第8話 歪みの兆し
ビーコラはエルニャが泣き止むのを待ち、家の前まで送った。
エルニャ「ごめん、ありがとう」
ビーコラ「気にするなって、どうせ暇してたんだし、それよりまた何かあったら俺んとこ来い、話聞いてやっからよ、な!」
エルニャ「うん」
サーシャ「あ、エルニャ!」
そこにサーシャ達がやってきた。
メニ「探したよ、心配してたんだから!」
皆んなビーコラの事を見た。
シャード「この人は?」
エルニャ「ビーコラ、黒魔術同好会のメンバーなの」
サーシャ「キルフスの所、行ったの?」
エルニャは頷いた。
メニ「で、どうだった?」
エルニャは震える声で話し出した。
エルニャ「キルフスの部屋の鍵を私の持っている合鍵で開けようとしたら、鍵が合わなくて開かなかったの、多分、違うのに交換されてたみたい」
メニ「え、そんな事するの?」
シャード「彼女追い出して鍵交換なんて、何もしてないのに」
サーシャ「酷い!」
メニ「あとは?他にも何か?…」
エルニャは下を向いたまま震えながら話した。
エルニャ「話し合いたくてドア越しに彼を呼んだけど、煩い、帰れって、それっきりいくら呼んでも出てこなかった」
ビーコラ「…エルニャの事、弄びやがって!」
メニ「ちょっとどうなってんの、その男の事今でも好きなの?そんな奴の何処がいいって言うの?」
エルニャは涙を流しながら言った。
エルニャ「優しかったの、凄く、私にはこの人しかいないって本気で思ってた、だからどうしても信じられなくて…どうやったら元に戻るかってそればかり…」
エルニャは泣くのを堪えている。
ビーコラ「エルニャ、アイツとは別れろ、俺がいる、俺が代わりに…」
エルニャ「私にはあの人しかいないの!」
サーシャ「エルニャ…」
ビーコラは悔しそうに両手を力一杯握りしめて言う。
ビーコラ「そんなにアイツがいいのかよ!勝手にしろ!」
ビーコラはその場から走り去って行った。
メニ「何かおかしくない?だって急にでしょ?やっぱり取り憑かれてるのかな?」
シャード「そうね、不自然よね…確かめる必要があるわね」
サーシャ「うん、このまま放っておけないよ」




