みんな頑張っているはずなのですが…?
前半はブリキ、↓以降はセキ視点です。
人間には向き、非向きがあると言うが俺が向く物はなんだろうか。
何をやってもそれといった才能は無く、いくら努力しても平均程度にしかならない。
きっと俺に向く物は無いんだろうな。何の才能も無い、ただの資源消費する粗大ゴミだろう。
気付かなければ良かったなんて仮定の話をしても無駄だ。もう気付いてしまっている。
コウやハク、セイもセキも俺には無い物を持っている。欲しい物を強引に奪い取る、そんな強い物を。
奪い取る、そう聞くと悪い物に聞こえるかも知れない。しかしそれならば、この世界はもっと全員が平均なはずだ。
勉強が出来なくても足が速い奴はリレーで人の目を奪う。
その逆も然り。
家事の出来ない父親は仕事をして金を稼ぐことによって、家族としての意味を奪う。
その逆も然り。
商品の質が良い店は高い素材費を犠牲にして客を奪う。
その逆も然り。
全員が全員の何かを奪い合おうとすることによって、世界は全て平均的になるはずだ。それが今できていない。
俺には何かを奪い取る力は無いのだ。
だから俺はあいつらに寄生して、画面の端っこに映り込むただの端役のように……。
びびびび!びびびび!
「……。時間か」
やはりこの時間は苦痛だ。以前、ジントに言われてから毎日決められた時間になると自分の部屋の布団にこもって、悩むようにしている。
正直、これに何の意味があるのか未だ判らないが、続ければ何かあるのだろう。きっと。
さて、悩む時間が終わったら、いつも通りの行動だ。まずは最近修練に修練を重ねて汗だく腹ぺこで帰ってくるあいつらのための昼ご飯を用意して、濡れたタオルと桶をセットしなければ。
↓↓↓↓↓↓
「ハァ、ハァ、今、何時だ?」
コウさんは自身が汚れることを憚らず安全な街の外の土の上に、腕で太陽光を目に当たらないようにしながら寝っ転がっている。
時間……そういえばそろそろお昼だろう。陰もだいぶ短くなってお腹も減ってきた。
ううむ、こうも真面目に修練をすると時間が経つのが速い。いつもと戦う相手が違うのも大きいだろう。兄との戦闘はもう飽きた。
戦闘でも何でも、人には人の得意なパターンという物があるのだ。私達兄妹はおそらくどちらもお互いのパターンの好みを熟知している。だから相手が次何をするのが判ってしまうのだ。これで養われるのはただの駆け引きになってしまいそうなるとどうしても私が強くなる。
しかし、コウさんは今日初めて対戦している。要はパターンを知らないのだ。だからこそしっかり相手の動きを見て、しっかりとした何通りかの予測を立ててそのどれが来ても勝てるように動くことが大事になる。これこそ修練、これこそ鍛錬だ。
「……ああっと、時間でしたっけ。多分もう少しでお昼時じゃ無いかと思います」
「だよね!腹減ったし、午後も頑張るためおうち帰ってめしだめしー」
「にしても、セイが正確な時間言えないなんて珍しいな。前は分単位で言えてたじゃ無いか」
兄が私の言い方に少し疑問をもったのが、こちらを見てきた。
「久し振りに時間を忘れるほど頑張っていたんですよ」
「あーセイちゃんくっそ強かったからなー……」
自分と私の対戦を思い出しているのか、少し苦笑いした。
「俺まだ、弱いな」
そのつぶやきに私は反応せざるを得なかった。
「そんなことありません!初めて一週間でそこまで強いのははっきり言って異常です!私だっていつ負けるかヒヤヒヤしてるんですから!」
まったくもって、何を言っているのか。私と兄とコウさんとジントさんを同じ時間、同じ量練習させたら、一番伸びが大きいのはコウさんだろう。そのくらいに本当に成長が早い。
「そうだなぁ。正直、一週間で俺と殴り合えるとか自信無くすぐらいなんだぜ?大丈夫大丈夫、あと数日で、今の何十倍も強くなろうぜ!ハク様助けるためにも、さ」
兄も賛同する。
「そっか、そっかなぁー。俺、頑張っちゃうぞ!」
自分に言い聞かせているのでしょうか。腕の陰で太陽光は隠しながらも、寝っ転がりながらガッツポーズをしながら呟いていた。
きっと彼女ならもっともっと上に行ける。何たってこの人は兄と同じ、主人公なんだから。
前回、予約を初めてやって判ったんですか、活動報告とか、Twitterに先に投稿したよって出ちゃうんですね。そう考えると微妙なところ……。
そうそう、なんだか嬉しいことに評価ポイントをつけて下さった方が一人から二人に、一人増えました。もうこれだけで嬉しくて……。みんなが感想くれないから、感想くれないから!(感想下さいお願いします)
私の作品なんかに適当でも評価をつけて下さる方がいるんだなぁと思うともう感動です。だから感想下さい。
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