正体。
「異能……、知らないの?」
ーーーーーー異能。聞くのは初めてじゃないけど、見たのは初めてだ。アラールル村は、獣よけの結界のようなモノが施されており、争いごとに無縁の村だったためか、そういった知識はかなり遅れている。
「最初から説明すると、異能は才能型と開花型の2種類がある。才能型は生まれ持った異能。開花型は、突然目覚める異能。才能型の方がレアなケースが高いんだ。」
突然後ろから説明の声。ヒティアは、驚いた後に喜んだ顔をする。振り返るとそこには2人の男がいた。
「このでかい方がラーヤ、チビがソック。はぐれた2人だよ!」
ヒティアは、まるでこの2人がはくれたかのように言う。
「俺はラーヤ・ガナス。精鋭兵小隊長だ。」
「僕はソック・カルーサン。精鋭兵作戦考案部隊副隊長だよ。たまたまヒティアの威圧を感じ取ったからここら辺まで来てみたんだ。」
「俺はトト・ディーナ。アラールル村から王都へ向かってるんだ。」
二人共、兵士って感じはする。ソックに関しては副隊長なのは分かったけどその前が長すぎ…この2人もヒティアと同じくらい強いのか……?と言うのはどうやら声に出ていたらしい。その答えをラーヤが教える。
「いや、ヒティアは俺らより強いぜ。なんせ元は王都の騎士……それも上級騎士団でもかなり強い方だったんだ。まぁ、気分でやめちまったみたいだけどな。」
自慢げな顔でこちらを見ているヒティアはまた一段と可愛い。頬に付いた血さえなければ、なお良い……。そして気分で騎士をやめるだなんて。
ここでふと思いつく。もしかして、俺が2度死ななかったのって異能による何かなんじゃ……?
「自分がどんな異能なのかってどうすれば調べられるんだ?」
「それは簡単!!調べられる装置があるから、装置があるとこ行けばいいだけだよ」
「ここから1番近いのは僕達の村、サイアリアだね。アラールル村の無残な光景の理由も聞きたいし、一緒にサイアリアへ行こうか。」
この2人はもうアラールルまで行って、ここまで戻ってきたのかーーーーーー。ヒティア、どれだけ遠回りしているんだ……。




