☾《第23話 消える記憶…再生の鼓動》
目を覚ました瞬間、世界はまるで透明な水の底に沈んでいた。
皮膚をなぞる空気の流れ、指先をくすぐる微かな脈動。
すべてが過剰なほど鮮明に伝わってくる。
冷たいはずの世界が、なぜか確かな熱を孕んでいた。
けれど、決定的になにかが違う。
息を吸うより先に、全身の筋肉が動き、思考が追いつくより速く、身体が命令に答える。
視界の輪郭は剃刀のようにくっきりしていて、遠くの蛍光灯の微かな揺らぎさえ、スローモーションに見えた。
ガラス越しに、時任博士が静かにこちらを見つめていた。
白衣の裾が風のない場所で揺れる。
彼の声は、まるで心臓の鼓動と同じリズムで、静かに、しかし鮮明に響いた。
「……それが、ルミナさんの新しい鼓動だ」
ルミナは胸に手を当てた。
けれど、それは生身の心臓と、何か硬質なものが不協和音を立てながら重なって打っているような違和感だった。
「私は……人間、なの?」
時任は、薄い笑みを浮かべて答える。
「君自身だよ。ただ、身体の限界を超えるため、格闘家たちの戦闘経験データや、軍の特殊部隊の反射データを、君の神経回路に組み込みこんだ。
さらに動体視力、反射神経、瞬発力、筋力……すべて制御リミッターを外し、人間の枠を超えている。戦闘の限界を超えたのだ。それに耐えられる身体に少しだけ、改造して強化しただけで、他は何も変わらない」
その言葉を受け止めきれず、胸の奥に冷たい波紋が走る。
手が軋むような力が湧き、手がわずかに震えた。
生きているという強烈な実感と、人間ではなくなったという根源的な恐怖が、胸の中で血を流しながらせめぎ合っていた。
(私は、なんでこんなにも心が締め付けられるの?)
頬を伝う一筋の涙。
理由はわからない。
けれど、その名も知らない欠落した誰かの存在が、喉元で詰まった悲鳴のように、ルミナを苦しめた。
彼女の新しい心臓は、存在しないはずの誰かの喪失感で、激しく不規則に波打っていた。
その張り詰めた感情の糸が、凍った金属音によって、無慈悲に断ち切られた。
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研究区画の奥。
金属の足音が、冷たい床を叩く不協和音のように響く。
ルミナが視線を向けた、無機質な隔壁の向こうから、影がにじみ出るように現れた。
黒いコートをまとった男、マーダー。
彼の周囲だけ、空気の温度が下がるような冷酷な気配を纏っていた。
彼の瞳は、ルミナの内面の苦悩など微塵も気にしない、道具を品定めするような冷たい光を宿していた。
「やはり、素晴らしい仕上がりだな。君の存在こそ、我々の戦闘兵器計画の証明だ」
その声は氷のように冷たい。
彼の背後で、警備AIの戦闘用ロボット3体が不気味な起動音を立て、淡い赤のセンサーを光らせながら獲物を囲むように浮かび上がる。
「おっと失礼。まだ名乗ってなかったね。私はマーダー。君の力が、どれほどのものか……見てみたいんだ。博士のいない間に、少しだけテストをさせてもらうよ。」
マーダーは目を細めると、冷徹な顎でルミナを指し示した。
「やれ!そこの小娘の限界を計測しろ」
命令が下った瞬間、3体の警備ロボットが容赦なく牙を剥いてルミナへと一斉に突進した。
ルミナは眉をひそめ、向かってくる鉄塊に向けて鋭い声を張り上げた。
「ちょっと、やめなさいよ! あんたたちを相手にする気なんてないわよ!」
もちろん、プログラムされた警備AIにその怒声が響くはずもない。
ロボットは冷酷に駆動音を響かせ、容赦なく彼女の頭上へ鋼鉄の腕を振り下ろす。
上の監視台から、マーダーが可笑しそうに肩を揺すった。
「くっくっく……無駄なことを。それは単なる警備用の戦闘ロボットだ。話し合いなど通じるわけがないだろう」
