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反転術師は成長とともに  作者: ルーザー
1章 反転する運命

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30/40

22話 新しい能力

――フィルネ村。

俺とレオンは、ボロボロになりながら村へ戻ってきた。


「はぁ……。」


足が重い。体中が疲れている。


「リヒト、大丈夫か?」

「……たぶん。」

「たぶんって……。」


レオンに肩を借りながら、俺たちは村の中を歩く。

村人たちが俺たちを見て驚いている。


「何があったんだ?」

「ボロボロじゃないか……。」


そんな声が聞こえてくる。


「大兎三体だからな。」


レオンが答える。


「三体!?」

「よく生きて帰ってきたな……。」


その言葉を聞いて、俺は少し笑った。

――生きて帰ってきた。それだけで十分だ。


「じゃあ、俺はまだやることがあるから。宿には1人で戻ってくれ」

「うん。ありがとう、レオン。」

「今日はちゃんと休めよ。」

「分かってるって。」


レオンと別れ、俺は宿へ向かう。

すると――。

宿の前に、見覚えのある女性が立っていた。


「あ。」

「……っあ!!」


女性神官だった。


「神官さん!」

「リヒトさん……!?」


女性神官が驚いた顔をする。ボロボロの姿を見て驚いたようだ。すぐに駆け寄ってくる。


「どうしてそんな無茶するんですか……。私をおいて逃げればよかったのに……。」

「見捨てるわけねぇだろ。目の前で助けを求めてたら。」

「で、でもそれのせいで死にかけたんですよ。」

「いいじゃんか。結果オーライオーライ。」

「………私を助けてありがとうございました。」


わぁ。うれしい。


「そうだ!!神官さんに聞きたいことがあるんだけど。」

「私に?」

「うん。」


俺は彼女の近くまで歩く。


「なんで村から出てたんだ?そんな戦えるわけじゃないのに。」

「ああ……。」


彼女は少し困ったような顔をした。


「実は、私もう教会に戻るつもりはないんです。」

「え?」

「本来の神官様が、もう休業から戻ってきていますから。」

「本来の神官?」

「はい。」


俺は思い出す。

そういえば、最初に教会へ行ったときにも聞いたことがある。彼女は代理だったんだっけ。


「じゃあ、今はあの男の人が教会に?」

「はい。」

「……。」


俺は少し嫌な予感がした。


「何かあったの?」


女性神官は少し黙ってから話し始めた。


「本来の神官様は、休業している間にスキルが覚醒したんです。」

「スキルが?」

「はい。そのスキルは――。『職業の書』を使わずに、副職業を変更できる能力です。」

「かなり実用的だな……。」


俺は驚く。

普通なら副職業を変更するには、教会にある職業の書が必要だ。それを必要としない。

かなり珍しい能力だろう。


「それで、その神官は今どうしてるの?」

「もう教会に戻っています。しばらくしたら王国に移動するんです」

「王国から声がかかるほど珍しいスキルなのか…。」

「ですが……。」


女性神官が俯く。


「休業する前から、女性に対して不快な言動を繰り返していたんです。」

「……。」

「私も何度も我慢していました。」


女性神官は苦笑する。


「でも、昨日急に『お前を俺の妻として迎えてやろう。そしたら一緒に王国に行けるぞ。』とかほざき始めて…。それで限界が来て……。」

「それで、代理を辞めたの?」

「はい。」

「……。」


なんだそのいかにもクズにたいなやつ。

彼女は、俺が大兎に襲われていたとき助けてくれた。

ずっとそんなことで苦しんでいたのか。


「……なんとかしてあげたいな。」


思わず口から言葉が出た。


「リヒトさん……。」

「俺に何ができるか分からないけど。」


俺は空を見上げる。


「助けてもらったから。」

「い、いえいえあなたが私を助けて……」

「いや、俺も魔法で助けてもらったから。まぁなんかできたらな。」


俺は彼女と別れて宿屋の部屋のベットに寝転んだ。


「あ〜きつかった。まじで大兎強すぎだろ。」


ベットがすんごい気持ちい。


「……そういえば。」


俺はまだステータスを確認していなかった。

大兎との戦い。そして、レオンとの共闘。かなりレベルが上がっているはずだ。


「ステータスオープン。」


目の前に光が集まる。そして――。

俺は表示されたステータスを見る。


「……え?」

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ステータス

━━━━━━━━━━━━━━━━━━

名前:斎藤 理仁 LV15

種族:人族

年齢:22歳

性別:男

経験値:0 / 1000

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【本職】

反転術師 Lv10

職業経験値:0 / 10000

【副職】

見習い剣士 LV10

副職経験値:0 / 1000

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HP:240 / 240

MP:165 / 165

筋力:35(+3)

魔力:38

俊敏:29(+2)

器用:31

精神:45

幸運:12

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【ユニークスキル】

・成長

・性反転

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【スキル】

・スラッシュLV10

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【魔法一覧】

火  なし

水  なし

風  なし

土  なし

雷  なし

氷  なし

光  なし

闇  なし

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【称号】

・異世界転生者

・神に選ばれし者

・ゴブリンの恩人

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レベルが上がっている。

本職のレベルも。

副職のレベルも。

そして、スキル欄。


「……なんだ、これ?」


見たことのないスキルが一つ増えていた。

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【スキル】

・スラッシュ

・反転(リヴァース)

・性反転(アニマ・リヴァース)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━


「…………。」


俺はその文字を見つめる。


「性反転……?」


なんだ、このスキル。

説明を開く。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━

性反転(アニマ・リヴァース)

対象の魂を反転させ、性別を変化させる。

魂の変化に伴い、肉体・声なども変化する。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━

「…………。」


俺は固まった。


「…………なんだこれ。」


俺の異世界生活は――。

また、とんでもない方向へ進もうとしていた。

わぁ、新スキルだぁ。

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