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異世界金融 〜 働きたくないカス教師が異世界で金貸しを始めたら無双しそうな件 〜 #いせきん  作者: 暮伊豆
第5章

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307、チンピラあるある

さあローレンどうする? 奥さんを人質にとられた上に露骨に脅されてんぞ? 今後も自分のために働き続けろってさ。


「た、タイタスさん……あなたの言うことは何でも聞きます! 今後も一生懸命働きます! だ、だから私は、いやホーリィともども助けてください!」


おいおい……私に依頼したくせにハシゴを外す気か? と思ったら左耳に軽く触れやがった。なるほどね……


「くくく……分かればいいのだ。お前の持つコットンの人脈は貴重だからな。殺したりなどするものか。大事にしてやるとも。おおそうだアレクサンドル家のお嬢様。あなたの美貌も殺すには惜しい。どうです? この屋敷での贅を尽くした暮らしに興味はないですかな?」


うわぁ……その気持ちは分からんでもないけどね。アレクって大抵どこでもこういう扱いを受けるもんな。人気すぎるぜ。


「あるわけないわよ。あなた程度の贅沢なんてたかが知れてるもの。毎食後に蟠桃を出されてもお断りね。」


それは私でも無理だ。そもそも魔境産ペイチの実ですらほとんど出回ってないのに。


「ばん、とう? あぁ蟠桃ですか。くくく、そのような入手不可能なものを持ち出さずとも、素直になってはいかがですかな? 本当はご興味がおありなのでしょう?」


あるわけないって。さてはこいつ蟠桃を食べたことないだろ。まぁ、それが普通だよな。


「あら、あなたもしかして蟠桃を食べたことないのかしら? それなりの豪商かと思ったらそうでもないのね。その程度で贅沢って言われても無理だわ。所詮は平民ね。貧しいわねぇ。」


うわぁ……アレクったらめちゃくちゃ煽ってるじゃないの。


「ちっ、あのガキを殺せ。現実を知ればお嬢様もお考えを改めるだろう。やれ!」


あーあ。ツーアウトだな。


「ひゃっひゃっひゃあ! そんなわけだあ! どうだぁガキぃ? 命乞いしねぇのかぁ?」

「信じらんねぇぐれぇ綺麗ぇな女だぜぇ? こりゃあいただきだろぉ?」

「待てバカ! そこらへんはタイタス様のご判断だろぉが!」


あーあ。見るからにチンピラな護衛どもがことごとく武器を抜きやがった。ほとんどの奴が剣だけど、拳に鉄甲を装着してる奴もいる。


「一応忠告しておくけど、今すぐ剣を納めた奴だけ助けてやる。そうでないなら皆殺しにするぞ?」


無駄だと分かってはいるけどさ。私だって別に殺したいわけじゃないんだぞ? 助かる命なら助けてやりたいさ。


「ひゃっひゃっひゃあ! なぁにわけ分かんねぇこと言ってやがんだぁ!?」

「びびり過ぎてイカれちまったんだろぉぜ?」

「てめぇこそ床に頭ぁつけて命乞いしろやぁ! そしたらタイタス様だって助けてくださるかも知んねぇぜぇ?」


うーん、分かっていたけどね。こいつら系に言葉が通じるわけないもんな。あーあ、可哀想に。


『散弾』


「だっ……」

「ぼっ……」

「なっ……」


終わりだ。丸オーク野郎以外は全滅。こいつら室内だからって防具を何も着けてないんだもん。散弾で穴だらけ余裕だったわ。


「なっ、お、お前、な、何をした!?」


『狙撃』


右肩を撃ち抜いた。


「ぐわぁ! が、がきぃ……よくもこのわしに……」


『狙撃』


次は左肩。


「ぎゃおっ……!」


「こいつの奥さんを連れてこい。そしたら勘弁してやる。」


連れてこなくてもいいけどね。勝手に探すから。


「お前たちぃ……このわしにこんな真似をして……王都で生きていけると……思う『狙撃』なっがおっ!」


右耳。分からん奴だなぁ。それともしぶといと言うべきか。


「会話する気がないなら死にたいってことでいいな? やたらでかいその腹に大穴を空けるのと、てかてか光る額に小さな穴を空けるのと、どっちが好みだ? 何なら両方でもいいぞ。お前って強欲そうだし。」


「ま、まて、ち、ちがう、た、たす、け……」


「だったらさっさと連れてこい。もちろんお前はここから動くなよ?」


「わ、わかった……」


必死に手を動かして呼び鈴の魔道具を押す丸オーク。チンピラを呼ぶ場合とメイドなんかを呼ぶ場合では違うんだろうな。




「失礼します。お呼びでしょ、きゃああああああ!」


たっぷり血は流れてるし大勢倒れてるし、いきなりこんな光景を見たらそりゃあそうなるよな。


「ホーリィを連れてこい……番頭にそう言えば分かる……」


「か、かしこまりました!」


さすがにメイドは知らないのね。


「奥さんはこの建物内にいるのか?」


「いる……」


今の感じだと一般の従業員には知らされてないんだろうな。思いっきり悪どいことしてるわけだし。上手いことローレンを飼い殺しにする予定だったんだろうなぁ。残念だったね。むしろローレンが幸運すぎる気もするな。川止めで私達と出会ってなかったら間に合わなかっただろうし、もし間に合っても贋金の濡れ衣着せられて終わってたわけか。


あとは奥さんが無傷ならいいのだが……




「旦那様、連れてまいりました。何事ですか?」


番頭か。若いな。二十代後半ぐらいか。こんな状況だってのに落ち着いてやがる。人質をとってるからって余裕こいてるのか?

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― 新着の感想 ―
[一言] ベタで行けば人質がいるから落ち着いてる、ただ番頭だけにアホな商会主より情報通で魔王を知ってたとかかな?
[良い点] おっ! しれっと左耳に触れるローレン、やるなぁ。 なーんか嫌な予感がします。 奥さん、悲惨なことになってないといいのですが……。
[一言] 番頭が落ち着き払っているのは気になりますね。
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