8話 六つの大陸
ヴェルノクス様は腕を組みながら笑う。
「安心せい。お主は生きておる。」
「じゃあ、なんでここに……?」
「副職を授けるとき人々は一瞬神界に魂が来るのじゃ。普通なら誰も儂の姿を見ることはない。ただ力を授かって終わりじゃ。」
ヴェルノクス様は俺を指差した。
「じゃが、お主には《神に選ばれし者》の称号がある。」
「称号……。」
そういえば、ステータスにそんなものがあった。少しステータスを開き調べてみる。
《神に選ばれし者》 効果:神に会いやすくなる。
「あぁ……だから会えたのか。」
「そういうことじゃ。」
ヴェルノクス様は満足そうに頷く。
「そういえば俺この世界についてほんと初歩的なことしか知らなくて、ちょっとこの機会に教えてくれません?」
「まぁ、いいぞ。」
ここはしっかり聞いて理解を深めないと。
「では簡単に説明してやろう。」
すると二人の前に巨大な光の地図が現れた。
「これが、お主らの住む世界――《アルテリア》じゃ。」
「すげぇ……。」
光の地図には、六つの巨大な大陸が浮かんでいた。
「この世界には大きく六つの大陸が存在する。」
ヴェルノクスが順番に指を差す。
・ ルミナス大陸
「お主が今いる大陸じゃ。人族の国が最も多く、冒険者ギルドや教会も発達しておる。そして大陸の真ん中にあるからいろんな大陸から人が来る。一番大きくて発展している大陸じゃ。」
・グランディア大陸
「獣人族が多く暮らす大陸じゃ。特に嗅覚や身体能力に優れた者達が多いのじゃ。」
・ エルフィリア大陸 「エルフや精霊が暮らす森の大陸。魔法文明が発展しておる。自然豊かで人気があるのぉ。」
・ ヴォルガルド大陸 「魔族の勢力が強い大陸じゃ。理性がある魔物が住んでおるが人族との交流はほとんど皆無じゃ。」
・ノルディア大陸
「一年中雪に覆われた極寒の地。ドワーフや氷属性の魔物が多く住む。」
・アストラル大陸
ヴェルノクス様は少しだけ表情を変えた。
「世界最大の未開の地じゃ。」
「未開?」
「強大な魔物や古代文明の遺跡が数多く眠っておる。Sランク冒険者でも命を落とす場所じゃ。」
俺は思わず息を飲んだ。
「そんな場所が……。」
「世界はお主が思っているより、ずっと広い。」
ヴェルノクスは地図を消す。
「今のお主ではルミナス大陸ですら旅しきれぬじゃろう。」
「確かに。」
「だから焦る必要はない。一歩ずつ強くなればよい。」
「ありがとうございます。」
なんだ、俺は一番中央にいたのか。
「そういえば、お主は《見習い剣士》を選んだようじゃな。」
「はい。」
「悪くない選択じゃ。今のお主は近接戦闘の経験が少なすぎる。」
「やっぱりそうですか。」
「反転術師は特殊な職業じゃ。じゃが、特殊だからこそ基礎が重要になる。」
ヴェルノクス様は人差し指を立てる。
「剣を学び、戦いを知り、人を知れ。」
「人を……知る?」
どういう意味なのか今の俺には理解ができなかった。
「さて、話すこともこれぐらいじゃな。」
「え?」
俺の体から異世界に転生した時と同じように光が俺を包みこんだ。
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「これであなたの副職は《見習い剣士》です。」
「へ?あ、あありがとうございました。」
神官さんにお礼をして俺とレオンは教会を出た。
まだ知らないことがこの世界にはいっぱいある。少しずつでいい。基礎知識を身に着けてこの世界になじんでいこう。
【副職業《鑑定士》が解放されました】
……。もう少し早くいってくれよ、システムさん。
今回は少し補足説明が必要だと思ったのでこんな話にしました。




