#6 遺体を収容してもらえる可能性は・・・
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最低限のナビではあるが、生存確認機能もある。簡易ナビは持ち主の生体反応が消滅すると、所属先にアラートを発出する。
アラートが発出されてもスペースレスキュー隊フェニックスが必ず向かってくれる保証はまったくないが・・・その機能のおかげで持ち主が最悪死亡した場合でも遺体を収容してもらえる可能性は・・・このシステムのおかげである。
カナタは早くプロSエクスになってもっと高度な機能を持つ航法システムと呼ばれるナビゲーションを装備することも目標の一つである。
カナタの思い込みかもしれないが、航法システムを装備することがプロSエキスへの条件だと思っているくらいだ。
「ぽーん、ナビゲーション情報取得完了・・・インターワープステーション3ベータを目的地にセットしました」
ナビは無機質な機械音声で準備が完了したことを告げる。カナタは愛車のスペースバイシクルに跨ると、ペダルをぐいと踏み込む、と同時に推力が加わり、加速する。
スペースバイシクルは、駆け出しのSエクスが無免許で乗ることができる宇宙空間移動方法の一つだ。
惑星エルシア地表で使われているアシスト自転車やモペットと呼ばれる小出力バイクの宇宙版というところであろう。
こいつに跨って、ペダルをこげばとにかく前進する。
前進を始めれば、ハンドルに装備されているスロットルを回すことでさらなら加速を得ることもできる。
パニックに陥ることが想定される若葉マークSエクスには最適な移動手段なのだ。
今日はこれでバイトの仕事は終わりだ。
「帰り道も警戒は忘れずに、っと」
帰還途中でさらなるダンジョンを見つけてしまったり、未知のトラブルに遭遇する、なんてことは宇宙空間ではまったく起こらない話でもない。
スペースハンマーの紛失という失敗はあったものの、今日もバイトを終えられたので、鼻歌交じりでステーションベータに向かってバイシクルを進める。
しばらく航行を続けるとナビから、まもなく到着します、の案内が出る。いろいろあったもののお腹もすいてきたところだ。
「さて、晩飯は何にするかな~」




