苦い過去のはずなのですが……。
西尾維新・化物語風、回想シーンをかぎ括弧閉じないで進める奴!
『そうですね、この話をするのは長年生きてきた私でも初めてなので、うまく伝えられるか正直自信はありませんが、
『いや、私の場合は生きていたといっていいのか、全くの疑問ではありますけどそれは置いておいて。
『え?無機物なんだから生きているわけがない?あなたは何を基準にそれを言えるんですか?
『私という存在が無機物でありながらこうして話していることが、何よりのあなたのその考えを覆す証拠でしょう?
『まあ、私もこの状態を生きているとは思いませんが。
『思いたくもありませんが。
『それはともかく、過去の話ですね。
『時はまさに、勇者と魔王──アノードルフとスラリス様の戦いの事です。
『もう、スラリス様が負けてしまうことは、おそらくあなたでもわかったことでしょう。
『何せ本拠地に最高戦力で──勇者一行で攻めてきたんですから。
『今思えば、なぜ私たちが勇者に弱い刺客から差し向けていったのか、はなはだ疑問ですが、当時はそれが正しいと思っていたのです。
『なんせ人員不足が甚だしかったものでして。
『夢がないかもしれませんがそういうものです。組織経営なんて。
『まあ、あなたのこれからの人生において、縁もゆかりもないものかもしれませんが。
『どうでもいい話はひとまず置いておきましょう、話が進みませんから。
『あなたがどうしても聞きたくないというならばこの話をやめるのも吝かではありませんが、
『もう聞くモードに入ってしまっているあなたに聞かないなんて選択肢はないはずですし。
『さて、話を戻します。
『勇者一行は私たちの本拠地を、恐ろしいスピードで進行していきました。
『まさか、勇者一行がここまで成長していたというのも驚きでしたがね。
『流石は勇者と言いますか。
『一昔前のなろうみたいに、成長スピードが上がるチートみたいな物を貰っていたのかも知れませんね。
『こうも話が飛んでしまうと、本筋がなんだか忘れそうになりますが。
『勇者たちはとうとう四天王の場所まで──スラリス様の玉座の一部屋前まで到着しました。
『そこで待っていたのは、今の私たちにとっての敵、ミリィ・アズレンとガントの二人でした。
『今はガントが理性を失っててそれを止めるのにミリィも力のほとんどを割いているうえに力の封印もされているような状態なので、全盛期の十分の一も強くないですが、当時はスラリス様をもってしても強いといわせるほどに強かったんですよ。
『あの二人、伯父と姪なので、血縁なんですよ。それはまあ連携が苦手なはずないですよね。
『普通は家族仲がそこまで悪い家庭は少ないでしょうから。
『まあ、その二人であっても勇者一行は止められなかったわけですが。
『その作戦に後悔は我が身が潰れるほどあるんですが、そこも置いておきます。
『あなたには全く関係の無い話ですからね。
『そこで二人は負けて今の状態にされました。
『しかし、負けたとは言えいくら勇者でも倒すことはできなかったようでした。
『その二人を今の状態に封印して遂にやってきたのが、魔王の玉座──スラリス様の前です。
『いくら倒したと言っても幾分か消耗していたようで、スラリス様と私達残り二人の四天王は余裕で勝てると思っていました。
『そういえば、言いましたっけ。
『私は実は魔王の四天王のうちの一人なんですよ。
『さて、私を含めフル装備のスラリス様と勇者の対決は、どう転んでもスラリス様の勝ちかと思われました。
『スラリス様お一人で竜国を除く全ての国を一人で制圧できる程度のお力は持っておいででしたからね。
『いやあ、流石のスラリス様でもあの脳筋共の国を滅ぼすのは苦という物です。
『しかし、流石勇者と言うべきか、
『テンプレ通りで面白くないと言うべきか、
『スラリス様が聖女を殺したときに、勇者は覚醒しました。
『怒りの力で覚醒する勇者もどうかと思いますが、寿命を磨り減らしての超強化です。
『それはもう、ガントもスラリス様をも超えるほどの。
『その時は流石に驚いた物です。
『まさか、己の命を磨り減らしてまで、一世界の勇者が女のために覚醒するのかと。
『スラリス様も抵抗しましたが、
『虚しい物でした。
『空しい物でした。
『自分の攻撃は弾かれ、相手の攻撃は受けきれず、防戦一方すら出来ない状態です。
『ああ言うのをなんて言うのか──ああ、それです。『ゴリ押し』ですね。
『スラリス様に最後の一撃が入れば死ぬだろうというと言うときに勇者は膝を地に着けました。
『数分後に死んだらしいですが、
『殺されなかった物の殆ど死んでいるようなスラリス様と、私達二人の四天王は勇者の仲間の一人──ミリィ達に封印を施した人間に私達も封印されました。
『だからこそ私はこんな汚らしい剣なのです。本当はもっと綺麗なんですよ。
『さて、少々話は飛びますが、魔族にも種類があることは知っていますか?
『ミリィやガントは普通の魔族です。
『私ともう一人は──不肖スラリス様の防具として働いていた我が妹は『魔器族』です。
『普通の魔族の姿にもなれますが、武器の、防具の時の格好が自然な状態です。
『そしてスラリス様は『魔色族』の、更に変異種です。
『基本は三原色なんですが、スラリス様は紅ですから。
『魔色族は面白いことに、色に魂が宿っています。
『色という概念に。
『勇者の仲間──そろそろ面倒なので名前を出しましょうか。
『ローウェン。
『ローウェン・アンチューサ。
『彼が私の妹を紅に染め、
『その色の中にスラリス様を押し込みました。
『結局四天王の残り一人はどこにいるのか、ですって?
『まさか、まだお判りになっていないんですか?
『ここまで判りやすいヒントもあったというのに。
『まあ、場面も場面ですからね。
『四天王は私と、ガントとミリィと──
『コウさんが今着ているそのパーカーですよ。
『まだ、私の妹は場面を弁えず、何百年と寝ているみたいですけどね。」
この書き方たっのしいですね。流石西尾維新様。
そういえば、なろうに西尾維新の偽者?がでたんでしたっけ。
あの文はあの人じゃ無きゃ書けないですよ……。
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定型文 是非この作品に対する批評等、良いのも悪いのもお待ちしております。




