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『忘却の都市』 再会と食事
「なんかこの感じ、久しぶりだな。」
悠人はそう言いながら、気軽にドアの内側に入ってきた。
俺は無言で頷いた。
……本当に、久しぶりな気がした。
まだそれほど時間が経っていないはずなのに。
それほどまでに、ここ数日間の出来事が濃密すぎたのだろう。
悠人は数日前のようにドカドカと部屋の奥へ進み、持ってきた袋をテーブルに置く。
「ほら、飯。」
袋の中には、大量の食べ物と飲み物。
「仕事終わりで腹減っただろ?」
一瞬、それを見つめる。
「確かに。」
「よし、決まり!一緒に食べようぜ!」
そんな悠人の軽いノリに、思わず笑みがこぼれる。
どこか安心した。
悠人は相変わらず変わらない。
彼の持つ軽さが、都市の異質な雰囲気を中和してくれる。
食事をしながら、悠人が仕事の話を始める。
店の忙しさ、大変なこと、最近起きたトラブル——。
語り口は軽快で、テンポもよく、いつも通りの悠人だった。
それを聞きながら、ゆっくりと食事を進める。
気づけば、会話に自然と馴染んでいた。
そして——。
俺が自分の仕事について話そうとした時、悠人がふと手を上げた。
「その前に。」
一瞬、空気が止まる。
悠人の表情がわずかに変わる。
その目が、まっすぐ俺を見ていた——。




