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相対性『僕とAI的』理論  作者: コラソン


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12/51

避難経路を使いましょう


ササセンが、

「えーと、原田先生、僕の車ですが校舎裏の

体育館脇に移動お願いできますか?」


「出来ますよ。」原田先生が快く了解する


「すみません、お願いします。

もしミクがこちらに来て、バッタリ会うのは

避けたいんです」

ササセンが神妙な、面持ちで言った。


皆ミクが、いた場合に備えなくては。


原田先生が片手を挙げて

「えー、皆さん!

出るときは、体育館の通路出口から。

2組か3組かに分けて時間を少しずらして出ましょうか!」


避難経路が、リアル避難経路になってしまった。



ササセンが

「女子3人も、心配だ。」と頭を掻く。


まっつんも手を挙げながら

「原田先生と僕も車を出します。

それから、各生徒の保護者の方に連絡をお願いします。

車に乗せて帰宅する事など事情を話して

保護者が迎えに来る生徒がいた場合、

車の停車場所の案内が必要になります。


落ち着いて、慎重に行動しましょう。」


原田先生の車には、教頭先生も同行し

女子3人担当。


まっつんの車には、こーきと長田君。


ササセンの車には僕、宮川、ゆーた。


ササセンが、生徒皆を見ながら

「この3人の中で、教員ぽいのは…」


ゆーたが「ササセン、急に何~?」と聞いた。


「ああ、1人教師に変装してもらう。教師2人を装った安全対策だよ。」

ササセンの発言で、


皆一斉に宮川を見た。


まっつんが、ジャケットじゃなくて

悪いけど、と言って置き傘改め

置きジャージの上を持ってきた。

ホイッスル付で。


いわば、変装セットだ。

それを当然のように宮川に渡した。


上は、ジャージ。Yシャツがジャージの襟から少しみえる。

たまに見かける教師ファッションだ

下は制服の、ズボン。首にはホイッスル。


宮川先生が爆誕した。


「仕上げだよ~」と言いながら

ゆーたが、小さいヘアワックスを

ポケットから出して

宮川のヘアスタイルを整えた。


綺麗な七三分け。


「うわ、上出来!」

皆で、宮川の撮影会が始まる。


「笑って~」とか言われている

宮川がひきった笑顔で答える。

直立不動だ。


「おいおいおいおい!!ちょっとまて。」

ササセンが声を出す。


フーカが「ごめん…」といい掛けたが、


ササセンがドヤ顔で

「ウチからは、長田を出そう。

長田先生、よろしく。」


と言って、自分の着ていたジャケットを

長田くんに渡した。


戸惑う長田君にゆーたがワックスでヘアスタイルを宮川同様に整えた。


宮川と長田君が並んだ。メガネ教師爆誕


「変装成功しすぎじゃね?」誰かが言った。

撮影会続行。皆はしゃぐ


その間に、本物の先生達は、

『緊急会議のため、一斉下校をお願いします。部活動中の生徒も含め皆さん速やかに下校して下さい。

部活動顧問の先生方、生徒下校後、職員室までお越し願います。繰り返します、緊急…』

と校内放送を流した。


生徒下校後、先生達は手分けして

校内を巡回し、残っている生徒はいないか

確認をした。


生徒完全下校後、教頭は正門の門扉を閉めて

玄関の内鍵もロックした。


校長先生が、ゆーたの学校の校長に連絡を

してから、職員室で待機した。


撮影会で盛り上がっている最中、

先生達は、僕らのために忙しく動いていた。


波多野さんが声をあげた。

「グルチャみて。ミクここに向かってるかも!」

フウカが、

「今ミクどの辺にいるんだろ。」と青ざめた。


波多野さんは、タブレットを見つめながら

「ミク今から佐上探しにn校向かうよーって

画像のせてるけど、まだウチラの学校の近く。

見て、薬局みえるでしょ。」と

フーカに見せていた。


長田君が

「僕らの学校付近からこの学校までなら、多少の時間が稼げます。でも、皆さん急ぎましょう。」


宮川も、「皆さん忘れ物がないようにして下さい。身支度が出来次第、動きましょう」


体育館通路の出口まで

教頭先生が先頭になり、向かう。


あー!!教頭!!

あんたまだその旗使うんかい!!


ゆーたが、喜んでスマホのインカメで

教頭と並んで撮る。


教頭も、笑顔でピース!!


ササセンもはりきる

「他校の、教頭センセイと」

なんて言ってスマホカメラを起動する。


原田先生もまっつんも。

生徒も。皆撮る。


緊張を解すためだ。言葉にしなくても

こういう緊急時に結束できる皆でよかった。


バスケ部の顧問が

「僕から差し入れだったんですけど、

部活で配るの忘れたんで。」

と皆にスポドリを1本ずつ配る。


気が張っていたのか喉が乾いていた。

ありがたかった。


出口までもう少し。


ササセンの車に、僕、ゆーた、宮川。

ササセンが

「タクミん、お母さんに許可もらったから、助手席な。」



宮川タクミんです。とあの日オンラインで

自己紹介した宮川が悪い。


皆、宮川をタクミんと呼んでいた。


ササセンが続ける

「ゆーた、お前後部座席で寝っ転がれ。

姿外から見せたくない。むーは、普通に座って。ゆーたに、膝枕ヨロー」


ゆーたが

「アハッ」と言いながら

僕の足に、頭を乗せた。


僕は、男子を膝枕するはめになり

顔が歪んだのは、仕方がない。


どうでもいいけど宮川よ。宮川センセイよ…。

シートを直角にして座って辛くないのか…。


「あー!タクミん撮りてー

つまんないつまんないつまんないぃ~」

とゆーたがうるさい。


ササセンが

「耐えろ。俺だってタクミん撮りたいんだ。

で、誰んちから送る?

むーは最後な。お母さんと少し話させてもらう。」と言った。


ゆーたが

「あーそれなら、むーんちで皆降りるから

ダイジョーブ。むーママに許可もらったし。

ウチのハハも了解!って。ハハ同士も仲よしだから、問題ないっしょ。」

と言ったが


帰らなくて大丈夫?僕は諦めながらも聞いた。


「だいじょぶだって!タクミんも同じー。ねータクミん!」


宮川が「問題ない。」と答えた。


佐上家は、体育館に住んだ方がいいかもしれないとアホなことを考えながら、外を見ていた。


ミクかも。学校に向かって歩いてる…

僕がそう言うと、


ササセンが、

「むー、これ以上向こう見るなよ。ミクに見つかって、これ以上刺激したくない。

ゆーた、こうきとハタ坊と一斉に通話つないでほしい。スピーカーで。」


車がミクであろう人物から逆方向に

どんどん遠ざかる。


通話により全員に話が行き届いた。

用心した方がいい。


無事佐上家到着。ササセンが母と玄関で話している。


波多野さんから

「ミク、むーくんの学校着いたらしい。

校門前で画像とりまくってる。」


ミクは

アリサさんより酷い状態かもしれない。

これはきっと、

ミクも救わなければいけない話になる

僕は冷や汗が出た。


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