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丘陵のさき 世界の先  作者: 玲於奈
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女王陛下に謁見

なし

車に乗り込み。ろいさんの奥様。突然、サングラスをはずして

「あなたがたね。噂の日本人、私も日本人よ。美香。よろしく」

自然な感じで握手をもとめてきた。おそるおそる握手をする。

恥ずかしがってしまったが、しかしながらこちらではこれらの一連の挨拶は

「こんにちは」を言うことと同じくらい普通の手続きなのだろう。

しかしながら、手続きが大げさな人が若干一名。

田村氏、ひざまづいて手にキスしそうな勢い。あなたは、女王陛下にお会いになるのでしょうか。

いやはや驚いた。そして、見れば見るほど日本離れした感じ。ちょっと粋かもしれない。

じゃぽねと言われたが日系の方かと思われるくらい日本人らしくない日本人。

きっと、外国生活が長い故の行動なのだろう。

興奮さめやらないセーラー・パークの群衆を横目に見ながら淡々と運転する奥様。

「そうねえ。来て10年にはなるかしら。私も、このだんなにくどかれたのよ」

うふふと笑うところもチャーミング。そんな仕草を見てもはや田村氏はめろめろ。

後部座席に3人がけして真ん中のマークを横肘でたたいている。

聞けば、海外に行ってみたい一心でカトリックの縁故をたどりここにながれつき

はじめは、私と同じく大学寮に泊まりながら語学学校に通っていたとのこと

そのうち知り合いができて、タイミングよくちょうどこちらに進出してきた

日本雑貨、衣料の小売店「良友生活」にお手伝いとしてアルバイト開始。

そこに熱心に通っていたお客さんのろいさんに言い寄られたのか。くどかれたのか。

いつの間にか結婚していたとのこと。

ろいさんも、やる時はやる男だと思った。

ろいさん曰く「日本の英語講師の仕事から戻ってきてなんだか日本が恋しくて

通ってしまったとのこと」

そんなろいさんも、美香さんおっかけが続いた縁で結局「良友生活」に就職。

今では夫婦二人でお店を任されているそうだ。そんな話を聞いていたら

ろいさんのスイートホームに到着した。


なし

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