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反転術師は成長とともに  作者: ルーザー
1章 反転する運命

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18話 犯罪職3人衆

俺は新しく手に入れたスキルの名前を見つめていた。


「どんなスキルなんだ?」


レオンが聞いてくる。


「まだよく分からない。でも、対象の性質とか状態を反転できるらしい。」

「反転……ねぇ。」


レオンは少し考える。


「便利そうだが、使い方次第ってところか。」

「だよな!」


俺は少し興奮する。


「もしかしたら、めちゃくちゃ強いスキルかもしれない!」

「調子に乗るなよ。」

「あ、スミマセン。」


昨日のことを思い出して、俺は大人しくする。


「まあ、村に帰ってから試してみよう。」

「それがいい。」


そして俺たちは、残りの薬草を探し始めた。


「……あった!」


木の根元に、目的の薬草が生えている。


「これで20本!」


俺は薬草を摘み取った。


「依頼達成!」

「よし。じゃあ戻るぞ」

「うん!」


俺たちは村へ向かって歩き始める。



――その頃。森の奥深く。


「クソッ!!」


大きな声が森に響いた。


「どこにいやがるんだ!!」


男が木を蹴る。彼の名は――

ガルド・ヴァルガス。

三人組の中でも特に気性が荒く、何かあるたびに怒鳴り散らす男だ。額に大きな傷跡がのこっている。


「落ち着け、ガルド。」


冷静な声が返ってくる。

男の名は――

ノア・グランベル。

三人の中で最も冷静な男。

表情がほとんど変わらず、何を考えているのか分からない。


「落ち着いてられるか!」


ガルドが振り返る。


「俺たちは何時間この森を歩いてると思ってんだ!」

「まだ数時間だ」

「それが長ぇんだよ!」

「……そうか」


ノアはそれだけ言うと、再び地面を見る。


「足跡がある」

「本当か!?」

「……途中で消えている」

「またかよ!」


ガルドが苛立つ。

その後ろから、軽い口調の男が歩いてくる。


「まあまあ、そんなに怒らなくてもいいじゃないですカ。」


彼の名は――

クオン・ツキシロ。

いつもどこか楽しそうで、語尾に独特の癖がある男だ。


「怒りたくもなるだろ!」

「そうですカネ?」


クオンは笑いながら周囲を見る。


「でも、焦っても見つかりませんヨ。」

「チッ……」


ガルドは舌打ちする。


「ていうかなんであのゴブリンを捕らえるんだ?」


ノアが淡々と答える。


「仲間がいる可能性が高いからだ。」

「だから、その仲間の集落を探してるんだろ?」

「そういうことだ」


クオンが楽しそうに言う。


「それにしても、ゴブリンの集落探しなんて面白いですネ。」

「何が面白いんだよ」

「さあ?」


クオンは笑う。


「見つけてみないと分からないじゃないですカ。」

「……お前、本当に何考えてるんだ?」


ノアが睨む。


「さあ、何でしょうネ。」

「チッ……」


ノアは二人を無視して歩き始める。


「行くぞ。」

「おい、待て!」

「待ってくださいヨ~。」


三人はさらに森の奥へ進んでいく。

だが――

そこには何もない。

ゴブリンの足跡も途中で途切れている。

集落らしきものも見つからない。


「……今日は一度戻るか?」


ガルドが言う。


「いや」


ノアが答える。


「もう少しだけ探す」

「まだ探すのかよ……」

「何かがおかしい」


ノアは森を見渡す。


「ゴブリンがいる痕跡はある。それなのに、集落の場所だけが分からない」


クオンがニヤリと笑う。


「つまり――」

「……」

「誰かが隠しているのかもしれませんネ。」


三人の間に、短い沈黙が流れる。


「……面白ぇ。」


ガルドが笑った。


「絶対に見つけてやる。」

「どうやって見つけるんですカ?」

「つまり……、見つければいいんだよ。」

「だめですネ、こりゃぁ。」

「なんでこいつら誘ったんだろう。」


ノアは後悔していた。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇






「おい、クオン」

ガルドが周囲を確認しながら、小声で話しかける。


「どうしましたカ?」


クオンも先ほどまでの笑みを崩さず、声を落とした。


「〇〇は本当に大丈夫なんだろうな?」

「大丈夫ですヨ。」


クオンは自分のステータスを確認する。

そこに表示されているのは――

━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【名前】クオン・ツキシロ

【種族】人族

【Lv】??

【職業】盗賊

━━━━━━━━━━━━━━━━━━

「本当か?」

「ええ。完璧ですヨ。」


ガルドは少し安心したように息を吐く。


「ならいいがなぁ……。」

「どうしましたカ?」

「いや……」


ノアが突然立ち止まった。


「……」

「どうしましたカ?気分でも悪くなりました?」


クオンが何食わぬ顔で尋ねる。ノアはゆっくり振り返った。


「いや……。」


クオンの目を見る。


「何でもない。」

「そうですカ。ならよかったです。」


クオンは笑う。

ガルドも何事もなかったかのように歩き出す。

ノアは何も言わない。

ただ、いつもの無表情で森の奥を見つめていた。

そして再び歩き始める。


「……」

「……」


ガルドとクオンも、その後を追う。

三人の本当の目的は――

まだ、誰にも知られていなかった。

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