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相対性『僕とAI的』理論  作者: コラソン


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7/50

まだ成長期

第6話で増えた仲間が、 さらに増えました。

……なんで?

気がついたら、夢生の周りが とんでもなく騒がしくなっています。

今回は、お祭りです。

たぶん。

よかったら、夢生たちの 「多国籍軍」にお付き合いください。


なんて事でしょうか。

僕は、新刊をまだ読めていない。

ゆって

電子書籍を決済もできていない。


何故か。

それは、帰宅したら、

田口がしょっちゅういる。

だいくんも、割とくる。

しかもだいくんは、兄と仲良くなって

2人で飲みにいったりする。


いつからなんだ?

塩な人と陽キャが

我が家の生活に混ざってきたのは…。


一度、学校の友人の陰キャメガネ、宮川がウチにきて、

僕の部屋に入った瞬間、


「ヒェー!ごめんなさい!お兄さんの部屋に…」と怯えていた。


僕は、怯えるメガネに


「いや、僕の基地ですぞ?」と

言ったが、


田口がいた。

漫画読んでる田口がいた。


怯えるメガネに

「あ、田口、バ先の」

と、雑に説明した。

大丈夫。メガネの理解スキルは

抜群だ。


宮川は

「急にきてスミマセン。佐上氏の

友人の宮川です。」

と何だか不思議な挨拶をかました。


田口は、

「へー!宮川くん?俺優太!

宮川くん名前は?」


カチコチに緊張したメガネが

「はっ!宮川 拓実でして。」

と答えた。やっぱ変なメガネだ。

陽キャに緊張する気持ちもわかる。


田口といえば、

「へータクミってゆーん?

ゆっくりしてきなよな!」

と、笑顔で返す。


僕の部屋に、

陽キャ1名

陰キャメガネ2名という謎の3人が揃った


田口が、

「てか、むーとタクミんって普段なにして遊んでんの?」


タクミんは

「うーん。主にゲームや漫画など

お互い好きそうなものを持ち寄って

遊びます。」


タクミん…って笑


田口は「へー!外いかないん?」


「いや。行きますよ?

推しのアニメが映画化されたら見に行ったり、期間限定の推しグッズ買いに行ったり。ああ、古本屋で太宰治の作品集も見に行きます。」


いや、僕太宰さんに興味ないわ。


まぁ、ちぐはぐな感じは否めないけど

穏やかなメガネ2人と陽キャの放課後を過ごした。


急に、ドアがバァーンとひらく。

神楽だ。


「宮川さんは?食べてくよね?夕飯」


宮川も、我が家でゴハンが決まった。


途中で、兄とだいくんも帰ってきた。


宮川と、アニメの劇場版の話に夢中になり

田口を放置していた。

気がついたら居なかった。

田口、さすがに帰ったか…

ちょっと反省した。



母が、ルンルンで

「今日のカレーは、ゆうたんが作ってくれたカレーだよー!ありがたーく食べて。」


あ。田口居たんか。

カレー?田口できるん?


田口がふんぞり返って

「おう!任せろ褒めろ!てへっ☆」


田口は、料理が多少できるらしい。


だけど、さすがに

田口、さっき1人にしてごめん。つまんなかったよなと謝った。


「ふぁ?なんの話?

俺、むーママにお世話になってるから

お礼にカレー作るよーって、約束してたけど…むー、なんか俺に謝る事したん?」


は?そもそもそもそも、

田口は、うちの母と約束してたんかよ

僕は

爆速で謝ったことをなかったことにした。


本日、父出張で不在。

けど、だいくんがハイボールにハマったって

聞いた父が、ウイスキーと炭酸水を

買い置きして、

「だいくんと飲みたかった~」

との伝言を母が預かっていた。


炊飯器だけじゃたりなくて

初めて鍋で炊いた米を食べて感動していた


超デカイ皿でモリモリカレーを食べていた神楽が

「友達とお祭り行くから、お母さん、

おこずかい!くだされ。」


母は、「はい、どうぞ。」

と財布から千円を出して神楽に渡した。


神楽固まる。いや、口はモグモグモグモグ

していたけど。

ゴックン!!

