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プラチナBLT

 ペンダントを警察に届けに行くために、林を出て自転車の所へ。

 

 光に宝石のついた飾り部分を翳してみる。

 キラキラとしてまばゆい・・・。


 チェーン部分は銀色・・・私、アクセサリーに詳しくないからよくわかんない。

「都代ちゃん、おそらくプラチナですよ。ペンダントトップに使われている宝石も大きめですし、私の見立てが間違っていなければ、かなり高価なものだと思いますよ」

「へえ、師匠は宝石の鑑定も出来るんだ」

「ええ、魔術師マウリツィオは錬金術もしておりましたし、副業で宝石を扱ってもいましたから」

「手広いですねー」

 ペンダントの中心、飾りの部分のことをペンダントトップというらしい。葉っぱ型に象られている。そこに小さな宝石がいくつも嵌め込まれ、中心に大きめのダイアモンドが一つ。それが揺れるように作られていて、キラキラと光を反射する。

 ああ、アクセサリーは全然わからないけど・・・なんかこれ素敵・・・。

「ねえ、マウリツィオ師匠。これ、もらっちゃったらダメかなあ・・・」

「都代ちゃん、たぶん、それ結構な値打ちものだと思いますから・・・中学生が身に着けるようなものではないですよ?」

「そうかなあ・・・」

「そうでしょう?都代ちゃん、自分の格好を見てください。夏で暑いからって、ジーンズのハーフパンツに大きめTシャツ・・・しかも黄色。その格好に、プラチナのペンダントが似合うと本気で思ってます?」

「・・・私だって、オシャレな恰好をしたりもする・・・かもしれないし・・・」

「このマウリツィオは見たことがありませんな」


 まあ、そんなわけで、自転車に乗って交番まで行ったよ。

 そこで、森の中で拾った、とペンダントを差し出して届け出を書いてもらってきた。

 落とし主が見つかったらお礼を要求するか?と聞かれたので「うん!」と力強く頷いておいた。

 警察官の人は、苦笑いしていたけどね。

 まあ、三か月経っても落とし主が出てこなかったら貰えるって聞いたから、そっちを期待したいなあ・・・


 交番の後はコンビニに行ってサンドイッチとグレープソーダを買った。

 私、コンビニのサンドイッチ大好き。採れたての野菜よりもパリッとしたレタスとか、寸分狂いの無いパンのカットとか、まるでSFっぽくって大好き。

 というかサンドイッチが好きなんだけどさ。

 でも、最初に出会ったおいしいサンドイッチがコンビニのだったから、これはこれで、私は大好きなんだ。

 あ、ほんとうにおいしいサンドイッチ屋さんのBLTサンドを食べた時は、衝撃的だったけどね。こんなにもおいしい食べ物があったなんて、と思ったよ。

 あと、BLTを最初に見た時に、ボーイズラブ・・・テイル?とか思ったことなんて無かったから。

 BLTはベーコン、トマト、チーズですよね?


・・・あれ?それじゃBTT・・・?あれ?Lってなんだっけ?


 マウリツィオ師匠には、いつも通りにミルクをあげる。

 師匠は猫の振りをした魔物に近い存在だから、固形物は少ししか食べられないんだって。なのでミルクを飲むのが一番効率がいいそうで・・・。


 おやつの後は、再び森へ。


 え?おやつにサンドイッチなのかって?

 えー、食べるでしょ、サンドイッチくらい。私、12歳の育ち盛りよ?


「都代ちゃん、BLTのLはレタスだからね」

 マウリツィオ師匠にしっかりと聞かれていた・・・。レ、レタスです、レタスだって知ってたわよ。思い出せなかっただけ!

「ベーコン、レタス、チーズ!でしょ!度忘れだから、度忘れ」

「・・・。都代ちゃん。最後のTは、チーズじゃなくてトマトね」

「・・・」



 森へ、戻って、きました。


 どうしても今日やらなくてもいいんだけど、これも梨音に会うためだから。

 それに、7月に入ったばかり(都代の回想中なので、梨音がいなくなって1か月くらいの時期になります)で、久しぶりに降水確率0パーセント、日も長いから、まだ時間にも余裕がある、というわけ。

 マウリツィオ師匠が、森の奥に異世界の歪みがあるというし、少しだけでも探索しておこうと思う。

 

 でも、その選択が、後々、そんなにも大変なことになるなんて、その時は全く予想も出来なかった、のだ。

常套文句で締めてみました。


明日、森の奥へ探検に・・・都代を待ち受ける罠、とは・・・?


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