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『忘却の都市』 小林副隊長からの警告
「……この映像を見ている者へ、告ぐ。」
ホログラムの中で、小林副隊長が静かに口を開いた。
夏希は息を詰める。
霧崎は視線を逸らさず、その言葉に耳を傾けた。
「私は『小林 尊』。かつて、この都市の警備隊に所属していた。」
その声音は淡々としていたが、奥には確かな決意が滲んでいた。
「結論から言おう。やつを止めてくれ……いや、それでは足りない。」
小林は言葉を区切り、まっすぐにこちらを見据えた。
「——都市そのものを、止めてくれ。」
その一言が、空間の温度を一変させた。
霧崎の手に、じわりと汗が滲む。
夏希は沈黙を保ったまま、瞳の奥に揺らぎを宿していた。
「……この映像を見ているものは都市についてどう思う?」
小林の声が再び響く。
「美しい、秩序ある、平和な都市だろうか?」
ほんのわずかに、小林は笑った——それは嘲笑ではない。
ただ、遠くを見つめるような寂しげな微笑だった。
「君たちは、まだ何も知らない。 この都市が、何の上に築かれているのか。 誰が、何を犠牲にしてきたのか。 そして——この都市が、本当は何を目指しているのか。」
霧崎は、思わず呼吸を止めた。
この都市の“目的”——それはいったい、何なのか。
映像は、さらに深く、衝撃の真実へと踏み込んでいく——。




