#2 おっ、あれはダンジョンか?
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将来Sエキスとして活動することが目標の学生にとって、簡単に宇宙空間にアクセスできることは大きなアドバンテージだ。
周囲に浮遊しているデブリを回収するバイトは、ダンジョン探索の訓練にもなるし、宇宙船の航行に邪魔なだけのデブリを回収して周りに喜ばれるため一石二鳥なのだ。
宇宙空間にアクセスするための装備一式は学生にとってとても高額だ。
カナタが1回生の時は、空間移動用のバーニヤ付きスペーススーツ、多機能宇宙服のことである、とデブリ回収ボックスだけでステーション付近のデブリを回収することが精一杯であった。
そのためにバイトは生活費の足しになる程度を稼ぐのが精々だ。
そんなカナタも2回生ともなると、バーニヤよりも遠距離を移動できるスペースバイシクル、カートリッジ式で移動距離は狭い、とスペースハンマーを入手して、デブリ回収よりも稼げるダンジョン探索のアルバイトに挑戦することが多くなっている。
スペースバイシクルは、主にSエキスに在籍する学生向けに提供されている近距離用宇宙空間移動ビークルのことで、エンジン駆動燃料であるプラズマエネルギーはカートリッジで供給するために移動範囲は狭い。
弱点もあるが、1回生が2回生になるまでには購入できる値段設定になっていることが特徴でもある。
スペースバイシクルは背中に装備するバーニヤよりも取り扱いが楽にだし、探索用アイテムや回収したデブリを収納運搬することができるトランクボックスを装備している。
スペースハンマーは、少量のプラズマエネルギーを染み込ませたツールである。大きなデブリを破壊することもできる。
そして、1Me程度の極小ダンジョンであれば、このハンマーで消滅させることができる優れものなのだ。
カナタも他のご多分に漏れず1回生の間にバイトに励み、スペースバイシクルとスペースハンマーを無事に入手することができた。
そのおかげで、2回生に進級した今、デブリ回収に加えてダンジョン探索のアルバイトにも応募できるようになったというわけだ。
今日も今日とて、カナタはデブリ回収を終えて、ごきげんにスペースバイシクルをかっ飛ばしている。
「おっ、あれはダンジョンか?」
ハルトは前方に極小さなダンジョンらしきものを発見する。




