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異世界金融 〜 働きたくないカス教師が異世界で金貸しを始めたら無双しそうな件 〜 #いせきん  作者: 暮伊豆
第6章

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431、尖塔の秘密

ドワーフの守り神的な精霊は『土の精霊ノミーデス』というらしい。コーちゃんが大地の精霊だからノミーデスは地表ではなく地下を担当してる感じなんだろうか。身長二十センチぐらいで見た目は人間の女の子みたいらしい。だからって喋れるわけではないのだが。コーちゃんやカムイと同じように一部のドワーフと意思の疎通はできるそうだ。


「魔力の供給が断たれたら精霊ってどうなるの?」


「ごほ、分からぬ。だが我らで例えるならば水や食糧を断たれるようなものだろう? 精霊様にそのような苦しみを与えるわけにはいかぬ……」


まあねぇ……私だってそう思う。だからってコーちゃんが人質になろうとも私は奴隷になどならんからな?


「ところでさ、精霊に寿命ってあるの?」


「ごほほ、分からぬ。我もその昔気になって質問してみたことがある、が……精霊様自身も分からぬと言われてしまったわ」


ふーん、コーちゃんだって自分の歳も知らないとか言ってたもんなぁ。


「じゃあドワーフのだいたいの寿命は? ちなみに人間は五十から八十ぐらいね。」


「ふむ……幼少期を生き延びたなら、だいたい二百歳前後だろうの。ちなみに我もだいたい二百歳だわえ。土に還る日もそう遠くないの」


はは……笑えねぇ……てことは長老はここで生まれたってことだよな? あんまりだろう……そりゃ数回ぐらいは外に出たことあるんだろうけどさ……だからって……酷すぎる……


「分かったよ。てことはさ、長老ですら精霊が捕まった瞬間は見てないってことだよね? どんな魔道具でどうやって捕まったかをさ。」


「ごほ、うむ。父から聞いたのみよ。ちと待っておれ……」


長老は再び奥へと引っ込んでいった。土の精霊ノミーデスか。コーちゃんよりだいぶ小さいんだな。なのに、大勢いるドワーフの面倒を見てきたわけか。精霊としての力はコーちゃんより遥か上なんだろうか。そもそも精霊としての力って何なのかよく分からないけどさ。




「ごほ、待たせたな。これだ……父が書き残しておっての……」


薄い木の板に傷が走り、その上にドス黒い線が通っている。これってつまり、血で描いたってこと? 板を傷つける方法はどうにかなっても字や絵を描く手段がないから血で……


「これ、どうみてもただの瓶だよね……」


ガラスの広口瓶って感じ? 中に手紙を入れてコルクで蓋をして海に流しそうな雰囲気のやつ。


「うむ、父もそう言っていた。ただ、瓶の横に何やら複雑な紋様があったらしいのだがの。とても覚えきれずに描き写せなかったそうだ。おおそうだ。だいたい我らの手に納まる程度の大きさらしい。精霊様を閉じ込めるのにちょうどよい大きさということだの……」


ちっ、こんな百均で売ってそうな瓶に精霊を閉じ込めただと? 一つだけなら偶然手に入れただけ、とも言える。だが、同じものでコーちゃんを捕まえたってことは……量産できるってことか? そう考えれば神が怒るのも納得だ。

神々と精霊がどんな関係なのかは知らないが、一人や二人を捕まえたぐらいで怒るとは思えないんだよ。あいつらって暇で娯楽に飢えてるイメージがあるからな。何か事件があったら喜んでウォッチングしそうなんだよな……そんな神々が愛想を尽かすレベルの大罪と考えれば、ここいらの精霊を片っ端から捕まえてんじゃないのか? 人質以外にどんな使い道があるのか知らないけどさ……


「どうやって中に入れたのか疑問が残るけど、ぶっ壊せばきっと外に出られるだろ。そうなると最後の問題はどこにあるか、だよな。」


分かるわけないよなぁ。となると、ドワーフを全員外に出してから……王城をぶち壊すしかないな。そうすりゃ発見できなくても一緒に壊れてくれそうな気がする。あくまで見た目と同じくガラス瓶並みの強度なら、の話だけどさ。


「ごほ、これは確信などまったくない、ただの思い込みなのだが……」


「うん。言うだけ言ってみようよ。」


二百年も生きたドワーフの勘ってもはや予言レベルなんじゃない?


「昔見たこの建物だが、上がやたら鋭いではないか?」


「ああ、そうだね。」


細長い円錐がたくさんあったよな。住むには効率悪そうなやつがさ。え、まさか……


「その内部を怪しんでおる……瓶一つにつき鋭い建物が一つ。精霊様を閉じ込めるのに相応しい気がせぬか?」


あー……何となく分かる気がする。確かに精霊を閉じ込めるぐらいなんだから、そこら辺にポイっと置いて欲しくないな。矛盾するようだが警戒厳重に閉じ込めておいて欲しい気がするよな。


「なんか納得したよ。そうなると、あのうちのどこにコーちゃんやノミーデスがいるかってことだが……」


「我が見た時は十程度だったが……今はどうなのだ?」


「百近くあったと思うよ。でも分かった。片っ端からぶち壊してみるよ。そのついでに瓶も壊れることを期待してさ。」


「そこまで増えておったか……もしや、ノミーデス様以外にも精霊様を捕まえておるのでは……」


やっぱそう思う? 理由は違うけど同じ結論に到達しちゃったね。つまりセティアン家は大昔から鬼畜の所業を行っていたわけか。吐き気を催す外道じゃねぇか……

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― 新着の感想 ―
不埒な悪行三昧がカース侍にバレた。
吐き気を催す『外道』とはッ! 何の罪もない精霊を捕まえる事だ……!!
久しぶりに思いっきりやって欲しいねぇ!
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