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異世界金融 〜 働きたくないカス教師が異世界で金貸しを始めたら無双しそうな件 〜 #いせきん  作者: 暮伊豆
第6章

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498、目覚めたカース

うう……今、首筋を撫でられたような気がした……アレクかな?


「おはよ……」


「おはようカース。気分はどうかしら?」


「頭が重い、かな……」


でも、あまり痛くはないな。治りつつあるね。まあまあ長時間魔力ポーションを飲んでないわけだしさ。


「無理して起きなくていいのよ? まだ寝てたらどう?」


「うん、そうしたいところだけど眠くはないんだよね。とりあえずこのままぼーっとしておきたいかな。」


体はなんだか軽い気もするしね。たぶん眠ってる間にアレクが何度かマッサージしてくれたんだろうなぁ。ありがたいことだ。


「分かったわ。じゃ、スープだけでも飲んで? 長い間眠ってたんだし。」


「うん、ありがとね。ちなみにどのぐらい寝てた?」


「あれから一日と少しってところね。もうすぐ全ての精霊が解放されるところよ。コーちゃんによるとあと二匹なんですって。」


てことは約束の三日目なのか。どうでもいいけどコーちゃんは精霊を『匹』で数えるのか……ならば私も合わせた方がいいかな? いや違う。コーちゃんの言葉がアレクが正確に理解されてないんだ。たぶんコーちゃんに指か何かで『二』とだけ確認したんだろう。アレクの主観なら精霊を『匹』で数えてもおかしくないよね。見た目からして虫みたいだったりするし。うん、納得。


「そっか。じゃあもうすぐだね。それならのんびりしてよっか。で、全員解放されたら旅立つとしようよ。まずはドワーフ達を望みの場所まで連れてって。それから……」


それからどうしよう?


「ちなみに希望はまとめておいたわ。だいたい半数が故郷へ帰ることを望んでるわね。二割がカースの楽園(エデン)希望、二割が未定。残る一割はここから旅に出たいそうよ。」


さすがアレク。仕事が早いな。


「分かったよ。となるとまずは故郷へ連れてくのが先かな。」


「そうね。あ、それよりカース、聞いたわよ……こんな時なのに私へ贈る物を気にしてくれてるって……バカ……ありがとう、カース。」


ぐほっ、いきなり抱きつかれてしまった。いつもよりかなり力強い。そして甘く柔らかな匂いが、おおぅ……


「今回の旅が終わって、ローランドに帰ったら結婚だからね。とびきり素敵な物を贈りたくてさ。だから楽園にドワーフ達を連れていくにしてもまたここに戻ってくるよ。まだまだこっちの大陸には行ってない所が多いからね。」


最高のコットンとか高地で採れる最高の毛皮とかさ。気になるものはまだまだあるからね。でも結婚か……かなりドキドキするな……早く帰りたいようなまだ帰りたくないような、不思議な気分だわ。


「ありがとうカース。私本当に幸せよ。本当にありがとう。」


アレクがますます強く抱きしめてくる。幸せなのは私も同じさ。本当に。




む……いつの間にやら寝てたか……また首を撫でられる感触で目が覚めた。たぶん精霊だな。はは、アレクも私に抱きついたまま寝ちゃってるよ。かわいいんだからもう。


「ピュイピュイ」


おっ、コーちゃんおはよ。おっ、そうなんだ。たった今最後の精霊が解放されたんだね。これで終わりか。商王の奴ちゃんとやり切ったな。契約魔法だから破れないのは当然として、問題は手段だったんだよね。なんせ一人の精霊を解放するだけでもやたら長い階段やら梯子やら登る必要があるもんなぁ。あいつ一人でやってたらそりゃあ間に合わなかっただろうね。いやぁよかったよかった。

あ、そういやドワーフと交渉させてやる約束だったな。あくまで交渉するだけだし、むしろ謝罪からスタートしろよって話だけど。その辺りは商王の好きにしろって感じだよね。残るも旅立つもドワーフが判断することだし。


よし、アレクを起こしてシェルターから出ようか。お腹もすいたしね。




ちなみに、相談の結果、行く先をまだ決めてない二割のドワーフが商王と会うことになった。条件次第では残ることも悪くないと考えているらしい。すごい奴らだ……

明日になったら商王のところに連れてってやろう。それが終わったらまずは故郷に連れて帰ってやるか。セティアン砂漠のど真ん中だろ? 建物とか絶対残ってないだろうし……暮らしていけるんだろうか……

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― 新着の感想 ―
酷い目に遭わされてはきましたが、慣れた場所がいいというのもあるんでしょうね。
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