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異世界金融 〜 働きたくないカス教師が異世界で金貸しを始めたら無双しそうな件 〜 #いせきん  作者: 暮伊豆
第6章

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87、楽しい朝食

うーん、よく寝た。昨日もよく動いたもんなぁ。朝までぐっすりだったよ。さて、今日はもう出発しないとな。結局宮廷魔導士は現れなかったなぁ。待ってたわけじゃないけど。

待ってた方の来客が現れたからいいけどさ。


コナクライの人間がどうなったのか気になると言えば気になるが、気にならないと言えば気にならない。つまりどうでもいい。


どうも宮廷魔導士って口では皆殺しとか言ってるけど実際は違いそうな気がするんだよなぁ。連行して何やら魔法をかけて従順に働かせるって感じなんじゃないの? コットンだって作らせないといけないだろうし。あー、それはそれで外道か……ローランドの国風ってなるべく殺さないところにあるもんな。私のイメージでしかないけど。


「おう、お前らもう起きてたのか。腹はへってるか?」


「いや別に」


「そうか。朝飯食ったら出発するからな。」


「分かった。それよりお前、魔王って呼ばれてるそうだな。どういう意味だ?」


まーたシュガーバの野郎。朝から聞きたがりだな。


「ただのあだ名だ。それより誰から聞いた?」


「こいつからだ。こいつはあの女から聞い『風弾』っうがっ……ってぇ……」


「あの女じゃねぇよ。お嬢様と呼べ。俺のことは別にどうでもいいけどさ。」


でも納得。アレクがアッシリに話したわけね。目に浮かぶじゃん。真っ赤に燃えた夜空を潤んだ瞳で見つめながら私の自慢話をしてる姿がさ。


「わ、分かった……で、魔王とは王なのか? 国王なのか?」


大袈裟な野郎だな。そんなわけないだろ。アレクは説明してないのかよ。たぶん一方的に喋り続けたんだろうなぁ……


「だからただのあだ名だって。深い意味なんかないぞ?」」


「信じられんな……一国の王でもない者が王を名乗る……それをよく国王は許っ『風弾』すっ……痛っ、たくないな? あれ?」


「国王陛下と呼べ。いくら他国の王でもな。で、別に許されたわけじゃないだろ。ただ黙認してるだけだろうよ。なんせ俺はこれでも国王陛下に忠誠を誓ってるんだからさ。」


説明すると長くなるから言わないけど、一言で言えば『黙認』が一番近いよな。ヒイズル併合パーティーの時に何やら言ってたから本当は公認なんだけど、やっぱ黙認だろうなぁ。

ローランド王国で国王以外に唯一『王』の名を冠することを許された英傑だとかさ。王妃や王太子は……スルーでいっか。


「そうか……そんなものか。で、魔王にはどのような意味があるんだ?」


しつこいなぁ。聞きたがりってより気にしいだったりするのか?


「詳しくは知らんが『魔法使いの王』とか『魔力極大の王』とか『魔物の王』って意味があるらしい。俺のあだ名がどれにあたるかは知らんぞ。自分で言い出したわけじゃないんだからさ。」


言い出したのは確か……領都一子供武闘会の時の実況だったか。魔王のごとき魔力とかってさ。となると元ネタは魔王サタナリアスだから……三つとも全部じゃん。でも明らかに私は魔物なんか使えないぞ? せいぜい魔力の王ってとこじゃない? 説明はしないけど。


「魔法使いの王……か。なるほど。よく分かった。ならば今後は魔王と呼ばせてもらう。いいか?」


「構わんぞ。」


どうも信じてないな。魔法使いってことは分かってるから、それだけ信じてるんだろうなぁ。こいついい性格してんなぁ。




アレクが起きてワカメのスープを作ってくれた。昨日の午後にゲットしていたらしい。襲われることもなく、普通に採れたと。昨日の今日でここまでいい味出してくれるなんて。さすがだぜ。ヒイズルの味噌(まいそ)も効いてるね。


「うめえ……」


さすがのシュガーバもこれには唸るね。


「どうよ。うちのお嬢様の料理は。最高だろ?」


「あ、ああ、うまい。海にはこんなうまいものがあるんだな」


海が危険なのはこの大陸でも同じだもんな。


「アッシリは鼠を使えるんなら、適当な海の魔物を使って漁をさせたりできないのか?」


海だけど漁ってより猟かな?


「無理、だと思う……村の周辺にいる一角鼠(ユニコラット)を小さい頃に捕まえて調教(テイム)しないと……」


「なるほど。そりゃ無理か。でも、それができたらお前だけの武器になるぜ?」


わざわざ海で泳ごうなんて奇特な奴はいないだろうからな。


「そ、そうだな……」


「シュガーバだって鳥を使えば魚ぐらいは獲れるだろ?」


「獲れなくはないが、よほどのことがない限り海は狙わないな。どんな魔物がひそんでいるか分かったものじゃない。大事な鳥が食われたらと思うと、な」


そう言いつつ私には恨みがましい目を向けるじゃないの。お前の命を助けてやっただけでもありがたいと思えよ?




さて、朝食も済んだことだし出かけようか。目指すはアッシリの村。ダットセン山のカウイェ村だっけ。言いにくい……


「出発前にコナクライに寄るぞ。お前らの装備を整えないといけないからな。」


「オレ達の?」


「ああ。お前ら手ぶらだろ? 着替えや寝具、あとテントとか要らないのか? 街でたっぷり揃えろよ。持ち切れなくても気にしなくていいぞ。俺が全部収納してやるからさ。こんな風に。」


と言いながらピラミッドシェルターを『収納』して見せる。


「わ、分かった……」


シュガーバだけが返事をした。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 今さらながら魔王の解説は難しいですよね。 その上に金貸しとか言ったら頭が混乱しますよね(笑)
[一言] 奇妙な関係ですね。
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