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異世界金融 〜 働きたくないカス教師が異世界で金貸しを始めたら無双しそうな件 〜 #いせきん  作者: 暮伊豆
第6章

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95、コナクライに現れた男達

時々アレクが淹れてくれるお茶を飲みつつ錬魔循環を続ける。いい感じだ。魔力が回復しないこの大陸だけど、こうやって落ち着いて魔力を廻すと少ないなりに感じるものがあるな。もっと集中して……


「カース、ガスパールさんがいらしたわよ。」


んん? ガスパール兄さんだと?


「やあカース君。ざっと十日ぶりかな。元気そうだね。」


「やあ、兄さんも元気そうだね。ちょうど聞きたいことがあったんだよね。」


もうすぐ出発するかってタイミングで来てくれちゃってまぁ。集中しようとしてたのに。

でもまあ、いいタイミングではあるな。今日の昼までに来なかったら出発してたもんな。そうするとしばらく会えなかっただろうからね。


「聞きたいこと? 何かな?」


「この街の住人が一人もいないのはどうしたこと? 宮廷魔導士のやり口にしては破壊の跡も大きいみたいだし。」


血の跡も結構残ってるしね。


「ああ、もちろん大半は生け捕りにして連行したんだよ。でもその前に少しだけ示威行為をしたってわけ。ちょっとばかり魔力残量の関係で村ごと眠らせるのとができなくてさ。やっぱりこの大陸の人間って殺すには惜しいじゃない? だからなるべく効率よくしたいもんね。ほら、ケイダスコットンとか香辛料とかあるじゃない?」


やっぱそうか。それにしても、皆殺しよりはましなんだろうけど、さらっと酷いことしてるよなぁ。地球での植民地支配よりはまともなのか?


「納得したよ。で、連行した人間から技術や知識を吸い取るってわけだね。」


「その通り。バルバロッサの者に覚えさせてる最中ってわけ。カース君はここで何してたんだい?」


「大したことはしてないんだけどね。実はさ…………」


カラバ領について軽く話しておこう。




「さすがはカース君だね。もうそこまで行ってたなんて。カラバ領については名前だけは聞いていたんだよ。ほら、読心者(どくしんもの)がいるじゃない? あいつらからさ。」


「あ、そもそもそいつらの上役を捕まえるのがコナクライ攻めの本当の目的だったんだよね? いた? キャプテンとか言ったかな。」


「キャフィティンね。だめだったよ。この街の住人全員を調べたのに見つからなかった。どうやらいち早く逃げたみたいでさ。」


あらまぁ。どうせそいつも心が読めるんだろうなぁ。もしかして読める範囲ってかなり広いとか? だからさっさと逃げたんじゃないのかねぇ。


「それは残念だったね。だったらこいつらの話も聞いてみる? 参考ぐらいにはなるかもよ?」


「あぁ、さっき言ってたカラバの人だね。助かるよ。もちろん契約魔法をかけてあるんだよね?」


「その通り。だから兄さんの質問に嘘偽りなく答えるよ。名前はアッシリとシュガーバね。シュガーバの方がいい情報持ってると思うよ。」


「助かるよ。じゃあちょっと話させてもらうね。」


その間は錬魔循環をしてようかな。さっきはいい感じだったんだからさ。


読心者はシュガーバ達とは違う部族って言ってたな。同じ国内で争ってどうするんだか。ありがちなのは商国の主導権争いとか?


コナクライを押さえておけばヤリマダ半島に進出できる。ヤリマダ半島に進出できれば北の海へのルートも開ける。それでなくてもコナクライに港を作れば海路だっていくらでも広げられる。そりゃあ欲しいだろうねぇ。まあ間の山をどうやって越えるのかは置いといて。バルバロッサのことは知らなかったみたいだし、戦略大幅練り直しだな。どんまい。


コナクライは今のところ我がローランド王国が、いやバルバロッサが手に入れそうだもんな。そこをきっかけにすればヤリマダ半島全域をゲットできるんじゃない? セティアニア商国から侵攻があったとしてもあの地形なら防ぎやすいしね。こりゃ戦争か?




「助かったよカース君。いい情報が手に入った。」


「それはよかった。ところで兄さんは何しに来たの? 一人だよね?」


「セヒーリさんもいるよ。どこか散歩してくるって。ここに来たのは再調査だね。キャフィティンやあいつらの部族の痕跡などをさ。カース君がいるといいなとは思ってたけどね。」


うわー大変そう。たぶん一軒一軒調べて回るんだろうなぁ。がーんば。


「そうなんだね。じゃあ昼は一緒に食べようよ。僕らはその後で出発するからさ。」


「えっ、もう行っちゃうの? どこに?」


「あいつの村。コーヒー豆をどっさり貰う約束しててさ。」


「アッシリと言ったかな。ここから南東、カラバからは北にあるダットセン山地のイタース村だったね。飛んで行くの?」


おお、兄さんたらそこまで聞き込みしてたのか。そんな名前だったのね。ぬかりないなぁ。


「いや、のんびり歩くつもりだよ。高い山らしいからさ、歩くのも楽しそうじゃん?」


「はは、カース君らしいね。楽しそうでいいね。じゃ、僕は昼まで調査してるね。」


「うん、昼頃またここに来てね。」


「ありがとう。後でね。」


兄さんも仕事熱心だよなぁ。たった二人でこの街の調査かよ。きっと前回は人間を連行するからって調査とかできなかったんだろうね。忙しいねぇ。


あ、読心者の情報を聞くの忘れてた。まあ、後でいっか。錬魔循環しよっと。


うーむ……なぜか昼に蕎麦が食べたくなってきたぞ。餅も食べたいような。どこかにないかなぁ。

今年も異世界金融をお読みいただきありがとうございました。

また来年も可能な限り毎日投稿していきたいと思っておりますので、引き続きお付き合いいただけると幸いです。

来年もよろしくお願いいたします。


2023/12/31 暮伊豆

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― 新着の感想 ―
[良い点] 年中無休更新、改めて凄まじいです! お疲れ様です! 来年も追わせて頂きますのでよろしくお願いします! ~~削除しました~~に由来した禁断の魔物にも期待しています(冗談です 笑)。
[良い点] 毎日投稿ありがとうございます! 毎日楽しみに読んでます。 来年もお身体大事にお願いします(o´∀`)b
[一言] ガスパール兄さん来たのかあ。
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