「お母さん、これ…足りない

食べ物買うのに足りない」

と言って、またカレーをモグモグする。


「かぐ、あんたこないだ

ラーメン大盛、チャーハン、ギョーザ、ライス。いくらお金あっても、足りないんだから!食べ過ぎ!」

と母が言う。

神楽が

「だって、食べれるから食べた。」


「あんた、その帰りコンビニでアイスだのシュークリームだの!。会計中にポンポン商品追加して。だから、お祭りは我慢!」


うわぁ。僕そんなに食えん。

と引いていた。


「はいっあげる」とだいちゃんが

神楽に500円渡す。


「仕方ねーな!ほら」兄が続く。500円


「バイト代入ったからっ!てへっ☆」

田口も500円。


「古本屋で本売ったんで。」と宮川が300円


皆の、視線が集まる


何故皆僕を見るんだ…

いやわかってはいるさと思いながら、

ズボンの後ろポケットから、財布をだす。

絶句する。

小銭が、48円。千円札が3枚。

夢生さんが、神楽さんに渡せるのは

いくらでしょうか…


僕は

「ひゃー」と悲鳴混じりで

千円札を神楽にあげた。


神楽が

「かぐ、アイドルでも何でもない

ただのJKなのに!ありがとうございます!

沢山食べます!何でも食べます!」

と、食いしん坊らしいお礼を言った。


…一体僕は何の寸劇をみせられてるんだろう


田口が、

「お祭り!皆でいこーよ!!バイト終わりなら間に合うよ!!」


兄が「優太は俺が守る」コンビニ前の

アイツらを想定して、言ってるはず


だいくんも「こないだの奴らまた会いたいなぁ」とノリノリだ。

僕には

アイツらやっちゃるわにしか聞こえないけど。


田口が、

「タクミんもだからね~」


こうして、宮川が言うところの

『多国籍軍』として

『ぼくらのお祭りだ、ワッショイ!』

の巻が始まった。



バイト上がりに多田さんが

「また、優太が優太を誘わなくて滅」

となげいていたが


田口が

「多田さん、お仕事なんだもーん」

と、言ってさっさと上がった。


今日は多国籍軍のお祭り演習

の日だ。


向かう途中に、僕は田口に

気になる事を聞いた。


あのさ、田口さ。こないだのコンビニの時さ


田口が

「むー笑

なした?

語尾に、『さ』つきすぎぃー」と笑う。


僕はめげずに


いや、田口の学校の奴ら、

僕がバリバリの陰キャだから…

田口まで、バカにされたじゃん。

で、取り巻きの奴らも、僕を見て

『マジキモ』とかコソコソ言ってたの聞こえたんだ。

だから、僕、今日田口と離れて歩くよ。

宮川も。


田口がものすごく低い声で

「は?」とだけ返す。


田口。落ち着いて。

僕は、アイツらが陰キャとかキモいとか言ってバカにしてきても平気なんだ。本当に!


ただ、田口が俺のせいでバカにされたら

って考えてるから!!

と僕は捲し立てる。


田口は長いため息をついて、


「落ち着かなきゃいけないのってむー

じゃん。」


僕は落ち着いてるよ?


「あのさ~アイツら、俺にむーみたいな

友達いて、羨ましいんだろーなって

思うけどー!」


今度は僕が

「は?」と返した。


田口は、

むーと友達になりたくて、なってる。

せっかく友達になって嬉しかったのに

陽キャだかの浅い人達に邪魔されたくない。


あとタクミんにもしつれーすぎ。


だから

「離れてあるくとか、2度と言わないで。

怒るよ」とかなり低い声でぼくに言った。


田口が、僕の肩に腕をまわす。

そして、

「だーかーら!そろそろ田口じゃなくて

優太って呼んでよー。こっちのほーが

大事だってば!!」

と叫ぶ。

デカイ。声がデカイ。恥ずかしい。


いや。田口は田口…


「はーやーくー!ほら!せーの!」


んぎぃぃぃー

ゆーた!!

