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27 二度目の週末

 翌日の土曜日、朝早い時間に私は家に帰った。帰ってすぐ、制服を着替えもせずに両親とクラリィ婆ちゃんとでお茶を飲んでいると、クラリィ婆ちゃんの家の前に馬車が止まった。そこから馬車が動く気配がないので、どうしたんだろうと私が思っていると、クラリィ婆ちゃんが言った。

「お迎えだよ。一緒に出かけると言っただろう」

 学校から帰ってきたときの格好のままでお茶を飲んでいた私は慌てた。が、クラリィ婆ちゃんはそのまま来ればいい、と言う。

 お茶を飲み終わった後、私と婆ちゃんは家を出た。婆ちゃんの家の前に停まっていたのは、白木でできた箱馬車だった。前世で使っていた桐箪笥に質感が似てるなあと思いながら、私が馬車の表面を撫でている傍で、婆ちゃんは馬車にさっさと乗った。促されて、私も馬車に乗り込んだ。

 外から扉が閉められ、馬車は走り出した。

 王都の壁に沿って最初は走っていた。走り出してすぐ、私は近所に昔からあった煉瓦作りの建物がきれいに修理されているのに気がついた。

 そこは、以前は何かの店だったらしいが、私たち家族が今の家に引っ越してきた頃には既に空き家になっていた。それが、手が入れられている。看板を見るとパン屋らしい。

「婆ちゃん、パン屋ができたの?」

「ああ。店主夫婦が昨日挨拶に来たよ。手みやげにパンをもらったが、うまかった。今日辺りお前の家の食卓にも出されるんじゃないかね」

 話しているうちにも馬車は進む。王都の壁に沿って走り続け、そのうちに王都の中心に向けて方向を変えたが、それも長くは続かずやがて一つの建物の前で停まった。

 それは、石造りの建物だった。見上げても壁しか見えないほどの高さの建物に飾り気は一切ない。窓もない。

 クラリィ婆ちゃんは馬車を降りた。私も少し遅れて馬車を降りる。婆ちゃんが当たり前のような顔をして建物に入っていこうとしたので、私は婆ちゃんに訊ねた。

「婆ちゃん、ここ、何」

「人形師組合だよ。お前に会わせたい人たちがいてね」

 本日もう一話投稿します。

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