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静かに暮らしたいだけなのに周囲が俺を天才扱いしてくる  作者: 花梨


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15/16

静かに昼寝したかっただけ

 王立学園。

 昼休み後。

 眠い。

 かなり。

 食後だからだろうか。

 授業へ戻る気力がなかった。

「……ねむい」

 俺は廊下を歩きながら、 静かな場所を探していた。

 できれば誰も来ない場所。

 最高なのは昼寝できる場所。

 すると。

 中庭の奥に、 大きな木を見つけた。

 人もいない。

 静か。

「……ここだ」

 完璧だった。

 ◇

 木陰。

 風が気持ちいい。

 最高。

 俺は木にもたれながら、 ゆっくり目を閉じた。

 平和だった。

 本当に。

 ――ガサッ。

「……?」

 音。

 誰か来た。

 嫌だなぁ。

 すると。

「やっぱりここにいた」

 フィアだった。

 銀髪。

 無表情。

 でも少し眠そう。

「……なんで」

「静かだから」

 また一致した。

 フィアは当然のように、 少し離れた場所へ座る。

 そして。

 無言。

 静か。

 かなり快適。

 最高かもしれない。

 ◇

 しばらくして。

「……ここ、好き」

 フィアがぽつりと言った。

「わかる」

「誰も来ないし」

「重要」

 大事である。

 するとフィアが少しだけこちらを見る。

「あなたも、  騒がしいの嫌いなんだ」

「かなり」

「……やっぱり変」

 なんで。

 静かなの好きなだけなのに。

 するとフィアが、 少しだけ口元を緩めた。

 ……笑った?

 初めて見た。

 ◇

 その時だった。

「いたぞーー!!」

 大声。

 最悪。

 アルトだった。

 なんで毎回来るんだ。

「レイ! 次の授業始まるぞ!」

「……」

「ってフィアもいる!?」

 アルトが驚いた顔になる。

 フィアは露骨に嫌そうだった。

「うるさい」

「えっ」

「静かだったのに」

 その通りである。

 かなり。

 するとアルトは、 なぜかショックを受けていた。

「す、すまん……」

 本当に反省してる。

 ちょっと面白い。

 するとフィアが、 小さくため息を吐く。

「……あなた来ると騒がしい」

「そんな!?」

 アルトがダメージ受けてる。

 俺は少しだけ思った。

 この二人、 見てるとなんか面白い。

 ◇

 すると次の瞬間。

 ザァァァッ!!

「……?」

 急に風が吹いた。

 強い。

 木の葉が舞う。

 さらに。

 ヒラッ。

 一枚の紙が飛んできた。

 俺の顔へ直撃。

「……」

 取る。

 見る。

 そこには。

【学園対抗戦 代表候補一覧】

 嫌な予感。

 かなり。

 そして。

【一年代表候補 レイ】

 終わった。

 なんで。

 俺は静かに空を見上げた。

 昼寝したかっただけなのに。

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