「くっ……仕方ないわね!」
ルミナは眉をひそめ不快そうに舌を打った。
胸の奥で、抵抗する感情がうごめく。
だが、体が動いた。
息を吸うよりも先に、新しく強化された筋肉が自動的に最適解の命令を出す。
脳裏には、最適解の戦闘パターンが一瞬で展開される。
戦闘ロボットが攻撃をしてくる瞬間には、すでに視界がその微かな軌道を読んでいた。
壁を蹴り、衝撃波のように一瞬で間合いを詰める。
敵の首筋に正確無比な拳を打ち込み、片脚で蹴り飛ばす。
衝撃のたびに、青白い光が皮膚の下を電気信号のように走った。
考えるより、体が先に答える。
ルミナは荒い息一つ乱さず、その場に静かに着地した。
圧倒的な静けさが放たれる。
上の監視台から見下ろすマーダーは、まるでオペラ鑑賞でもするかのように優雅に拍手をした。
(素晴らしい! ドクター時任の技術はやはり本物だ。だがな、君の心など不要だよ。私は余計な記憶を削除した。愛や絆など、くだらないんでな。戦うために痛みは要らない。くっくっく)
ルミナの紫の瞳が、殺意を帯びて極限まで細められた。
(この胸の、焼け付くような熱さを、誰が消したというの?)
唇が、明確な憎悪を込めて冷徹に歪んだ。
ルミナは、鋼のような冷たい声で言い放った。
「あんたの言ってることは、よくわからない。ただ、一つだけ確かなことがある」
ルミナは、人間離れした静かな動きで、マーダーから目を離さないまま、手元の警備ロボットの残骸を正確無比な力で壊した。
「マーダーとか言ったわね?
あなた、私に何かしたわよね!眠っててもあなただってのは感覚でわかったわ!眠ってる間に私の中で何かが消えて言った…何が消えたかまではわからないけど、大切な何かだった…あんた私から何をしたの? 私はあんたのことなんて何も知らないわ。でも、その顔も、その声も、心底、不快なの。私、あんたのこと……大っ嫌い。あんたなんかぶん殴ってやるんだから、そんなとこにいないで降りてきなさいよ!」
マーダーはほくそ笑みながら言った。
「気が強いねぇ。それと1つ言っておこう。
私が君にしたのは、ただ邪魔なモノを君の記憶から削除しただけだ。これからの君に必要ないモノを消してやったんだ。逆に感謝してもらいたいくらいだ。くっくっく」
ルミナは鋭い目付きで睨み返しながら言い放った。
「消した?私から何かを……マーダー!あんた、いつか捻り潰してやるから覚えてなさいよ!」
本能が、欠落した記憶の代わりに、敵を指し示している。
ルミナは、二度と視線を合わせる価値もないとばかりに、そのまま背を向け、研究区画を出ていった。
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背後で警報がけたたましく鳴り響き、赤いライトが血の点滅を始めた。
制御室に転がり込むように駆けつけた時任博士は、血相を変えてコンソールを叩く。
「停止コードを入力しても……反応しない!?
なんだこれは?不正アクセスされた形跡がある…誰がこんな勝手なことを……!」
モニターの中、研究区画の出口付近で、ルミナの超人的な動きが突如停止していた。
彼女は全身の神経網がショートしたように、力なく、崩れるように膝をつき、両手で頭を押さえていた。
それは肉体の痛みではない。
ルミナの意識の奥底で、マーダーが削除したはずの『愛』や『絆』という情動の残骸が、戦闘データの制御を振り切って、凄まじい勢いで逆流していた。
心の中で何かが爆発したような、純粋な情動そのものに精神が揺さぶられる。
(うるさい!うるさい! なんなのこれ!誰かが私を呼んでいるのに、それが何か、誰なのかもわからない…この胸の空洞は、誰の場所だったの!?)
