すがすがしい朝のはずなのですが…?
朝、目覚めるという行為に疑問を覚えたことがある。
なぜ起きなければならぬのか、なぜ勝手に起きてしまうのか。
身体的、肉体的安らぎが最も高いのが睡眠中だろうに、なぜそれを毎朝手放してしまうのか。
眠っている間だけは私は私でいられるというのに、なぜいつも現実に戻されるのか。
愛しくて恋しくてあの人のいない世界に私はまだ起こされ続ける。
しかしふと感じる感覚は。
きっと正しい幸福感だと信じて。
私は久しぶりに立ち上がった。
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無駄に明るい声で目が覚める。
いつもより少し短い睡眠時間に思いをはせながら恋い焦がれる。
「コウさーん。うるさい」
「朝からテンション低いと死んじゃうぜ!朝が一日を左右する!」
無駄に明るい声で意味わからないことを聞かされるこちらの身にもなっていただきたいものだ。
朝っぱらから鼓膜が夜中の酒場みたいな暴れ方してる。
「否定はしないが高すぎんだよ。頭の中覚醒しすぎだろ」
「朝っぱら夫婦漫才ですか…元気がいいのはいいことですけど、ブレーキがないと事故って死にますよ?」
俺も加害者になってーら。
「どうしたんだブリキ。昨日の夜のことが忘れられず恥ずかしがりながら突っ込む初夜の次の日の朝の男みたいだぞ?」
「体験してるみたいなリアリティに驚くばかりだ…お前もしかしてチェリーボーイじゃ…ない!?」
え、まだ早いだろ男女のあれこれは。だってまだ二十になってないんだぜ?
「いつも妹といるのに俺がチェリーボイじゃないとしたら完全に妹とシてることになるからな。犯罪臭がすごい」
「だよな…よかった」
「え、俺男の頃はもう卒業したてけど…言わないほうがよかったか。ごめんな」
そっか、コウでも卒業してたのか…。俺らって何なんだろう。
ふと横を見れば赤いのも同じような顔をしていた。
「敗北感が…」
「半端ないな…」
「純粋な女は私しかいないんですね…」
青いのも違う理由で肩を落としていた。
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「そういえば、しばらく外出るとき気をつけたほうがいいぞ」
「ん?どうした?」
「いやちょっと天啓でな」
まさか赤い髪の部分が言ったなんて言ったって怪しがられるだけだろうしな。
「まあ、おけ。わかったよ。さんきゅなー」
「ブリキさんも気を使ってくれているようですし、私たちはそろそろギルドに行きますか」
そう言って青いのに引っ張られていく赤いの。
「…さて、俺らも図書館行くか」
「起きてすぐ仕事のこと考えるってそれ社畜だからな」
げんなりとした表情でコウは口答えをした。
「そういってもなぁ、働かなきゃやってけないしそもそも俺が図書館好きだしな」
「もっと明るい趣味持とうぜ?」
読書が暗い趣味とでも言うのだろうか。速攻で敵を作っていくなこいつ。
「例えば?」
「んーゲームとか?」
出たよ。ゲーム。
「おま、あんなののなにが楽しいんだよ」
「いやー楽しいだろ。だってがんばったらがんばった分数値として出るんだぜ?」
「使えない数値求めるんだったら使える見るとこが出来ない何かを求める方がいいだろ」
「正論はな!人生は正論じゃないとです!偉い人にはそれが解らんのです!」
鼻息を荒くしながら声を荒げる。こいつゲームに熱入りすぎだろ。
とは言え俺はやったことがないのだ。ゲームという物を毛嫌いしている。先ほども言ったがどうにも馬鹿らしいでは無いか。
「じゃあ今度の休みゲーム屋さんいくか」
「今日これからでも良いんじゃ無いかな!仕事なんてお休みしちゃってさ!」
「駄目だ。ほら働くぞ!」
「…君は何のために働くというのかね?」
哲学的なことをいきなり行って来やがった。俺は考えるまでも無く、
「生活のためだ。後図書館が好きだからだ異論は認めん」
と言って耳を引っ張りながら歩き、少し荒々しく鍵を閉めた。
是非この作品に対する批評等、良いのも悪いのもお待ちしております。




