93、アレクサンドリーネの人遣い
到着。体感で一時間半。コナクライの街まで帰ってきた。アレクはどこにいるのかなー。
『魔力探査』
おっ、あそこか。テーブルと椅子をゲットした大きい家。もしかして料理しながら待っててくれてるとか? まだ夕食には早いが。
やや広めの玄関。丈夫そうな扉を開ける。
「アレクいるー? 帰ったよー。」
「カースー! お帰りなさーい! こっちよー!」
間を置いて奥の方から声がした。普段のアレクなら飛び出してきそうなものだが。何かしてんのかな? 料理で手が離せないとか。行ってみよう。
「こっちだ……」
アッシリか。腕まくりなんかしてどうした。
奴に続いて歩く。そこそこ広い家だよなぁ。
「ここだ……」
アッシリに続いて入る。何の部屋だろ。
「お帰りなさいカース。こんな格好で悪いわね。まだ途中なの。むしろカースが交代してくれると嬉しいわ。」
こ、これはもしや……オイルマッサージ? そういやアレクって高くていいオイル持ってたもんな。だからアッシリとシュガーバに二人がかりでマッサージさせてたのか。しかもビキニで……これはけしからん……
「お、おお、魔王……行ってきてくれたのか……」
うっわ……シュガーバの野郎汗だくじゃん。息も絶えだえ……よく見りゃアッシリも汗びっしょりだし。暑苦しいなぁもう。
「おう、問題なかったぞ。外に面白いもんがあるから見ておきな。じゃ、お前らもういいぞ。休んどけ。」
『浄化』
こいつはサービスね。
「お、おお……」
二人ともふらつきながら出ていった。
「さてアレク。何をして、いや、何をさせてたのかな?」
絹より滑らかな柔肌をあんな野郎どもに好き放題触らせるとは……アレクにしてはどうしたことだ?
「この前カースったらカムイにオイルでマッサージしてたじゃない? それがすごく気持ちよさそうに見えたものだから私もやってみたくなったの。でもカースを見てたら重労働そうで言いにくくて。でもあいつらならいくら働かせても構わないじゃない?」
「あぁ、なんだそんなことか。いくらでもやるのに。」
「ありがとう。それにここ数日は日差しをたくさん浴びてしまったし、お肌のお手入れもしたかったの。じゃあ、ここからはカースがしてくれる?」
ぬおっ、アレクはそう言うとわずかに肌を隠していたビキニを取り去った。
「お願いね。その後は交代ね? カースだって疲れてるもの。」
ベッドに全裸でうつ伏せ。さっきまであいつらはビキニ越しとはいえ、この光景を見てやがったわけか。役得だったな。あいつらもう一生分の幸運を使い果たしたに違いないぜ。
「あぁ……やっぱりカースの手って最高ね……」
「そう?」
「ええ、あいつらったら力加減もよく分かってない下手で言い聞かせるのが大変だったの。それに比べてカースの手の優しさや温もり、そして絶妙な力加減。蕩けてしまいそうだわ……んっんん……あぁ……」
あー、これはあれか。上級貴族婦人あるあるだな。相手を人間扱いしてないやつ。だから目の前で肌を晒そうが着替えようが少しも気にならないやつね。トイレすら平気って言うじゃん。アレクからすればあいつらなんてそんなもんなんだよな。絶対服従でもあるし。も、もちろん分かっていたとも。
「少しポーションも使うね。」
「ええ……お願い……はあぁ……」
日焼けの後にはやっぱりポーションマッサージだよな。アレクの肌にわずかのシミすら残してなるものか。
「あぁ……カース……最高よ……こっち側もお願いできるかしら……」
そう言ってアレクは仰向けになり、手を広げた。これはだめだ。もうマッサージどころじゃない……そうだろうアレク?
〜〜削除しました〜〜
あー……最高だった……
アレクもぬるぬる私もぬるぬる。最高のぬるぬるタイムだった……こりゃあもう寝てもいいよな。ちょっと暑い部屋に質のよくないベッドとシーツだけど……ぐぅ……