僕は叫んだ。


たぐ…ゆーたがさらにデカイ声で

「うは!良くできました!!」

と叫んだ。


お祭り前に、こんな体力使っていいんか。

でも、いっか。

僕は、少し楽しくなったから。




ああ、どうしてこうなるんだろう。


多国籍軍は、今、お祭り会場の

裏の暗い路地にいる。



今日休みのだいくんは、

兄と、何故か宮川と一緒に待ち合わせ場所にきた。


宮川…交わらなさそうな人と来るとか

すごいなと感心しながら、


僕の今日一番の目的、『アニメくじ』は

必ず!必ず!と、闘志を燃やしていた。


たぐ…ゆーたがレインボーな色のわたあめ片手に、スマホカメラでパシャパシャ撮っていた


「あ!タクミん!かわいくとろーよ!」と

なんと、宮川を巻き込んでいた。


宮川よ、無事を祈る。


この日、宮川が直立不動で真っ直ぐ立ち

レインボーなかわいいわたあめを右手にもった、奥ゆかしい変な画像が爆誕した。


この辺りまでは確かに楽しかった。


ゆーたのスマホで宮川の画像みて

宮川、戦地行く前がすぎるからーと

爆笑していたぼく。


ゆーたが、「ピュアッピュアじゃんかー

かわいっしょ」

と楽しく、話してた。


後ろから、

「うわぁぁぁぁぁぁー」と

宮川のか弱い悲鳴らしき声が

聞こえた。


振り向くと

宮川の左右に、2人組。

がっしり腕をくまれている。


ゆーたと、僕は同時に

「あー!!」っと叫ぶ。


兄は飲みかけのビールのカップを

その辺のゴミ箱にズバン!と投げ入れ


だいくんも、食べかけの焼き鳥を

ゴミ箱へ捨てた。


「チッ」と兄。

「いや。距離あるけど余裕。」とだいくん。


ゆーたと、僕は慌てて後を追った。


そうして、ついた先が

お祭り会場の裏の暗い路地。


ここは、おそらく露店の車両専用にしているから、基本通行止めになっている。

だから、静かだ。


やっぱりか。

ゆーたの、元友達。


「いやー陰キャくんと遊びたくて

。」と元友達。


後ろのやつが、

「今日俺も兄ちゃん達連れてきたー」


ゆーたがプッと吹き出す。


僕がコソコソと、

ちょっとゆーたヤバイときにやめなって!僕がいう。


ゆーたは、だって、コドモかよ?って。

今日俺も兄ちゃん連れてきたって、なに笑

………。

あぁ、けど俺あいつのアホなとこ好きだったなぁ。


胸がいたむ。


兄が、

「タクミ返して?」

と言って相手に向かってスタスタ歩く。


チンピラだ。今日もチンピラだ。そして

ダサい。服装が。とてもダサい。


だいくんは、無言で兄と並ぶ。

おしゃれだ。シンプルコーデ。


相手のお兄ちゃんみたいな人が

「こないだは、ウチの弟に文句言ったんだってなぁ!」

兄にわめきながら、掛かってくる。

兄は殴られた。鼻血がでてる。

みぞおちにも、拳が入る。


兄は、黙ったまま、立っている。


だいくんも、もう1人にやられていた。


また、兄の顔めがけて拳が飛んで来る


兄は片手で相手の手首をつかんで、

捻った。


だいくんは、「正当防衛。」と冷めた声でひと言。すぐに

相手をひっくり返して

マウントをとる。


兄が「話あるなら聞くけど。ウチ行くか。

親いるから安心安全なんで。」

と、相手に言い連行した。


だいちゃんが

「あー、タクミ、ケガとか痛いところは?」


「あっハイ心拍数がさすがに凄いですが

元気です」と宮川。


「具合わるくなったら、即言って。」兄が言う。


だいちゃんは、

「弟軍団もな。行くぞ

遅くなったら補導されるから。」と言い、

歩き始めた。


僕たちは、謎の集団になって

佐上家へ向かった。


玄関に出たのは父。

「おー!沢山だな!ゆっくりしてけー」

と皆を招き入れた。


慌てたのは母だ。

「アタシ、スッピンなんだけど!!やだ恥ずかしい!」と謎に騒いだ。


だがしかし。

皆暗い。当然だ。


やだ、どうしよう…なやむ


こっそりチャッピーに

相談する。

皆暗い。と。

??いやいやいやいや!またやっちまったぁ

と悶える僕。


「皆お帰りー!!お土産ある?

