17話 反転『リヴァース』
――森の中。
「……これで19本目!」
俺は採取した薬草を袋に入れた。
「あと1本だな。」
「そうだな。見つけたら帰るぞ。」
レオンが周囲を見渡す。
俺も最後の薬草を探していると――
「……ん?」
森の奥から、何かが聞こえてきた。
ガサッ……。
ガサガサッ……。
「レオン、何かいる。」
「分かってる。」
レオンが剣に手をかける。
そして茂みから現れたのは――
「グギャッ!」
「……ゴブリン?」
一匹。いや――
「グギャアア!」
「二匹……三匹……」
さらに茂みの奥から姿を現す。
「五匹か。」
レオンが呟いた。五匹のゴブリンが、こちらを睨んでいる。
「リヒト、俺が――」
「待って。」
俺は剣を抜いた。
「今回は俺にやらせてくれ。」
「……大丈夫か?」
「ああ。」
昨日なら、ここで突っ込んでいたかもしれない。
でも今は違う。俺は周囲を確認する。
ゴブリンは五匹。武器を持っている。
でも――
昨日の巨大なホーンビットとは比べ物にならない。
「……いける」
ゴブリンたちが一斉に走ってくる。
「グギャアアア!」
「来い!」
俺は一匹目の攻撃を避ける。
そのまま横をすり抜け――
「スラッシュ!」
――バッ!一匹目を倒す。
「まず一匹!」
続けて二匹目が襲ってくる。俺は剣を受け流し、素早く距離を取る。
「スラッシュ!」
二匹目も倒れた。
「二匹!」
残り三匹。
「まだまだ!」
三匹目、四匹目が左右から同時に迫ってくる。
「同時か!」
俺は一歩後ろへ下がる。
そして――
「スラッシュ!」
剣を大きく振り抜く。二匹まとめて吹き飛ばした。
「四匹!」
最後の一匹が背後から迫っていた。
「リヒト!」
レオンの声が聞こえる。俺は振り返る。
「分かってる!」
ギリギリで攻撃を避ける。そして――
「これで最後だ。『スラッシュ!!』」
――最後のゴブリンを倒した。森が静かになる。
「……終わった。」
俺は剣を下ろす。レオンが近づいてくる。
「今回は無茶しなかったな。」
「昨日の俺なら、がむしゃらに突っ込んでた。」
「だろうな。」
「でも、今日はちゃんと考えて戦えた。」
「それも成長だ」
その言葉を聞いた瞬間――
ピコン!
「……!」
聞き慣れた音。
視界にステータス画面が表示される。
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【レベルアップ】
斎藤 理仁
Lv6 → Lv7
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「よっしゃあああ!!」
思わず拳を握る。やはりレベルアップはいつでも嬉しい。
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【ステータス上昇】
HP 150 → 165
MP 105 → 115
筋力 26 → 28
魔力 28 → 32
俊敏 20 → 21
器用 22 → 24
精神 36 → 40
幸運 8 → 9
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「おお……。また強くなった!」
その瞬間――
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【本職レベルアップ】
反転術師 Lv4 → Lv5
職業経験値
2038/5000 → 3/6000
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「……反転術師も上がった!」
そして最後に、一つの文字が表示された。
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【新たなスキルを習得しました】
《反転》 Lv1
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「……《反転》?」
俺はその名前を見つめる。
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《反転》 Lv1
対象の性質や状態を反転させることができる。
反転できる対象は、術者の熟練度によって変化する。
現在使用可能な反転:
・物理攻撃
・一部の状態異常
・一部の魔法効果
消費MP:10
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「……これが、反転術師の力?」
今までほとんど意味の分からなかった職業。
その力が――
少しずつ、俺の前に姿を現し始めていた。
「反転……」
俺は小さく呟く。
「一体、何をどこまで反射できるんだ?」
その答えは――
まだ分からない。でも。
俺の冒険は、確実に変わり始めていた。
ルシアンさんの頑張りは一瞬で越されてしまいました。
これでスキルの成長がとんでもぶっ壊れスキルってことがわかりますね〜。




