凪と嵐
ここ最近、嵐の体調が良くなかった。
多田くんが、しょっちゅう
学校での嵐の様子を凪に教えてくれていた。
寝不足だと、嵐は言っていたけど
話を聞く限り、違う。
凪は、「病院行こう、つきそうから。」
と何度も嵐に言っていた。
「寝不足なだけだよ」
そう、寝不足かぁ。では済まない位
嵐は顔色が悪かった。
元気でやんちゃな嵐と、今の嵐は
別人のようだ。
体調が悪そうなとき、至って普通な時
ムラはあったけど、元気な時でも
大人しく見えた。
「とにかく、寝不足なだけだったと
しても、病院いこう!!」
凪は何度も嵐に言った。
嵐は。行かなかった。
表向きは。
本当は。寝不足からくる体調不良と嘘を
ついていた。
度重なる倦怠感。微熱。
学校で、はしゃぐ元気も出ない。
以前の元気と、今の元気は違う。
今の元気は、調子が比較的いい、としか
言えなかった。
風邪かな?と思って、飲んだ市販の風邪薬や
解熱剤。どれも効果は弱く
飲み続けても、体調は良くならなかった。
病院を受診した嵐。
嫌な予感ではない。
マズい状態だ、そう確信していた。
医者が
「検査しなくちゃいけないね。ええと、
親御さんも一緒に来て。どんな検査か
説明があるから。」
嵐は、何かの病気なんですか?とも
治りますか?など医者に一切聞かなかった。
説明している医者の話は
あまり、覚えていなかった。
もし、治らない病気だったら。
そう考えてしまうと、怖かった。
嵐は母親と、病院に行った。
凪には、インフルエンザだと母親に
誤魔化してもらった。
大きな病院の紹介状。
検査。結果を聞く。また、検査。
検査入院といえど、辛かった。
その辛い検査を 繰り返した。
検査の結果が出る。
診断名は、あまりにも酷だった。
まだ学校へは行ける。優太と遊ぼう。
あいつの明るさは、いつも優しい。
でも。
優太の隣を歩いていたら、倒れてしまった。
ごめん優太。言ったか言わないか、
嵐にその記憶はない。
気がつくと、嵐は病院のベッドで
寝ていた。
母親は、凪を呼んでいた。
「凪と2人にして。」
嵐は、母にお願いした。




