第3話 偽りの愛の正体
メニ「そいつ最低だよ!浮気なんかする男こっちから振っちゃいなよ!そんな奴微塵も価値なんか無いよ!」
サーシャ「そうよ!エルニャにそんな人必要無いわよ、そのうちもっといい人が現れると思うわ」
エルニャ「でも前の日まで凄く優しかったのに、どうして急にあんな事に…」
話を聞いてシャードは一つ質問した。
シャード「そこに居た相手の女は知り合いなの?」
エルニャ「ううん、初めて見る人」
メニ「絶対ナンパしたに決まってるよ、最近そういうの流行ってるし、最低だよそういう奴って、彼女いるのに他の女に手ェ出すなんて、ホント有り得ないんだよ全く!」
皆んなは自分の事の様にエルニャの事を考えていた。
シャード「ただね、一つだけ気になる事があるのよ」
サーシャ「何?どんな事?」
シャード「二人とも黒魔術同好会の人ってことがよ」
メニ「それがどうかしたの?」
シャードは真面目な顔をして話した。
シャード「つまり私が言いたいのはエルニャの彼は呪われたんじゃないかって事」
サーシャ「えっ、悪魔に?」
メニ「そっか、そういう可能性もあるね」
エルニャ「じゃああの部屋に居たのはキルフスじゃないって事?」
シャード「分からないけど、悪魔にも色々いるだろうし、それに確実に呪われたっていう訳でもないわ、可能性があるってだけで」
少しの間、皆考え込んだ。
サーシャ「もし悪魔だったら?」
シャード「危険かもしれないわね」
エルニャ「キルフスの事助けないと!」
エルニャは慌てて店を出ようとした。
サーシャ「エルニャ待って!」
皆んなはエルニャを引き留めた。
エルニャ「お願い退いて!」
シャード「待ちなさい、今行っても危険よ!」
エルニャは取り乱しながら言った。
エルニャ「でもキルフスが!」
メニ「落ち着きなって、とりあえず考えようよ、それからの方がいいって」
皆んなはエルニャの事を落ち着かせて対策を考える事にした。
メニ「とにかく、それが悪魔だったとして何の悪魔かだよね?それが分からないと話にならないから」
シャード「多分、男女の仲を操作したり破滅させたりする奴よ」
サーシャ「エルニャ、何か知ってる?」
エルニャは以前、勉強した事を思い出した。
エルニャ「それらしいのはサキュバスかアスモデウス、後はサレオス、その三つくらい」
サーシャ「え、そんなにいるの?」
シャード「でも特定出来たとしても、どうやって彼を助けるつもり?」
シャードは疑問に思いメニに聞いた。
メニは慌てながら答えた。
メニ「ど、どうやってって?流石に詳しくないからなぁ」
困っているメニに今度はサーシャが尋ねた。
サーシャ「じゃあ、メニの店の本にそういうの無いの?悪魔系のやつとか」
メニは自分も驚く様な大きな声で言った。
メニ「ある!あるよ、店の棚の一番上に!ちょっと待ってて、今取ってくるから!」
急いで自分の店へ戻るメニ。
そして、また戻って来たメニはその手に大きな本『悪魔大辞典』を両手で重そうに持っていた。
メニ「ジャジャーン、この本はうちのおじいちゃんが大切にしていた大事な本なんだよ」
シャード「年季の入った本ね」
メニ「実はこの本、悪魔を調べる為の本で、付属のペンで1ページ目に調べたい悪魔の詳細を書き込むと、その悪魔のページが開かれるんだよ」
エルニャとサーシャが声を揃えて言った。
「すごーい!」
シャード「誰が作ったの?どうやって?」
メニ「それは私にも分かりません、じゃあ試しに今分かってる悪魔の特徴を書いてみるよ」
メニが書き込んだ特徴はこういったものがあった。
・恋愛を操る悪魔
・優しさの仮面を持つ悪魔
すると、本のページが勝手に捲られて、真ん中の辺りで止まってページが開かれた。
皆んなは覗き込んで、悪魔の名前を読んだ。
そこに書かれていた悪魔の名は『サレオス』
サレオスの特徴
・人の心に恋や情熱を強制的に生み出す
・仲が悪い恋人同士を無理矢理仲直りさせる事もできる。
・好きな相手を別の人にすり替える
・愛情を急に冷めさせる
エルニャは悔しそうに言った。
エルニャ「これが今キルフスに取り憑いている悪魔なの?」
メニ「多分ね、今分かってる情報だけだと、そうだと思う」
サーシャ「こっちにも書いてあるわよ」
皆、右側のページも見た。
そこにはサレオスに対する対策が記されていた。
解決方法
・本当の気持ちを取り戻す
・強制された愛を見抜く
・第三者の介入
・記憶や理性を取り戻す
・自分の意思で選び直す
偽物の愛に気づけば、本当の意思を取り戻せる可能性がある
シャード「これを読む限りだとサレオスは偽りの愛で人を操る悪魔の様ね」
エルニャ「じゃあ今までのキルフスと私の関係って…あれ全部、嘘だったっていうの?」
エルニャは泣き崩れた。
シャード「全部が全部とは限らないわ!彼の意思が完全に消えたとも思えないし、だからそんな簡単に諦めるんじゃないのよ!」




