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『忘却の都市』 悠人の訪問
店内のテーブル席へと座ると、夏希がふと俺に視線を向けた。
「知り合い?」
その問いに俺はすぐに答える。
「この都市に来た翌日に知り合った隣人だよ。」
「ふーん。」
夏希は適当に相槌を打つ。
それ以上何も言わず、ストローをくるくると回していた。
俺は少し肩をすくめながら、テーブルに目を戻した。
そして、簡単に明日以降の動きについて打ち合わせをする。
巡回ルートの調整、端末の機能についての確認、各担当区域の警備の分担——。
しばしの話し合いの後、店を出る。
そのまま、再び予定の巡回を終え——解散。
夜が更け、俺は自宅で静かに待っていた。
静かな室内。
一日の疲れを少しずつ感じながら、ぼんやりと時間が過ぎていく。
その時——。
ピンポーン。
インターホンが鳴る。
ゆっくりと立ち上がり、ドアを開けると
——そこには両手に大量の袋を持った悠人が立っていた。




