戦闘に行くはずなのですが…?
青いの視点
「クレナイ教…聞かない宗教ですね」
受付嬢さんが訝しむような声音で言った。
それはそうだろう。そんな宗教無いのだから。
しかし、そんなことは彼女は知らない。今作ったなんて勿論言えない。書類査証とか印象最悪だ。
「あ、ああ。あんまり知られてない宗教の、しかも派生なんだよ。だからじゃないか?」
「そ、そうですよ。いつも疑問に思われるんです」
「では、何という名の神を信仰していらっしゃるんですか?」
うわ…なかなか難しい質問を…。
「えっと、あの…えーですね。あード忘れしちゃったなぁーあはははは」
この兄も使い物になりませんね。
なんせこの兄「俺が信じるのはスラリス様だけだ!」とか言って他のことをまったく知ろうともしないからこうなるのだ。
「知神ショナル様と敵対する神…と母からは教わりました」
嘘は言ってません。スラリス様やユート様が誇る魔王軍はショナルを目の敵にしていた過去がありますから。
「名前は言えませんか…。まあ、別に書かなくても良いところなので問題はありませんが」
じゃあなんで深く聞いてきたんだよこの受付嬢。
「困らせたかったからです」
ああ、この人は心を読んでくるタイプの人なのか。私は意図して感情に仮面を付けた。
「ああ、顔に出てしまっていましたか?すいません。疑問に思った物で」
「にしては失礼極まりない名前で呼ばれた気がしましたが」
「気のせいですよ」
何でそんな詳しくわかっているのだろう?ここまで来ると恐怖を感じてくる。しかし、もう見られることは無いだろう。
「まだ隠し切れていませんね」
私にだけ聞こえる声でそう言った。
小声、とか耳打ちでとかそんな物では無い。
異能、超能力、あるいは神が作り用いるとされている魔術。
に少なくとも人間の操る劣化版である魔法はこんなことは出来ない。
「…。何者ですか」
「さて、何ですかね」
おそらく幻術の類いも発動されている。この状態である妹を兄が放っておくはずが無い。それになんとなく全体の雰囲気が重い。濁った沼の中にいるような動きにくさを感じる。
外にはおそらく談笑しているように見ているのだろう。
「いつか覚えていて下さいね。必ず殺します」
「はは、面白いことをおっしゃいますね。では私から、出来る物でしたらやってみなさい」
言質はもらった。ならば遂行するだけだ。
「それはそうと」
「?」
こてん?とこの食えない女にあるまじき可愛らしい動きをする。
しかし、こちらには生活かかかっているのだ。
「登録早く終わらせて討伐行ってお金稼がないと追い出されるんです。早く終わらせたいのでなるべく巻きで」
「…了解しました。ではあちらの椅子に座ってしばらくお待ち下さい」
私が放った言葉の命をかけた重みが無くなったのをきっかけとしておそらく幻術が解けた。あの重苦しい雰囲気が消えたからだ。
「ずいぶん長かったな珍しい。趣味でも合ったか?」
この兄はまた私が友達を作れない事を心配しているのだろうか。
しかしその心配は無用である。
なぜなら、
「合うわけが無いじゃ無いですか趣味が無いんですから」
女のバトルなら、何度も経験しているからだ。
外見はなまじ良いため告白されることが多く…よくある感じで周りの女子達から嫌われ続けるのだ。もう慣れたが。
しかしあの女には負けた。
力でも言葉でも。
絶対に今度はー----
「私が勝ちます」
面白いこと書きたい気持ちは山々なんだけど
ちょっと眠いから寝る。