かぐ、ケバブ食べるの忘れたから

スカイにメッセ送ったんだよね

スカイーある?」

明るく神楽が登場した。


けばぶ???


「ふはっ笑ケバブて!」ゆーたが、笑う。


塩兄が、「おっ前さぁ…ぷっ笑」


だいくんが

「雰囲気雰囲気ー笑笑」


宮川も

「いやぁ神楽さん、空気読めなくても逆に救われます」


もう笑ダメだ笑


皆爆笑。


ふと、ゆーたが

「むーパパとママ!夜分にぞろぞろごめんなさい!!」と、謝る。


母が「スッピンでこっちこそごめんなさいねー。って、初めましての子達もいるけど。

」


兄が「俺がさそった。」とひと言。


ゆーたが

「あー、この人達、俺の元友達でー

俺のせいで、揉めてー」


母は呑気に

「揉めて?聞き間違い?

だって皆で笑ってたじゃない?

あ!揉めて仲直りね!オッケー!」と

キッチンへ行った。


「あの、さっきスカイって…」

相手の兄が口をひらく。


「佐上 澄空」兄が短い自己紹介をする


相手の兄が

「もしかして、n校の?」


ここから話は早かった。


兄が全国優勝をして

新聞に、『n校 佐上 澄空 地元初の優勝トロフィーを手に』

と、掲載され、ネットニュースにもなり

ちょっと世間が注目した。てか

目に入った。

相手の兄も知っていた。

いや。目に入っていた。


「俺、澄空くんにイキッて恥ずかしい」

相手の兄 吉岡 樹。


弟は、吉岡 聖。


「イキッてないから。ただの勢い。」

兄が言う。


吉岡兄が

「もう1人の…」


「あー俺?大暉。伊井大暉。」


「なんか、腕っぷし強そうだけど

格闘技か何か?」

と、吉岡兄。


だいくんが、

「あー、俺両親いないから、それ原因で

ちっさい頃イジメにあって、よく殴られて

ただのケンカ慣れ。」


と返す。


いつの間にか混ざっていた父が号泣

しながら

「だいくん!大人だなって思ったら

そうだったのか!俺でよかったら

何でも相談しなさい」

と言いながら

スト缶をだいくんに渡していた。


いや、酒乱に相談とかしないから。

とおもったけど、悪酔いしてないから

いっか。


吉岡弟が

「あの、俺。ポケットにケバブ入れてて…潰れて生暖かいけど、神楽ちゃん?食べる?」

と、出してきた。


神楽が

「た!食べます!食べちゃえば

変わらないんで!!あっでもいいんですか?

食べますよ!」

と言いながら手を出す。


「こーき!ぶはっ!なんでポケットから

ケバブー笑笑」

ゆーたが爆笑しながら言った。


「帰り道食う気で持ってたんだよ!」吉岡弟が笑いながら言った。


宮川も

「非常食とは。でも、何故ケバブなんですか。もっとこう、カロリーメイトのような…」


「お祭りで!カロリーメイト売ってなくね?」

とゆーたが、笑いすぎて涙を流す


吉岡弟が

「優太。色々ごめん。誤解あったの

わかってる。俺、引っ込みつかなくて

意地悪したわ。」


ゆーたは、ゆーたで

「ケバブ最高だから別によくね?」

と笑った。


お祭りがケバブで終わった。



終わったんだよ。

なのにさ!


学校終わって、宮川を連れて

ウチに、帰宅した。


いた。

ゆーたと

吉岡弟が…


増えてるぅぅぅー!!


