↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界金融 〜 働きたくないカス教師が異世界で金貸しを始めたら無双しそうな件 〜 #いせきん  作者: 暮伊豆
第7章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

3421/3429

528、トツカワムのコヤマテ商会

「ああシャイロック商会ですね。もちろん存じておりますとも」


よかった。話が早そうだ。


「そこの船でヒガンテブランコという総アイリックフェルムのやつがあるんだけど、あれってどうやって手に入れたか分かる?」


「おお……噂には聞いたことがありますが、実在したのですね。何でも百メイル近い大きさとか。おそらくですが、それほどの船となりますとメリケイン連合国で作られたものかと思います。ローランドの商会さんがそれを購入もしくは発注するとなると、あちら側と仲介できる商会が存在するはずです。このヒイズルでそんなことができる商会といえば……昔はエチゼンヤ商会でした。それが今となりますと……おそらくはトツカワムのコヤマテ商会ではないでしょうか」


トツカワム? 聞き覚えはあるんだけどなぁ。


「トツカワムってどこら辺?」


「これは失礼しました。トツカワムはヒイズルの南東、小さいながらも港がある街です。そうそう、コヤマテ商会ですがあの悪名高いエチゴヤの第四番頭が面倒を見ていた店でもあるらしいです」


「エチゴヤの? しかも番頭クラスは全員死ぬか奴隷落ちしてるよね? そんな商会がよく生き残ってるもんだな……」


第四番頭か。たしか真っ黄色の服着たデブじゃなかったっけ? 名前は確か、クラギ・イトイガだったかな。


「ええ。どうやらコヤマテ商会は潰すには惜しいと思われたようで中の人間をごっそり入れ替えることでその命脈を保ったと聞いております。その中にはエチゴヤに身代(しんだい)を乗っ取られた創業家の者も含まれるとか」


「うわぁ、エチゴヤらしいな。そんなことしてたとは。でも、それなら良かったね。創業家の手に戻ったってことかな。」


「ええ、そうなります。真っ当な商いをしてくれればいいのですが……」


おや、今の言い方は気になるじゃん?


「何か問題でもあるの?」


「え、ええ、私も噂でしか聞いたことがないのですが。何でも昔メリケインの勢力をこのヒイズルに手引きしようとしたとか。そのために最後の天王であらせられたジュダ陛下から睨まれた、なんて噂もあります」


それは妙だなぁ。ジュダの野郎だってメリケイン出身のくせに。自分こそメリケインとあれこれ取引してたんじゃないのか? 魔石爆弾とかライフルとか短筒とかさぁ。いや? でもあいつは国を追われたとか流れ者とか言ってなかったっけ? だからメリケイン本国とは仲が悪いとか? もしくは自分以外の窓口が目障りだったとか? まあいいや。


「よくそんな噂がある創業家の者を戻したな……クワナの指示だったりするの?」


それ以前によく生き残ってたな。


「どうでしょう。おそらくはクワナ閣下としても背に腹はかえられぬ思いだったのかもしれません。私のそのあたりはよく分かっておりませんが」


「そっか。まあいいや。ということは、やっぱりそれだけの総アイリックフェルム船を仲介できるのはコヤマテ商会ぐらいってことだね。そしてそこはメリケインとの繋がりがあるけど、ありすぎる心配もあると。」


外患誘致レベルでね。でも潰すには惜しい商会ってわけか。クワナが直接メリケインと取引すれば良さそうなもんだけど、それができるならもうやってるだろうしな。後でクワナからも聞いてみるとしよう。

あ、そういえば……


「番頭さんさぁ、あのヒガンテブランコを見たことないって言ってたじゃん? てことはオワダには来たことないんだよね?」


「左様でございます。オワダ、ヤチロ、テンモカには立ち寄ったことがないと思います」


「船のことはよく分からないんだけど、メリケインからローランドまで無補給で来るのって難しいかな?」


宮廷魔導士だらけの国王の船なら世界一周でも無補給でも楽勝なんだろうけどさ。よその国のことは分からないからね。


「どうでしょう……あの大きさですから問題ない気もしますが……それにまぁイカルガやトツカワムに寄港している可能性もありますし。あぁ、でもあれほどの大きさですからイカルガかテンモカでないと入港はできないでしょうね」


天都イカルガと歓楽街テンモカか。で、テンモカには来てないって話だから立ち寄れるならイカルガしかないってことになる。


「分かった。時間を取らせて悪かったね。ありがとう。これはほんの気持ち。奥さんにもよろしくね。」


ボーンヒュドラの牙。残り少ないけど、こんな時にケチるのは悪手だからね。


「お、おお、魔王様にこのような……ありがとうございます。なんということを……ポリーヌも常々魔王様には感謝しております。巨大なる海の魔物の牙、ありがたく頂戴いたします」


そう言われると助けてよかったと思えるね。鈴音色のポリーヌ、ちゃんと覚えてるぜ。死にかけの娼婦だったかな。ローランドに帰りたいって言うから連れて帰ってやろうとしたらここで番頭と結婚だもんなぁ。上手くやったもんだ。

それにしてもヒイズルでも色々あったもんなぁ。あちこち寄り道したくなってしまうが、時間がないからな。先を急がねば。


「じゃあ番頭さん、色々ありがとね。また聞きたいことができたら来るからよろしくね。」


「こちらこそありがとうございます。いつでも、本当にいつでもお越しくださいませ」


持つべきものは事情通の商人だね。頼りにしてるぜ。またよろしく。

さあ、次は天都イカルガだ。クワナやセキヤは元気にしてるかな?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
情報収集中。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。