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『忘却の都市』 予兆
翌朝。
昨夜、悠人から聞いた話を夏希に伝えた。
特定の時間に現れる集団。5人ほどのグループ。奥の席をいつも使っている——。
その情報を聞いた夏希は、夏希は口元をわずかに緩めた。
「……ビンゴ。」
小さな声。
その表情は、どこか確信を得たような雰囲気があった。
「本部に報告する。今日は別行動で頼むよ。」
「別行動?」
夏希は軽く頷く。
「うん。ちょっと色々確認したいことがあるから。」
理由は分からないが、夏希の様子からは何かを掴んでいるようにも見えた。
その後、指示に従う形で俺は1人で巡回を行うことになり、都市を歩きながら、淡々と警備の任務を続けた。
しかし、頭の片隅には夏希の言葉が残っていた。
それが何を意味するのか——。
夕刻になり巡回を終えようとした頃、端末が微かに振動した。
画面を見ると——。
『JACに集合』
夏希からの短い指示が表示されていた。
静かに端末を閉じる。
……何かが起きる。
その予感が、じわじわと胸の奥を締めつけて離れなかった。