この話を僕がだいくんちでしていた。


「鍵空いてたよー」と

兄と…吉岡兄が入ってきた。


だいくんが

「ウチもなんか来るんだよ」

と真顔で言った。


だいくんちで吉岡兄が

「あれ、てか皆どうして仲良くなったん?」

と聞いてきた。


だいくんが

「むーと俺ね、バ先同じ」


吉岡兄が

「へぇーダイキくん、塩なのに

よく仲良くなったねーきっかけとかあったり??」と聞く。


「きっかけ語るの面倒だから割愛で。」

と、返すだいくん。


吉岡兄が

「ちな、バ先って、どこ?」


「リサイクルショップ」

だいくんの返事に、吉岡兄が


「あーっ!そこ、近くに、ラーメン屋ある?」


「ある。」


「うわ!

そこに、本田 アリサって奴いる??」


「たしかにその名前の人はいた。」


「え、今いない?いや、本田アリサ!

アイツ、やばくて有名だから

居ないなら良かったーー!!」


「ヤバイことになって

辞めた。」だいくんがポツリと言った。


吉岡兄が、

「アリサ、あいつ、メンヘラで

ストーカーで、俺の友達も被害者みたいなもんだったなぁ。その友達相当病んでかわいそうだった。

付き合ってないのに、まとわりついて。

待ち伏せとかして、普通に怖いから

避けてたんだけど、時間関係なく家にきて、

色々ヒッデェの。」


うわぁ。僕。目の前で見たわ。アリサさんの

修羅場


「あげく泣きわめくわ暴れるわ

友達、実家だったからお母さんが出て

帰らないと通報するって言って帰したんだけど、その後がまずかったんだよなぁ」


え?どんな感じでまずくなったの?


「友達の母親が止めたのはいーんだけど

アリサの中で、息子の彼女に嫉妬して意地悪してくる嫌なババアって事になって

それを、ベラベラ話して歩いて。」


うわぁ。さすがにナイ。

ゆーたが、無事でよかった。

本当に。お店は迷惑だったけど

第三者の目があってよかったんじゃないか。そう思った


吉岡兄の友達は大変だった様子で

本当に警察に相談するかと

考えていた。が。


アリサさんから、メッセージがきた。

「バ先の後輩くんと付き合う事になりました。凄く幸せだから、別れよう、ごめんね」


??付き合ってないのに、

別れる?こわい。頭の中でどう変換して

そう思うんだろ。


もっと怖いのが、バ先の後輩くんって

たぶんゆーたの事だ。


だいくんと、まぁここまで聞いたから。

と、なり、

ゆーたを呼んだ。


ゆーたもそりゃ驚く。


「俺付き合ってない。最初はなんでも無さそうな感じで、嫌な気持ちはなかった。


けどアリサちゃんと2人でどっか行くとか、

俺の中で、それは無し。だったんよな


でも、あんまりしつこいから、むーと一緒ならって打開策だして、俺、むー誘ったんだけど、ダメだったから………………

あーでも、逆に良かった。

下手に遊んでたら、俺刺されたかも。


何回も

友達ならオッケーすって

普通に接してたんだけど…」


断るうちに、アリサさんがおかしくなっていく。

毎日メッセージと

着信が凄い量になってきて

家にまでくる。

バイトの帰りに、後をつけられ、

さすがに注意したけど

ついてきちゃった。と言い会話にならない。

毎日、帰宅すると家の前にいる。


さすがに怖くなって母親に相談し、

アリサさんに気付かれないように、

近所のお宅にも連絡を回し、

町内会で、警戒していたそうだ。


警察には?僕がきくと


事件性がどうのこうので

難しいらしかった。


事務室乱入の、あの日。

目が充血したアリサさんが

出勤しようとお店に入るゆーたの腕をつかみ

泣きながら、何か言ってくる。


アリサさんに恐怖を感じたゆーたは

助けを呼ぼうと、無理やり店内に入った。

そのまま事務室になだれ込んだ。


「いや、もっとうまく助けてくださいって

言えばよかったけど、俺パニック。まじ

足震えた。」


「とにかく無事でよかったなぁ」

吉岡兄が力のない声でボヤく。


だいくんが、

「まて。俺毎日アリさんから連絡くる

基本スルーしてるけど。」


は!ヤバイヤバイヤバイ!


