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異世界金融 〜 働きたくないカス教師が異世界で金貸しを始めたら無双しそうな件 〜 #いせきん  作者: 暮伊豆
第7章

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337、がんばるスティード

とりあえずスティード君と相談しよう。


「……といった感じで僕は月末までダミアン達を警護することになっちゃったよ。なもんでスティード君だけ先に王都に送ろうと思うんだよね。スティード君だって少しは休まないとさ。四月から絶対激務じゃん?」


「それはありがたいけど、大丈夫なの? 僕を連れてってくれる間の警護とか……」


「うん、問題ないよ。フェリクスがいるからね。無敵だよ。」


「そ、それはそうかも……すっごく頼りになりそうだね。じゃあさ、明後日お願いしていい? 明日は領都でゆっくりしたいんだよね。それにできれば今夜はカース君とゆっくり飲み交わしたいし。」


おお……なんと嬉しいことを。


「それいいね! ならあっちのテーブルに行こうよ。座ってゆっくり飲もう!」


「よーし、じっくり飲もうね! そういえば聞いてくれる!? 昨日も辺境伯邸でパーティーがあったんだけどね!? リゼットさんがあちこちで僕をわざわざ紹介するものだから大変だったんだよ!?」


「ははは、そりゃあ護衛以上の仕事しちゃったね。割増でがっぽり貰わないといけないね。」


そもそもスティード君だからね。連れ回して紹介するのは身の安全にも関わるもんな。リゼットは使えるものは何でもフル活用するタイプだねぇ。うーん商売人。


「あは、それは楽しみだね。あっ、ちょっと待って! 今夜って僕まだリゼットさんの護衛なんだから飲んでる場合じゃないじゃん! ごめんカース君! 明日にしてもらっていい!?」


なんと真面目な。今さらここに攻めてくる奴なんてまずいないだろうに。まあ、そんな心の隙を突かれるって場合もあるかもね。いずれにしてもスティード君が付いてれば安心さ。明後日からは私がダミアン担当か。リゼットやカールスも気になるから三人まとめて見るべきだろうな。全員一緒に行動しといてもらおう。


「いいよ。がんばってね!」


せっかく座ったことだし、もう少しここでのんびりしてよっと。アレクは……従業員の女の子達に囲まれてるのか。アレクの上級貴族オーラに怯まないとは、やるね。おっ、村長もだ。超イケメンだもんね。


「魔王様、飲んでるかい」


「おう。お前こそご機嫌みたいだな。」


スサイエだ。もうすでにほろ酔いらしい。


「魔王様のおかげでな。まさかマイコレイジ商会で働くことになるとは思わなかったぜ。来てみるもんだな……」


「リゼットは甘くないからな。お前の腕を見込んでのことだろうよ。」


「そ、そいつはありがたいな……で、セパルス村の件だけどよ。どうすりゃいいと思う?」


質問が下手かこいつ。


「どうすりゃいいって何の話だよ。話が見えねーぞ。」


「あ、ああ悪い。やっぱ移住させなきゃだめなんかと思ってよ……」


「いや、別にだめじゃないと思うぞ。領主が専売を思いとどまればいいんだろ?」


「そ、そりゃそうだけどよ……何かいい考えでもあんのか?」


あるわけないだろ。


「もちろんねーよ。まぁ、その件はバンダルゴウでエルネスト君の話を聞いてからだな。ほら、交易船の件があっただろ?」


「そ、そうだな……四月の後半ぐらいって話だったな。そもそも俺んとこのウプーセ村にそんな広い土地なんてねぇからさ、どうすりゃいいのかと困っちまってよ……」


「あー、それも後だ後。もし本当に移住を希望するってことになったら俺が山でもどこでも切り拓いてやるよ。お前のとこの村長にはそこも含めて相談するといい。」


山を切り拓くのは簡単だけど、やみくもにやっちゃうと大災害が起こるからな。もしやるのなら地域の有識者と相談しながらやらねばなるまい。


「お、おお……とんでもねぇな……」


「もちろんお前のとこの村の都合だってあるだろうからよ。まあ、無理せず相談してみな。だめならだめで何とかなるもんだからさ。」


移住は面倒だからあんまりやりたくないんだよなぁ。やっぱエルネスト君の交易船を餌に領主と話す方が楽でよさそうじゃん? うーん私って苦労人だねぇ。


「おう、飲んでんのかよ。おっと、おめー渡りの職人だったな。今回は助かったぜ?」


「あっ、ど、どうも!」


「こいつはマイコレイジ商会入りが決まったらしいぜ。腕はいいからダミアンも頼りにするといい。」


「ほーう、そいつぁいいな。例のトンネル工事であれこれ頼むかも知んねーな? つーか聞こえたぜぇ? 何やら面白そうなコト言ってやがったなぁ?」


ん? どのことだ?


「何の話だよ?」


「交易船とか山ぁ切り拓くとか言ってたじゃねーの。一枚噛ませろよ? と言いたいところだがなぁ……」


「ああそれか。お前にしてはちゃんと聞いてたんだな。タンドリア方面だからさ。領都からじゃ噛みようがないだろ。」


まぁ、トンネルが開通したらバンダルゴウからアブハイン川を遡上して……できなくはないか。


「それもあるが、さすがにこれ以上手ぇ広げる余裕はねーぜ。でもなぁ、早め早めにあちこち手ぇ打っとかねぇと手遅れんなるしよぉ。ったく参るぜ。」


あー、トンネルが開通したら物流が一気に加速するだろうしなぁ。扱う品目や仕入れ先はいくらあってもいいもんな。こいつも考えることが多いねぇ。


「トンネル工事が終わったら今度はクタナツから真南に下る街道でも整備するってのはどうだ? そしたらマジで誰もムリーマ山脈の西回りは通らなくなったりしてな。」


「おお……ほぉ……ふむ。くく、ぎゃはははぁ! さすがカースだなぁおい? めちゃくちゃ言いやがる、が……おもしれー! 西回り街道がゴミんなったらアベカシス家が大泣きすんぜ!」


王都からムリーマ山脈の西側の街道を通ろうとしたら必ずアベカシス公爵領を通るもんな。

ただどちらにしてもトンネルが開通した時点で交通量は激減すんだろ。これもう革命レベルだよな。いつ完成するのか知らないけど、時代が変わるねぇ……

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夢が広がるのかなぁ
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