第4話 それでも確かめたい
エルニャ「私、やっぱり行ってくる!キルフスの気持ち確かめたい!」
エルニャは店から飛び出して行った。
サーシャ「エルニャ!」
メニ「どうする!?」
シャード「…放っとくしか無いでしょ」
サーシャ「でもエルニャが」
メニ「あの子一人じゃマズいよ!」
シャードはため息を吐きながらエプロンを外した。
シャード「…じゃあ念の為、あの子の家の住所調べて来る…あと彼氏のアパートも」
メニ「お城に行くの?」
シャード「そうよ、それしか無いでしょ」
サーシャ「…私も行くわ!」
軽く身支度をすると外に出て店の鍵を掛けた。
サーシャ達三人は、城を目指して雪の積もった道を歩き出すのだった。
しばらく街中を歩いて外れの辺りに来ると、城へと繋がる橋があった。
その橋を渡り、城の門を通る。
サーシャ達が王妃の娘達だという事は、城の関係者の間には知れ渡っていたので、城の中への行き来が自由に出来た。
三人は直接シェルシーの部屋へと向かった。
部屋に着くとシェルシーがソファに座って紅茶を飲んでいた。
シャードが声を掛けた。
シャード「お母さん」
シェルシー「あ、シャード、サーシャも、メニもいらっしゃい、皆んな来てくれたのね、最近なかなか抜け出せなくてごめんなさいね、今飲み物用意するから、そこに座ってて」
シェルシーは暖炉の方に行って皆んなに紅茶を用意している。
サーシャ達は部屋の中の豪華な椅子に座った。
少し小さめの丸いテーブルを囲む様に、豪華な一人用の椅子が6個、等間隔に並んでいた。
サーシャ「お母さん、ちょっとお願いがあるんだけど」
シェルシー「なあに?何でも言ってちょうだい」
メニ「実は、ちょっとだけ調べて欲しい事があるんだよ」
シェルシー「調べる?何を調べればいいの?」
シェルシーはトレイに紅茶のセットを乗せて運んで来た。
一人一人の前にカップを置きポットに入っている紅茶を注ぎながら話をしている。
シャード「実は、うちのお店に来たお客さんの話なんだけど、その人の彼氏が悪魔に取り憑かれたかも知れないの」
シェルシー「えっ、悪魔に!?」
紅茶をいれ終わりシェルシーも椅子に座った。
サーシャ「でね、その子エルニャって言うんだけど、彼の気持ちを確かめるって言って、彼氏の所に行っちゃったの」
シェルシー「危ないじゃない、相手は悪魔なんでしょ?」
シャードはテーブルにあったビスケットを食べながら言った。
シャード「多分だけどね」
メニ「まだ分かんないんだよね、ハッキリとは」
メニも釣られてビスケットを口にする。
サーシャ「それで、そのエルニャの家の住所と、あと彼氏のアパートの住所も調べてほしいの」
シェルシー「彼の名前はなんて言うの?」
サーシャ「えっと…」
名前が即座に出てこないサーシャに代わりシャードは答えた。
シャード「キルフスよ」
サーシャ「あ、そうそう」
シェルシー「いいわ、ちょっと待ってて」
シェルシーは部屋から出て、側近に頼みに行った。
シャード「これで家は解るけど…」
メニ「うん」
サーシャ「悪魔じゃないと…いいよね」
確かにその通り、だがその言葉には誰も答えられなかった。




