しすぎるんだが?お前、また無自覚にかわいいことしやがって。


俺の胸がうるさいわ。いくら俺の力がゴリラだからといってドラミングまでうるさくすんな。


どうせ胸が薄いこと気にしてるんだろ?アリス。あと、チラチラ股間見てるの知ってるからな?


「これって……いつか…ソウイウコトをする日が来るってことなのかな?……キス………とか、ソウイウ……ね」


お前さぁ………。期待してないと思ってんのか?バカか?小声で漏れてるぞ?股間見ながら言うなよ。ソレにしか思えないだろうが。


俺はドキドキしすぎて疲れるからと、魔剣マケンゼヨを繋いでいない左手で握りしめる。




「なんだか景色さえも変に眩くて目が眩みそうなほど、眩しかった」とかインフェルノのクソジジイなら言うのだろう。オヤジギャグだしなぁ。


知ってるからな?お前のオヤジさんがインフェルノのクソジジイとファイアのクソジジイと一緒にオヤジギャグでわらってるの。


代々魔王は世襲制らしい。そもそも面倒くさいからやっといてで決まってることらしいけど。まぁ、勇者の相手って面倒くさいのだろう。


まぁ、アリスが魔王になろうが勇者になろうが、コタツで埋まる人であろうが、俺は横にいる。


代々、魔王の側近は光属性の四天王が就く役職になっていると聞いた。これは勇者が光属性の武器を持つため、その光を無効化し、対等に渡り合える光属性が就く役職らしい。


だが、そんなのどうでもいい。俺は光属性ないけど、アリスを照らす光になれば実質光属性だろう。俺の炎で照らしてやるから覚悟しろ、アリス。


黙っているアリスが新鮮で「アリス、黙ってるけど、どうした?いつももっと喋るだろ?」と茶化した。


本当は胸がうるさいけど、この鼓動が聞こえてなければ……いい……。……、いや、届きやがれバカヤロー。



「喋れる……もん。なんか……ちょっと…恥ずかしいだけで」


その照れ顔やめろよ。今日8回ぐらいできてしまうなぁ。男のルーティン。何を見てもアリス以上には興奮できない。悲しき男の性である。


間の悪い王こと魔王様がやってきた。


「あ、アリス。なぜ…!ブレイズと!!手を!!!繋いで!!!!いたんだ!!!!?」


そうこの動揺しすぎてるのが、元闇の四天王ダークロード。つまり、アリスの父上である。


「えっと……」


「わけがありまして……」


2人の声がぴたりと揃ってしまってそれがまた少し恥ずかしくて、嬉しい。声が震えているアリスを見て、俺は、「えっと、昨日、アリスが帰って来たんですよ。模擬戦してめちゃくちゃ強かったですよ」と口火を切る。


「そうか、そうか。ウチの娘に手を出すとは見上げた根性よ、のう!!ブレイズ!!!!」


明らかにブチギレなんだけど。しかも絶対模擬戦違う方だと思ってるよね?男が、……その……アレを……ベッドで…ああする……アレを。


俺は義父上の言葉に怯まず、「ええ、根性は鍛えてます。娘さんのアリスを僕にください。というより、いつもと変わらずアリス様運搬職を奪わないでください」と返す。まだ、結婚しないけど。アリスがいいならすぐにでもシたい。


スキル『料理』をバカにされて泣いていたあの頃とは違う。俺の背中が少しでも大きく見えていたらいいと思ってしまう。


間の悪い王こと魔王様は根負けしたように「これからもよろしく頼む。だが、その………一線はまだ超えるなよ?その、しかるべき時が来るまでは、間接キスまでは許すから、な。娘を俺から奪うのはもう少し待ってくれ」と歯切れが悪い。




「年取った時の小便みたいだ」とインフェルノのクソジジイとかクソ親父あたりが言いそうだ。そう言えば、インフェルノのクソジジイが前世の会社で「年寄りの小便みたいな話し方すんな、何があった?」と聞かれたとかいう昔話を何度も語ってきていたなぁ。


魔王様、仮にも女を抱いて子供が居るんだろ?純情すぎだろ。


俺は「はい。これからも、アリス様をお守りします」と魔王様に誓う。間の悪い王様とは対照的なほど歯切れ良く。若さだけでなく、永久に愛を誓おう。


てことで、覚悟しろ!!アリス!!!

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