ルミナの身体から、激しい電気信号の嵐が放出されるのが、モニター越しにも見て取れた。
「博士………私は、まだ、人間でいられますか…?」
制御室のマイク越しに響く切ない訴えに、時任博士は短く息を呑んだ。
科学者としての冷静さと、自身の技術の犠牲者となってしまったルミナへの深い罪悪感が、彼の心臓を締め付ける。
時任は、静かに、医師としての良心を込めて答えた。
「その問いをする限り、君は立派な人間だよ」
その言葉の瞬間、ルミナの瞳が強く光を帯びた。
紫から、深い碧へ、感情と電気信号が激しく共鳴し、全身の神経が蒼く発光する。
「……これが感情同期ユニットの限界値か」
博士は戦慄の息を漏らした。
ルミナの脳波と人間性が、コンピューターの制御を超越している。
その時、制御室のガラスの向こう、廊下に佇むマーダーの影が冷笑を浮かべた。
「結局、貴様は心に縋るのか、博士。だがな、力こそが真実だ。この技術で圧倒的な力を手にしてこそ素晴らしいのだ」
時任はガラス越しのマーダーを鋭く睨みつけた。
「違う! 力は希望のために使うものだ。お前のように、破壊のためにあるのではない」
ルミナは熱い鼓動と共に立ち上がる。
上を見上げると、小さな観測窓から光が差し込んでいた。
胸の奥が、微かに疼く。
(誰かが、私を呼んでる……名前も顔も思い出せないけど、この光をもう一度守りたい)
その本能的な強い想いと同時に、彼女の心拍は奇跡的に安定した。
青い光が静まり、呼吸が落ち着く。
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そして、寝静まった深夜……。
時任博士は、アラートが静まったメイン制御室で、孤独にログの解析を進めていた。
画面に浮かび上がる不正アクセスの足跡…。
それを見た瞬間、博士の顔が怒りに歪んだ。
(そうか……そういうことか! さっきの不正アクセス、リアもルミナもお互いの事や大事な記憶を失わないように記憶剤を打ったのに欠落したのは……マーダー、奴の仕業か! 私の記憶剤のデータに裏で細工をしていたのか……。おのれ、あやつめ!)
時任博士は拳を固く握りしめ、重い息を吐き出した。
彼は眠りについたルミナとリアを見つめ、自身の良心に語りかける。
「ここに置いておくのは危険だ。マーダーが次に何を仕掛けてくるかわからん」
博士は研究棟のベッドで眠りについたルミナとリアを見つめ、その手によって、真実が二人の神経へ静かに伝達されていく。
「リア、君はPROJECT HEARTの技術で現代医学では不可能という状態から蘇った。せっかく拾った命、あの時のようにいつもの日々に戻り、一から自分自身の夢を追いかけなさい」
「ルミナ、君は元々持ち前の運動能力で気が強くヤンチャだったようだが、今や人間の限界を超越した存在となった。戦闘データを取り込みながらも、心も見た目も変わらず人間のままだ。その力を、世のため人のために使って生きてくれ」
「そして……すまぬ、二人とも。これからも一緒になれるようにと、まだ試作段階だが私が開発した記憶剤で記憶を極力失わないようにしたつもりだったが、マーダーに細工されてしまった。だが、あの記憶剤を打ったからには、欠落しても完全には消えないはずだ。本能が覚えている。心のどこかにしまい込んである記憶を呼び起こせるかもしれん。何かのキッカケで思い出すこともある。それに賭けるしかない……」
時任博士は、静かに視線を巡らせた。
床に座り込んだまま呆然としているレイトを見る。
レイトはプロジェクトのすべてを目撃し、知っている。
「すまない、レイト君。この技術は絶対に外部に漏洩させるわけにはいかない。そして何より、リア、ルミナ、そして君の未来のためだ」
レイトは抵抗する間もなく、首筋に冷たい感触を覚えた。
