338、護衛計画
喋りながら飲むと、ついつい酒が進んでしまうな。ダミアンは口が上手いし。
隣にアレクも来るし村長も来た。目の前にはダミアンとラグナも座ってる。おまけにリゼットまで来たもんで、いつの間にやらスサイエはどこかに消えていた。うーん酒が美味いねぇ。
さて、眠くなってきたことだしそろそろ帰ろうかな。ダミアン達は朝まで飲むとか言ってたけど、とても付き合いきれないね。だって今日の私達ってめちゃくちゃ働いたんだもん。ハードな一日だったなぁ。
「アレク、そろそろ帰ろうか。さすがに眠くなっちゃった。」
「ええ、そうね。私もゆっくりお風呂に入りたいし。」
「えー! カース様もう帰っちゃうんですかぁー! そんなぁー! お風呂ならここで入ってくださいよぉー!」
「儂はまだ飲むぞえ? 精霊様もそのおつもりのようだしの?」
「ピュイピュイ」
「ガウガウ」
コーちゃんは夜はこれからと言ってるが、カムイは手洗いとブラッシングしろと言っている。二人ともいつも通りだねぇ。
「悪いね。さすがに眠いから帰るわ。今日は大変だったんだぜ?」
まあさっき話したけどさ。
「むぅー、仕方ないですね! でも明後日からカース様が守ってくださるんですから贅沢言っちゃいけませんよね!」
「報酬はスティード君と同じでいいぞ。おっと、三人分な?」
「はい! 喜んで!」
「じゃあ、また明後日な。たぶん昼過ぎに顔を出すわ。明日はスティード君とじっくり飲むからその間は……フェリクス頼める?」
「うむ。よかろう。」
これで安心して飲めるな。化け物ハイエルフが護衛だなんてこんなに無敵なこともないよね。
「ありがと。じゃスティード君、適当な時間にうちに来てよ。」
「分かった! 時間とってくれてありがとう!」
スティード君となら喜んで飲むに決まってるじゃないか。
「じゃあ、みんなお先に。」
なんだかんだでみんなこっちに集まってしまったからな。全員と喋ってたら帰れなくなってしまう。軽く挨拶してさらっと切り上げないとね。
ちなみに帰るのは私とアレクとカムイの三人だ。
帰ったら風呂だな。今日って本当に長い一日だったからなぁ。のんびり浸かってイチャイチャして疲れを癒そう。カムイも心なしか疲れた顔してる気がするし。しっかり手洗いしてやるとも。もちろんブラッシングもね。
その予定だったのだが……私ったら風呂で寝ちゃったらしいんだよね……
起きたらもう昼前だし。どんだけ寝てたんだよ。十二、三時間か?
ちなみにカムイの手洗いとブラッシングはアレクがやってくれたそうだ。ありがたいね。眠った私の体を洗って拭くのもアレク。寝室まで運んでくれたのもアレク。マジでありがたいね。それもう介護じゃん。時々やってくれるけど。
でも風呂でも寝室でもイチャイチャする予定をすっ飛ばしてしまったわけだし、アレクが珍しくご機嫌ななめな顔してるんだよね。そんな顔までかわいいわけなのだが。
『そんなこと言ってごまかしてもダメなんだから!』とか言ってたけど全然ごまかしてなどいない。ただの本音なんだから仕方ないよね。
寝室でそんな話をしてたらスティード君が来たらしい。マーリンが知らせに来てくれた。
スティード君と相談した結果、我が家で昼飯を食べつつ飲んで、その勢いで外を飲み歩くことになった。なお、飲み代はスティード君が出したいそうなのであまり高くない店を狙うことになった。ちなみにカムイは来ない。今日は庭でのんびり昼寝したいそうだ。さっきまでお前もずっと寝てたんじゃなかったっけ?
うん、マーリンの料理はやっぱりいいね。とってもお袋の味って気がするよ。腹六分目ってとこかな。さあ、ガンガン行こうか。昼から飲み歩くなんてダメ人間みたいだけど、たまにはいいよね? これも青春なんだからさ。




