軽い口調で言われたはずなのですが…?
きりが良いので短いです。
好々爺の面を被る化け物。
彼の評判を一言で表すのならこれに尽きるだろう。
ああ、奴は味方には優しい。味方には、な。
敵となると容赦をしない。己の半身である大きな大きな黒くて無骨な、しかしなされている意匠は優しき母鳥を想わせるような大盾を持って。
時に味方を守る。
時に敵をその盾で磨り潰す押し潰す薙ぎ払う。
奴の盾は攻守一体だ。奴が死ぬ時なんてもう寿命しか無いんじゃ無いかと俺は予想してるね。
旧魔王城、王の間により見つかった何者かの日記より。
↓↓↓↓↓
見えた瞬間に私は敗北を認めた。生を諦めた。
私二人分を優に超すであろう体躯。
時が経っているのを伺わせる煤けた赤茶色い体毛。
肉体を包み込む脈動するような筋肉。
ハイライトの無い、何者かに操られているかのような瞳。
大きな黒い無骨なのにどこか美しい盾。
「あ、あんなのに勝てるわけが無いじゃ無い…」
ブリキさんは正解だった。ならもっと警戒させるように言ってくれれば───
「落ち着け、セイ。まだ行ける」
まだ行ける?この兄はまだ何を言っているのだろう。目の前の運命が見えないと言うのだろうか。
「…行ける…わけないじゃ無いですか。こ、これを見て?なぜそんな楽観的でいられるんですかッ!」
ダメだ。駄目だ。私達ではあれと戦うすべが無い。
「いいか、逃げるんだ。勝てないことぐらいアホな俺でも判る。お前がそんなになってるんだろ?作戦名はいのちだいじに。さ、すぐ町に戻るぞ」
果たしてこれ相手に逃げられるのか?
果たしてこれに見つかって私達はどうなるのか?
果たして私は生きていられるのか?
果たして…
果たして…
「ああくそッ!」
瞬間、頭に痛みが走る。兄が私に頭突きしたのだ。
「悩むな考えるな恐れるな!俺ら兄妹の頭脳が居なきゃただの脳筋一人になっちまうだろうがッ!冷静に見て、沈着に考えて、淡々とこなすのがお前だろ!一つの物事で袋小路入ってんじゃねぇよ!」
───私らしくない。そうだ、冷静になれ。諦めきって涙を流す心に蓋をしろ。諦めることに意味は無いんだ。
自然と出てきた涙は止まる。
暴れていた肺は落ち着きを取り戻し、体中に入っていた力が抜けたのを感じた。
「…ごめんなさい。ちょっと落ち着きが無くなってたわ…」
「冷静になったならそれでいいんだ。さっ、逃げるぞ。まずは町でブリキとコウを回収だ」
私達は町に向かって全力疾走をした。
しかし、町を出ていた私が知るよしも無いだろう。
町事態がもう襲われている、などということがあるなんて。
このときの私は知る由も無かったがスラリス様曰く、恐ろしくヤンデレ要素が強い。
現在の地位はソラリス教の教祖である、ミリィ・アズレンその人だった。
今日の十時から唯ちゃんのラインライブが始まりますね。
とても楽しみです。
是非この作品に対する批評等、良いのも悪いのもお待ちしております。




