表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

15/22

流れに身を任せよう

 人と言うものは愚かだ。もちろんそれは僕も含む。


 僕は僕を美しいなんて思わない。美しいどころか醜いとすら思う。


 何故って?簡単さ。理想に届かない自分だからだ。


 自分を醜いと見て、自分を客観的に見れてることに気づき、またその客観的視点で見てるのが醜いと、ほぼ無限に繰り返されるのだ。


 そんな話は今はどうでもいい。


 なんだ。何が起こっている。


 何故リアスはそんなにも、いじめられました、みたいな態度をとってるんだ。クラス中に攻められてる時の感じだぞ。

 

 僕がいじめたみたいになってるじゃないか。


 助けたのは僕だと言うのに。


 そうかもしかしたら助けたのが悪かったのだ。僕だったら助けなんかいらないし、助けられるもんなら助けてくる人の胸に剣を刺すだろう。


 プライドがあるのだ。


 当然リアスにもプライドがある。つまり僕はリアスにとって邪魔な存在ということだ。


 ミスったな。リアスのプライドを傷つけてしまったのか。


 せっかくのヒロイン系キャラだったのに。勿体無い事をした。


「なんかゴメン」


 とりあえず謝る。傷ついている人に何言っても無駄なのだ。だからとりあえず謝る。


「え、ええと」


 戸惑っているようだ。やはりわからない。


 顔がめちゃくちゃ緊張してるし、目は明後日の方向に方向音痴並みに動いている。


 目が泳ぎすぎなのだ。


 一体どういう状況だよ。


 わからないと言うことは、どうするかもわからないのだ。とりあえずこれどうしよう。


 ダメだ考えても思い浮かばない。こう言う時の最終手段は、ただ一つ。みんなも覚えておくといい。


 その名も……『流れに身を任せよう大作戦!』


 考えてもねわからない時は捨てていいんだよ。とりあえずまた1から見直すんだ。


「とりあえず大丈夫だった?」


「う、うん」


「もうお昼は食べた?」


「今、からです……」


「そう。なら一緒に食べよう。席が一つ余ってるんだ」


 もうどうにでもなれ。


「は、はい」


 てな感じで、僕は席に案内した。


「お前。どうしたんだッ」


「ボロボロどころか美少女を連れて帰ってくるなんて……」


「どうしてそうなったんだ?ジンらしくないじゃないか」


「もしかしてジンさんのドッペルゲンガーすか?それとも影武者っすか?」


「僕だよ」


「詐欺だッ。これは詐欺だッ」


「僕達は引っかからないっすよ。美少女を連れてきたからってお金は……」


 こいつらダメだ。もう終わってる。


「詐欺じゃないよ」


「その笑顔が怪しい」


「失礼な」


 その間にリアスはちょこんと椅子に座る。


「とりあえず何があったんだ。何故美少女を連れてくるに至るんだ?」


「そうですよ説明してくださいっす」


「1人じゃ寂しいかなと」


「説明になってねぇ」


「こりゃダメっすね」


 そっちがダメだろ。


「まぁとりあえず食べよう」


 僕はそう促して、食べ途中だった昼ご飯を食べ始めた。


 ただ食べ始めたのは良いものの一つ気になることがある。


 おいおいリアスさん?


 それAクラスのでは。


 なんかボーッとして食べてるけどそれAクラスですよ!


「Aクラスのなんだね」


「は、はい」


「いつもなの?」


「そうです」


「そ、そう」


 昼飯も食べ終わり、僕はリアスと椅子に座って話していた。


 一つ気になった事を投げかける。


「リアスって王女とか凄ーい貴族だったりする?」


「い、いえ。王女ではないです」


「それはよかった」


「よかった?」


「いやなんでもない」


「私はただの侯爵令嬢です」


 侯爵令嬢っていや結構な大物じゃねぇか。


 良いとこのお姫様かよ。


「そんな格式高い家なんだ。家どこら辺なの?」


「隣国の国境あたりにあります」


「隣国からか。結構遠いよね。なんで王都に?」


「魔術が好きなので……」


「そっか」


「ただ、私は落ちこぼれなので……」


「落ちこぼれ?」


「ええ、私は生まれつき魔力が少なく、家の家業も継げる事もできない、落ちこぼれなんです」


 人は何かが無いとそれに固執するものだ。うんうん。僕も力がないから追い求めたんだしね。理解できるよ。


「それでも魔術を愛し、この学校に行く道を選んだと」


「はい。どうしても諦めきれなくて。家族の反対を押し切ってこの学校に。そのせいでもう家族とは関係が絶たれましたけどね」


 リアスは微笑んでいた。


「僕はいいと思うよ。その選択」


 リアスは驚いたように僕を見つめた。


「好きな物を追い求める事は悪いことじゃない。もちろん代償がいる。ただその代償も抱えて乗り越えて掴み取ろうと、手を伸ばすのは人の業であり、同時に美しさでもあるんだ。だから僕は君の選択、選んできた道は嫌いじゃないし、いいと思う」


 フッ決まった。いや〜気持ちいい。こう言うのもたまにはいいよね。


「そんな事を言う人は初めてです。あ、あとこの前のお礼がしたかったのです」


「お礼?」


 なんかしたっけ。もう記憶が。


「あのパンのお礼です」


 あ〜。あのパンね。


「きっとあのパンも幸せだったはずだ」


「どう言う事ですか?」


「つまり一石二鳥という事だよ」


「よくわからないですけど、お礼についてなんですが、何がいいですか?考えたのですけど思い浮かばなくて」


 お礼ね。最近欲しいものなんかあったっけ。


「うーん」


 考えに考えた結果、僕は服にする事にした。


 僕が私服で持ってる服2、3着しかないしな。


 体も成長してサイズとかもあってない物でほとんど捨てたから、全然ないんだ。


 それに女子に選んでもらえば、完璧だろ。つまり面倒くさいことをしなくていいという事。


 いや〜あの時パン渡しててよかった。


「じゃあ服買いに行かない?」


「服ですか……いいですね」


 よっしゃ。これで私服ゲットだ。


 いや〜楽っていいな。


「じゃあ明日でどう」


「ちょうど休日ですね。私は予定がないのでその日で大丈夫です」


「ならよかった」


 ついでに昼ご飯も奢ってもらおう。やっぱり夜ご飯も……。


「じゃあこの後は部業があるから」


「あ、はい」


 そして今日も僕は部業に向かう。


 内容はほとんど同じ。


 ただそこにマルが追加された。


 マルもこのビッグウェーブに乗ったようだ。


 そして雑談とチャンバラを繰り広げながら、午後の部業を終えた。



 第15話の最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。もしよろしければ、作品の応援をお願いします!


画面下部にある 【ブックマーク追加】【★★★★★】を押していただくと執筆の励みになりますのでどうかお願いします。


 第16話からもお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