分岐点の出会い
「……寒い」
「寒いな」
「寒い」
そう言いながらオルレイ達は寒い極寒の中を歩く。
全ては仲間である雨を奪還するためだ。
「しっかし、刀国を出て二週間が経つがヴァレストは寒いな」
雷月が寒さに平然としながら歩く。
「当たり前だろ。 魔力災害で二十四時間三百六十五日寒いのがヴァレストだ」
体を震わせながらノヴァがそんな豆知識を披露した。
「そうなんだ。 刀国みたいに止める事出来ないかな?」
「無理だな。 原因解明しないと無理だ」
「そうかぁ。 じゃあ私この魔力災害止めたい」
「そうか。 じゃあ頑張るこった」
そんなオルレイの言葉にノヴァは微笑んで笑った。
「あれ?」
オルレイが前を見てみると二組の女性が歩いて来た。
「誰?」
よく見てみると二人組の女性が歩いて来るのが分かる。
その内の一人が一人の少年を担ぎ上げながら歩いているのが分かった。
「っ!! 雨だ! 雨だ!」
すると雷月が二人組の方へ駆け足で走って行った。
「おい! 雷月!」
「雷月!」
ノヴァとオルレイもそれに釣られて駆け足で走った。
「あの! いきなりすみません! 私達その方に背負っている人の仲間です!」
そう言ってオルレイは二人組に声を掛けた。
「えっ? ああこの肩に乗っけてる彼ね。 よいしょと」
すると背中に鎌を背負った少女が雨を降ろしてくれた。
「雨! しっかりしろ! 雨」
雷月が雨の頬を叩いて覚醒を促す。
「んあ?」
「目が覚めたか!」
そう言ってノヴァ雨に声を掛けた。
「あれ? 僕何を? み、右腕がない! で、でも再生するはず。 えっ?」
どうやら意識を失っていたせいで混乱しているらしい。
「ていうかあなた達誰?」
すると灰色の髪に黄金と銀のオッド愛をした少女が話しかけて来た。
「私はオルレイ・プリジスよろしく!」
こうして死神と精霊のコンビと彼女らは出会った。
だが彼女らは知らない。
この出会いが世界の分岐点であった事を。