時任が素早くもう一本の注射器を打った。
「な、なにを……しやがっ……」
レイトの意識は、一瞬で深い闇へと沈んでいった。
「ここにはあらゆる場所に監視カメラがある。
どこで誰が見てるかわからんからな…形として、君の記憶を無くす薬を打たせてもらった。
部外者がここを出る時にそれを打ってない人間には、センサーが反応して警報が鳴ってしまうのだ。
これで、万が一誰かが監視カメラで見切っていてもここを出る時のセンサーにも引っかからないはず。
PROJECT HEARTの場所、実験の真実……そして、君が知る二人の過去の関係性に関する記憶を消す消去剤を打ったように見えるはずだ。
ただし、量を最小限に留めておいた」
時任は気絶したレイトの体を抱き起こしながら、静かに続けた。
「そして、今打った2本目の注射は記憶を呼び覚ます為の後押しする薬だ。
これでおそらく完全に記憶からまっさらと消える事はないはずだ。何かのキッカケで思い出してくれる事を信じている。
その時、ルミナとリアを必ず守ってやってくれ…
君の正義感や、元々持ち合わせてるカリスマ性、それに先ほど思ったが、君にも未知の力が存在するようだ…
そして、何よりも気になったのだが、レイト君…君は……まさか……。いや、それは今はいい……とにかく2人の事、後は頼んだぞレイト君…絶対に何かのキッカケで思い出してくれ…」
そして時任は冷静に、隠しきれない手つきで、リアとルミナ、二人の点滴ラインに強力な睡眠薬を注入した。
眠っている二人をさらに深く眠らせるためだった。
「これで、24時間は目覚めない」
時任は、研究施設のエージェントたちには知らせず、信頼できる少数のスタッフだけを呼び寄せた。
月に一度だけ、夜中1時から、2時までの1時間だけ、外の監視のドローンが入れ替えの為ストップする。
それが幸いな事に今日なのだ。
この機を逃すわけにはいかない。
すぐに時任は準備にかかった。
ルミナとリアは、白い特殊な担架に乗せられ、厳重な布で覆われる。
研究棟の緊急脱出ハッチが、重い油圧音を立てて開いた。
地下深くから、二人は極秘裏に運び出される。
夜空に、低くホバリングするヘリコプターの重低音が響いた。
冷たい風と共に、二人の担架がヘリの機内へ運び込まれる。
マーダー達に気づかれる前に、一刻も早くこの場所を離れなければならない。
ヘリが夜の闇を裂いて飛ぶ中、時任は自分の過去の成功例を思い出していた。
時任の瞳の奥に、当時光を失った、1人の顔が浮かぶ。
「今やヴェスパー・グループの令嬢…あの亡き少女の脳をデータ化し、AIとしてボディをすべて蘇らせた、PROJECT HEARTの プロトタイプPink–Ruby」
彼は、リアの静かな寝顔と、ルミナの青い髪を一瞥した。
技術はどんどん進化していく。
だが、命を救うという行為の重さは変わらない。
「エリサと言ったか…あの子だけじゃない。今回のリアやルミナ、せっかく拾った命、粗末にせずにみんな幸せになってくれ!」
時任博士はその界隈で『マッドサイエンティストDr.時任』として有名だが、ほんとは狂った科学者ではない。
ただあまりにも天才過ぎるがゆえ、普通の科学者が考えについてこれなかっただけ。
それを悪く言った事の噂がマッドサイエンティストとして広まったのだ。
本当はその技術で世の中に希望と光を与えたいのだ。
だが、その技術を悪い事に使おうとしている一味がいるのも確かなのである。
その一部がマーダー軍団でもある。
更にその上にはマーダーすらも動かす黒幕がいる……。
廊下を歩く時任の瞳が、月明かりで静かに揺れた。
「私は神になりたいわけじゃない。ただ……この技術で、未来に希望を残したいのだ」
