意外な話をされました。
いつもありがとうございます♪
カイルが帰ってから1週間。
週末に遊びに来たので、賑やかさは意外と変わってない気もする。
ユーリの姉は「うるさいのが増えた」と少し嫌そうにしていた。気持ちはよく分かるので愛想笑いをして聞き流しておいた。姉はカイルが来る時には友達宅に避難するつもりらしく、母に宣言していた。
家に戻ったカイルは無事に弟と仲直り出来たようで、嬉しそうに折紙を教えた話をしてくれた。弟は中々上手く折れないと奮闘しているようだ。カイルは手先が器用で綺麗に折れるので、弟に憧れの目で見られると控え目に自慢された。
まぁ、平和ならいいかとユーリは流し聞きした。
ちなみにユーリのプレゼントの匂い袋は喜んでもらえたようだ。何故か良く眠れるらしい。
ユーリ自身も使っているが、確かに何となく寝付きが良いのだ。
とはいえ、この世界で寝付きが悪かった事はないし。ラベンダーの香りの効果は定かではないなとユーリは思う。
効果かあったとしても、プラシーボ効果ではないだろうか。馴染みのない香りと、聞いた効果が影響したのではないかと考えていた。
この世界では香りのものといえば、バラや百合などの花を使う事が普通らしい。
花でないものといえば、ミントを虫避けに使う位だとか。ハーブは民間療法とかで使わないのかと思えば、その変わりに昔から効果が確かな魔法薬がある。魔法薬は魔素を含む魔草を使って作る薬だ。魔草は珍しいものから、その辺で入手出来るものまである。
効果が高い薬にするには手間をかける必要があり、ユーリの家はその魔法薬を製造販売をしている。
けれど、寝付きが良い位の薬は逆に無いらしく、カイルの家族も関心があるらしい。販売はしないのか、という問い合わせの手紙をカイルは家から持って来ていた。
そして、現状である。
「というわけで、売って欲しいという話が来ているのだけど」
「なんでユーリにきくの?」
マーサに聞けば材料は分かるし揃うのになとユーリは思った。幼児に聞く必要は何もないのではないかと。
「ガァちゃん達の羽も一緒に入れるなら、ユーリの了解が必要でしょう?」
抜けた羽は結構ある。最悪、春に抜けた羽毛布団用のものも合わせればいいけど。
「おはな、そんなにないよ?」
庭にあったラベンダーは庭師のシンとマーサの手も借りてドライフラワーにしたものの。売るほどあるとは言えないと思う。
数が少なければ余裕だろうけど。
「量産するのは来年からと考えているの。とりあえず試しに色々作ってみようと思っているわ。発案者のユーリも色々協力してもらえたら嬉しいんだけど」
「いいよ!」
優しい家族の役に立つなら協力はもちろんするに決まっている。発案者なんて大袈裟なものではないけど。
「とりあえず、カイル様のご家族にも贈りたいのだけど。何か改良出来る事で思いつく事はあるかしら?」
何で幼児にわざわざ聞くんだろうと思いつつも、それならと期待をこめて勢いよく頷いた。
「あのね、ガァちゃんのかたちにしたら、かわいいとおもうの!」
カイルにお土産として渡す時は思い付きで作ったのと、自分では裁縫するのが難しくて諦めたのだ。マーサにお願いするのも悪いなと思ったし。肝心なのは中身かと思う事にした。けど改良点を求められるなら主張も出来るし、ユーリ自身も欲しい。
目を輝かせながら主張するユーリに、母は驚いたような顔をしてから笑った。
「小さくて良い匂いのする縫い包み、みたいにするのね? ハンカチに包んだだけでもコロンとして可愛かったけど、ガァちゃんの形にしたら更に可愛いでしょうね」
即座に理解してくれた母は同士と化した。可愛いは正義! というのはこういう時に使っていいものなのか。完成が楽しみなユーリは、早く欲しいと母に甘えて見せたのだった。
ちょっとした思い付きで言っただけなのに、これがきっかけで大人の女性が可愛い小物を愛好するブームが起こる事をユーリはまだ知らない。
自分が欲しいものを作っただけ。ブームの先駆けはそんなものなのかもしれない。
お風呂アヒル(黄色いお風呂用玩具)やお風呂アヒルモチーフのグッズが私自身か好きで、見つけるとつい買ってしまいます♪