その時、インターフォンがなる。

ドンッドンドンドン!!

「ねー!いるよね?早く開けてー」


ケータイも鳴る。着信音が切れても

また、鳴る。救いは着信音量が一番

小さく設定されていた事だ。


兄が「だいき、風呂いけ。そこで電話出て

ちょっと時間稼いで。あと、ボイラーつけたいから、お湯張るなりして、稼働させて

で、今風呂はいってるって嘘言って。」


だいくんは、「わかった。できるだけやる」

と急いで浴室へ。


兄は、「むー物音立てんなよ。でイツキ、げんかんの扉前でスマホの録画まわして。」


と言って、どこかに電話した。


通話が終わると、兄も、吉岡兄より

前に進み、玄関ドアまで約10センチの距離で録画をはじめた。


そっと、だいくんが、出てきた。


インターフォンがまた鳴る。

『お風呂ながいよー開けてー』

扉を、ドンドン叩く。


乱暴にドアノブをガチャガチャ回す。


兄がだいくんに手招きする。

だいくんの耳元で、何か話す。


「俺、玄関は絶句開けない。帰って。」

とだいくんが大きな声で叫ぶ。


ドアの向こうでは、アリさんが

「何か怒ってるの?晩ごはん作るから

早くいれてー!」と言った。


兄が「帰れって、いってんの!

おまえ、誰だよ!」


え、スカイ声だしていいの?


「本田ですー!アリサ!

ダイキの彼女だから!開けて!

ああーまじうざい。あんたこそ誰?」

アリさんがキーキー耳障りな声で叫ぶ。


だいくんが、

「っざっけんな!俺はおまえと付き合ってない!!」と叫ぶ。


ドンドンドンドンドンドン

ガチャガチャガチャガチャ


僕はいつまで続くかわからない状況に

ゆーたと2人抱き合っていた。


しばらくして

警官到着。ありさんの事は

警官が、「お話は警察署で。」

と任意同行で連れていった。


残った警官と。もう1人


うちの母が。佇んでいる。


なんでやねん。オカン。なんでいるんや。


皆ちからが抜ける。


ゆーたが、兄に、

「何したんですか?」と聞く。


「あー。ダイキが、時間稼いでる間

かーさんに電話して、

イツキに録画たのんで、俺はかーさんと

テレビ通話。

そのまま警察署に、かーさんに行ってもらって、警察官にテレビ通話の画面見てもらいながら来てもらって今。


ダイキの住所、警察署でアパート名で調べてもらって、へや番号わからんけど

変な女がいて騒いでたから

目立つし。まぁ、スマホ有能すぎてな。」


警察官が、だいくんや僕らに

申し訳ありませんが、

お話をうかがいます。と

言ってきた。


仕方ないけど、大切な事だ。


皆で仲良く警察署に向かった。



「あー終わったねー!お腹空いたから

ラーメン屋さん行こっか!」

母が言う。


神楽は?僕が聞いたら


「お父さんとウーバー!!

あっゆーたんママにはさっき連絡したから」


ラーメン屋では、さすがに皆グッタリで

比較的静かだった。


母が、「スカイ、あんただいくんち泊まりなさいね、イツキも。」

兄も「うぃー」と返事する。

吉岡兄も「あっ、はい…?」


僕は母に、

「さすがにだいくん疲れて1人になりたいんじゃなくて?今日くらい、ゆっくりさせてあげて?」と言った。


母は、

「これだから。コドモは。

こういう時、絶対だいくん1人にしたくない。親ゴコロってやつ。で、ウチに連れていきたいけど、自分ちの自分の布団で寝るのが一番。ただ、明日からは、だいくん、いつでもうちにきてよ。」


僕は、はぁ、コドモですんませんねと

母に言った。


母が笑って

「まだ、成長期だからねガンバレ」

と言った。


ハイハイ。まだ僕は成長期っすよ

大人になるまでまだまだかぁ…


そんな事をつぶやく。

早く大人になりたいじゃなくて、

大人になった時に

いざという時は、正しくありたい。

そう、願う夜だった。































































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