二十五話 忌むべき敵よ!
短いです。
たぶん明日は投稿できないです。
「魔眼アルマス……お前がオーカだな」
20畳ほどの部屋の奥、その男はいた。
ライオンを思わせる金色の髪は後ろへとなでつけられ、髪と同じ色の瞳は獰猛なトラを思い起こさせる。
そして、なにより。
「四つ腕……」
両肩から余分に生えた二本の黒い腕。
その名は蝕義手ブラスノイル。俺はこの腕を知っている。
「俺の名はリュシフェル=プロメテール=カイン。息子、ミグルラが世話になっている」
父の副官ミグルラ。俺が二年前に父に挑み、敗北を喫した原因を作った張本人だ。
そのミグルラの父親が今、目の前にいる。
だが、そんな人物が何故ここに?
「お前の親父さん、レーベンに頼まれたんだよ。第一反抗期の息子をぼこぼこにしてくれってな」
クソ親父!そういうことか!
父の明確な悪意を理解し、頭に血が昇る。
第1パート、第2パートをクリアした際の保険として父が用意した最後の切り札が目の前のカイン。
つまり、父はそもそも俺にオルダリエを達成させる気などなく、初めから教会に閉じ込める気だったんだ。
「オーカ、お前に特に恨みとかはない。だが、息子の恩人の頼みだ。すまないな」
俺は絶望に汚染されていく。
「それじゃぁ、はじめるぞ」
カインはいくぞと一言最後につぶやくと、その姿を消した。
否、一気に距離を詰められた。
俺はほとんど条件反射で左へと身体をかわす。
先ほどまで俺がいた空間に、黒い腕が豪速で振り下ろされる。
「ちょっと、ちょっと!オーカぁ、大丈夫なの??」
肩のマチが喚く。
「ほう、いい反応だ。五歳で今のを避けるか」
にやにやと口元だけゆがめるカイン。
今のはたまたまだ、同じことはできない。
「おいマチ!さっきの借り返せ!このおっさんブチのめせ!」
俺は全力でカインとの距離をとりながらマチへ叫ぶ。
「うーん、少し無理かな?ごめんね、オーカぁ」
知っているよ!そのミニマムボディーには何も期待してねーよ。
俺は突如始まった戦いに完全にペースを乱されていた。
「俺は大人気ないからな、一発入れたら勝ちとか言わないぞ。勝ちたきゃ殺す気で来い!」
ちっ!ほんと大人気ねーな、このオッサン。
「いいよ、やってやるよ。あんたの息子には散々借りがあるからな!」
「良い眼だ!来い!」
【魔眼、発動】




