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異世界金融 〜 働きたくないカス教師が異世界で金貸しを始めたら無双しそうな件 〜 #いせきん  作者: 暮伊豆
第7章

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324、制圧と尋問

ゆっくりと歩く従業員たちの後ろを、私もゆっくりと歩く。


「ああっ! まっ、魔王様! 怪我してる者がいると思うんです! どうか助けてやってください!」


八人のうち、一番歳上そうに見える男が思い出したように声を上げた。ようやくそこまで頭が回るようになってきたってことだな。


「大丈夫。治癒魔法使いがいるからさ。彼に任せておけば必ず治る。」


死んでなければな……


「お、おお……何から何まで! 本当にありがとうございます! 会長がいつも頼りにされてるのも納得です! その若さで、よくぞ、本当に……ありがとうございます!」


「まあ、リゼットとは持ちつ持たれつだしね。あとマイコレイジ商会には色々世話になってるしさ。ちなみに今日はセプティクさんは?」


「セプティクは普段ほとんどここにはいませんので。おそらく今日は直帰かと」


ほっ。死んだ子には悪いけどセプティクさんが無事でよかった。スライム式浄化槽担当のセプティクさん。かなり世話になってるもんなぁ。得難い人材だよ……


「そっか。よろしく伝えておいてね。」


「はい。かしこまりました」


それにしても……廊下に血の跡がちらほら見える。大量ではないけど日常でよく見る量でもない。


「地下には八人いたみたいだけど、今日は何人ぐらいいたの?」


「奴らが来た時点で十四人のはずです。最近にしては多い方ですね」


「そっか。」


果たして何人が外に集まることか……

それにしても、やけに若い女の子が多い気がするな。地下にいた八人のうち男は二人だけだし。

ここって職人が多いイメージだけど最近は違うんだろうか?


外に出てみると……横たわった死体は二つ。それを取り囲み泣いている従業員たち……


「それで全員かの? 怪我人は……おらぬようだのぉ。」


「お待たせ。そっちは全員治してくれたんだね。ありがとね。」


さすがに村長は仕事が早い。


「スザンナ! タチアナ!」

「そんな! タチアナまで!」


外に出てきたばかりでいきなり同僚の死体……悲しいよね。でも二人だけで済んだのはマシな方なんだろうな。

あの五人がその気ならたぶんあっさり皆殺しにできてたんだろうし。人質にするって目的があった以上、二人が殺されたのは変に抵抗したからか、それとも見せしめか。


とりあえず尋問開始だ。


『水壁』


地下で捕まえた男を閉じ込める。さっきまではカムイに踏みつけられてたけどね。


「あ、そうそう。フェリクスさぁ、悪いけどこいつの腕を治してやってくれない? あとあいつらの足首も。足首から下がないから傷を塞ぐだけでもいいし。」


「うむ。一人分ほど足首を見かけたので拾っておいたが、こやつらだったか。さてさて、どちらに合うかのぉ。」


さすが村長。消しゴムが落ちてたから拾っておいたってトーンだな。怪我人をお願いしたもんだから一応拾っておいてくれたんだろうなぁ。


「ほれ。終わったぞえ。後はこちらでやっておくでの。」


「うん。ありがとね。」


私の水壁にさらりと手を突っ込んであっさりと治した。惚れ惚れするような手際だね。

じゃ、こっちも始めようか。


『落雷』


「んぃぎびびびびぃぁあ!」


よーし起きたな。


「やあおはよう。気分はどうだい? かなりいいんじゃないか? だって両肘がきれいに治ってるもんな。」


「て、てめぇ……」


『落雷』


「いぁぎぎぎぎぎぁぁ!!


「気分はどうだって聞いてんだよ。質問に答えろよな。ちなみにお前の仲間は俺のこと一発で分かったけどお前はどうよ?」


「はぁーはぁーはぁー……て、てめぇなんて知らね『落雷』ぇあがぎぎぎぎぃああ!」


知らないものは仕方ないよね。


『水壁一部解除』


せっかく治ったんだし両腕を自由にしてやった。


「バカが! 死ねやぁ!」


火縄(ひなわ)


へー、火で出来たロープか? どう考えてもじわじわ痛めつける用の魔法じゃん。こいつ頭悪いなぁ。首にぐるりと巻きついてきたけどさ。絞殺を狙ってんだろうなぁ。こんなので即死するわけないし。


『拘禁束縛』


まあ、魔力を封じなかったのは私のミスなんだけどさ。でもいいアイデアを思いついたぞ。


「ぐあっ、な、何を……」


「ちょっと魔力を封じただけだ。ところでお前、千杭刺しって聞いたことないのか?」


『氷壁』


システムとしてはギロチンなんだけど、もう千杭刺しで定着しちゃったからなぁ。私の中では今でもギロチンなのだが。


「千杭……なっ!? ま、まさか!?」


ほっ。さすがに知ってるよな。つーかこいつ冒険者なのか? そこらのチンピラにしてはこぎれいな服装してるし。裕福な平民って感じだよな。


「じゃあこれ持ってな。」


『浮身』

『氷塊』


だいたい三十キロムってとこかな。この立方体氷は。高さはだいたい十メイルだから運が良ければ即死は免れそうだね。即死した方が幸運な気もするけど。


「なっ! やっ、やめっ!」


「ほれ、しっかり持ってないと頭が潰れるぞ。グシャっとね。」


まだ浮身が効いてるから重くないだろうに。


「やっ、やめっ、てくれ! 言う! 何でも言うから!」


あれ? やけに素直だな。せっかくの新アイデアの出番がないじゃん。まあいい。また次回のお楽しみといくか。ロープの下側を燃やすってだけなんだけどね。コンセプトは重さと熱さに耐えてもらうことだったんだよなぁ。


「じゃあ約束な。命は助けてやるから正直に喋れよ?」


「わ、分かったとぉあがっぐぉおおごごごぉぉっっ!」


よーしかかった。さっきの女といいこいつといい、話が早くて助かるね。やっぱ名前って売っておくもんなんだろうなぁ。

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