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そして夜明け。
元の病院の白い病室。
モニターの音が、一拍だけ長く鳴る。
リアは白いベッドの上で、ゆっくりと瞼を開けた。
「……あれ?…さっきのは夢?…わたし……」
微かな事故の記憶と、胸の奥の温もりだけが残っていた。
「目が覚めたのね!」
看護師が駆けつけ、喜びに声を上げる。
「信じられない…もうダメだとみんな言ってたのよ。あなたは奇跡的に回復したのよ。心配しなくて大丈夫。今は静かに休んでね」
「あの……私を助けてくれた人は……どこに?」
リアは掠れた声で尋ねた。
看護師は戸惑った顔を見せたが、すぐに笑顔に戻る。
リアは、ペンダントを握りしめた。
自分の命と引き換えに、何か大切なものを失ったという根拠のない確信だけが、彼女の探求心を静かに燃やし始めた。
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同時刻、中心地から離れた、時任博士の私設隔離施設。
ルミナは、ベッドの上で、ゆっくりと目を開けた。
古い木の天井。
身体中に倦怠感があり、頭の中には決定的な空白が広がっていた。
誰もいない。
彼女は反射的に、驚くほど静かな動きで立ち上がった。
(ここはどこ? 私の部屋?私は…何をしていたの?)
頭の中に、ちぎれたフィルムのような映像が走る。
白髪の白衣の男の顔。
それが誰かは思い出せないが、『時任博士』という単語だけが残っている。
警備ロボットと激しく闘った、身体が勝手に動くという超人的な感覚。
そして…
(あいつは誰?)
黒いコートの、冷酷な顔。
場所も理由もわからないが、その男への、燃えるような憎悪だけが、ルミナの青い髪の下で脈打っていた。
「何この記憶? なんなの?……私は一体どこでなにをしてたの?」
ルミナは、なぜだかこの異様な力を世のために使うという強い使命感に突き動かされていた。
そして時任が用意してくれたセーフハウスが
ルミナが自由にこれから使っていい部屋というのを脳内に埋め込んでくれていた。
ルミナの過去の記憶の断片をコンピュータで読み取った時に家がなく苦しみ、辛い思いをした過去を知り、この先これからも家が無いというのを不憫に思い、ルミナにと用意してくれた時任博士の優しさだった。
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同じくして、別な場所で街の裏側にあるレイトの隠れ家。
レイトは、慣れたはずの自分のソファの上で、酷い頭痛と共に目覚めた。
全身に倦怠感があり、昨夜の出来事が霧のように消えている。
(……オレは、何をしていた…)
彼は自分の名前と、この隠れ家が自分の居場所であることは覚えている。
だが、なぜこんなに心が騒ぐのか、一体自分がどこで何をしていたのか何も思い出せない。
ふと、彼の脳裏に、青っぽい髪の1人の女性の顔が浮かんだ。
(あの顔……あの姿は覚えている。まるで数日前までいつも近くにいたように感じる。誰だ? なぜだか、前から知っていたような……)
ルミナと同じくして、レイトにも『時任博士』という単語だけが頭に残っていた。
レイトは、訳の分からない焦燥に駆られ、立ち上がった。
「……ルミナ?ルミナ……誰だそれは…」
まだ互いの存在を知らぬまま、三人は同じ月の下でそれぞれの再生の鼓動を刻み始めていた。
次回
《PROJECT♾️HEART-X 第24話》
(ルミナ編 第12話:消える記憶…再生の鼓動)
ついにルミナ編、最終話。
ルミナ編は過去10年のうちの5年間のストーリーでした。
そして更に5年の月日がたち、舞台は今回の最終話だけ一旦、現代軸へと移ります。
そしてリア編へと繋がります。




