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異世界金融 〜 働きたくないカス教師が異世界で金貸しを始めたら無双しそうな件 〜 #いせきん  作者: 暮伊豆
第7章

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519、トゥルーサーチ全滅

やはりここでは日常なんだろうな。みんな平然と、いやワイワイと食事を続けている。あの支えていた男は通りすがりかな? いい奴じゃん。楽園(エデン)の外側かどこかで瀕死の怪我人を見つけてここまで連れてきたって感じだろうか。表彰もんだな。後で褒めてやらねば。


「旦那様、失礼いたします。少々ご報告がございます。こちらにお越しいただけませんでしょうか。」


リリスだ。さっきの今で何事だろうね。でもリリスがこうして来たってことは重要な何かなんだろうな。


「分かった。すぐ行こう。ごめんねアレク、ちょっと行ってくるよ。」


「ええ、早く帰ってきてね?」


いつものようにほっぺにチュッ。ありがたいねぇ嬉しいねぇ。




「実は先ほどの冒険者の女ですが聞き捨てならない情報を持っておりました。ここまで運んだ男には伝えたようですが現在は意識がありませんので。また聞きとはなりますがその男から旦那様にも伝えさせるべきかと思いまして。」


マジか。リリスがそこまで気にするほどか。いったい何が起こったんだ?


「分かった。まずはしっかり聞いてみるとしよう。」


おっ、着いた。治癒室とはここか。昔は客室だったとこだな。


「失礼します。旦那様をお連れしました。先ほどの話をもう一度お聞かせください。」


「おっ、おお魔王か! ちっとやべぇかもしんねーぜ。ここからずっと南東の海に正体不明の軍勢が上陸してんだってよ! こいつらトゥルーサーチは最近ずっとそっち方面の獲物を狙ってたからよ。どうもこいつ以外は皆殺しにされたらしい。で、こいつだけ命からがら逃げてきたみてーだ。ポーションも全部使い切ってよ……」


何だそりゃ……


「軍勢、だと? お前は見てないんだよな?」


「ああ。俺はたまたま東の小山の外でこいつを見つけただけだ。そこから連れて帰る最中に聞いただけだからな」


「一応補足しとくけど、こいつの体は刃物傷でいっぱいだったねぇ。明らかに人間の仕業さぁ。傷の種類からするとざっと五、六人ってとこだろうねぇ。」


「分かった。ナーサリーさんありがとね。」


軍勢か……海賊とかチンピラの群れじゃないってことだな。いつぞやのタンドリアの残党ってこともあり得るが……


「トゥルーサーチと言ったか。そいつらは何人組で腕前はどうなんだ?」


「あ、あぁ、六人組の六等星だ。ここにいる奴らの中じゃあ……まぁ上の方だろうな。そんなこいつらが全滅くらうってことは、かなりの凄腕なのか、人数がやたら多いのかって話になるな」


そりゃそうだ。六等星でなおかつ楽園を活動拠点にしているような冒険者だ。タンドリアの騎士くずれが十や二十いたって相手になるまい。


「まぁよ……五、六人がかりでもクライヤを仕留めきれなかったってこたぁ人数が多いだけの雑兵どもかもしんねーけどよ……」


ふーむ……ここから南東の海岸までは百キロルはあるよな。それを瀕死な状態で逃げ帰った……いや逆か。それだけの距離を歩いて帰ってきたから瀕死なのか。本来ならじっと傷を癒すべきところを無理して歩き通したんだろうな。おそらくは、何かヤバいと感じて楽園の皆にそれを伝えるために。私としては『軍勢』って言葉が気になるな……


そうなると……


「分かった。よく話してくれたな。これはほんの気持ちだ。ありがとな。」


金貨を一枚プレゼント。一晩遊べるかな?


「私からもお礼申し上げます。今夜は無料でお泊まりください。」


おお、リリスったらサービスいいじゃない。


「なっ、マジか! いいんかよ! じゃ、じゃあ指名もいいんか!?」


「女が断らない限りいいでしょう。」


「っしゃーー! ありがとよ代官! 魔王もありがとなぁ! やっぱここは最高だぜ!」


こうしておくとまた次回も人助けをするだろうしね。冒険者はお互い様だからな。


「じゃあリリス、ここは頼んだ。俺はちょっと行ってくる。」


「かしこまりました。どうかご無事で。」


女冒険者が意識を取り戻してから話をじっくり聞いて、その上で行くのが正解とは思うがね。だがせっかく夜なんだから今はチャンスだろ。奴らが楽園の存在を知っているのかどうかは知らないが、あちらの態勢が整う前に攻め込むべきだ。うちの領民に手を出したことをとことん後悔させてやるぜ。


「行くって、まさか魔王? 今から殴り込みに行くってのか!?」


「まあな。殴り込みになるか調査になるかは分からないけどな。」


「何人まで連れていける?」


おっ、さすがはクタナツ冒険者。思考がイケイケじゃないか。自分や自分のパーティーがやられたわけでもないのに。もうすっかりここの住人同士で仲間意識ができあがってんのかねぇ。いいことだわ。


「まぁ、十人ってとこだな。夜目はきくんだろうな?」


本当は何人でもいいけど人数が多いとバレやすくなるからな。殴り込むと決まったわけじゃないし。


「よぉし……なら十分ほど待ってくれねぇか。俺のパーティーのモンと話してくるからよ」


「いいぜ。じゃあ館の玄関前に集合な。」


「おう! 俺らぁ舐めたことぉとことん思い知らせてやろうぜ!」


「ああ。クタナツ冒険者の恐ろしさを見せてやろうな。」


こいつマジでいい奴だな。今夜は無料で楽しめるところだったのに。それよりも仲間の仇を優先するってのか。同じパーティーとかじゃなく、たまたまここを拠点にしてただけの顔見知りを仲間と考えてるんだろうな。なんだか嬉しいなってきた。つくづくここを作ってよかったなぁ。


さぁて、舐めた真似しやがったのはどこのどいつだ?

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― 新着の感想 ―
さあ相手は何者か?
これはあれか他の大陸の船とかか 〜総督とかがこの原住民がとか言っちゃうか となると銃とか大砲も出てくるかも
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