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第16回 なろう小説と、ロマンス小説。 #2

 ロマンス小説では、よくヒロインの両親が都合よく死んでたりします。

 二人そろって交通事故。病死だと時間差ができるから、お手軽セットということなんですかね。

 そして冷酷な伯父夫婦に引き取られてたりする。

 それか、意図的に(!?)親は出てきません。バリバリに都会で働くキャリアウーマン一人暮らしとかの設定。


 一昔前の少女マンガだと、孤児院育ちヒロインが多かった。当たり前だけど、両親どころか家族もいない。その代わりいるのが、やさしい院長とか、温かな家庭のような孤児院仲間。(実状、ガン無視だよ。現在は知らないけど、18~19世紀とかの孤児院はそんな生易しいモノじゃない)


 なんでこんな話をしたのかって?


 親という存在がいない状態で物語が始まる。


 これって、「異世界転移」で始まる物語と同じじゃないですか?


 当然だけど、異世界転移すれば、親はそこにいません。自分一人です。

 だから、ヒロインは動きます。親という庇護はないのだから、自分で世界を構築してくしかありません。逆に、親という抑圧がないのだから、自分で自由に動けます。

 親は、庇護者であるとともに、重しでもあるのです。


 例えば『ラプンツェル』。(異世界転移じゃないけど)

 ヒロイン、ラプンツェルは王子と心だけでなく、身体も交わします。

 これ、親が知ったらどうなるでしょう。

 魔女と同じ反応ですよね。

 「ウチの娘になにしてくれるんだっ!」

 ちゃぶ台ひっくり返しです。王子、殴られることを覚悟してください。

 大事な箱入り娘をキズモノにしたんだから、当然の報いです。

 王子という身分はともかく、初心な乙女を夜這い(!?)しにくるような男、許されるわけないでしょう。

 そんな男の(うようよ!?)いる世界があるのなら、かわいい娘は塔のなかにでも隠します。それが親ってもんです。ラプンツェルの気持ちなんておかまいなしに、閉じ込めますよ。

 だって、かわいい娘を不幸にしたくないし。リスクは避けたい。

 しかし、ここに親(魔女)の存在がなかったらどうでしょう。

 ラプンツェルは塔に閉じ込められませんし、自分から王子に会いに出ていくことでしょう。そして自分だけを愛してくれる王子に出会えればいいけど、悪い王子に騙されることもあるかもしれません。自己責任だけどね。

 ともかく、世界の制限はなくなります。ラプンツェルの人生は、彼女が好きに描けます。

 ちょっとぐらい常識知らずなことが起きても咎める人はいません。

 前回書いたロマンス小説(例)の物語でも同じです。

 愛のない偽装結婚を許す親がどこにいる?

 手ェ出されてないとしても、そんなふしだらな関係になることを認める親はいない(と思う)。

 ロマンス小説のヒーロー、歯ぁ食いしばれ。


 異世界転移も同じような効果をもたらします。

 親がいないのだから、自己責任ではあるけど、ヒロインは自由に動けます。

 どこの馬の骨ともしれない王子と恋愛しても怒られません。(異世界の王子って、こちらでは認知されてないんだから、充分胡散臭い存在だと思う)

 夜遅くまで一緒にいたって、少しぐらい抱きしめられたって、王宮に拉致られたって、剣を突きつけられるような窮地に陥っても、キスされても、親はいないのだからやりたい放題です。

 下手すりゃ、朝チュン、夜明けのコーヒー展開でも怒られない。現実世界でこのことを親が知ったら、泡吹いて倒れるようなことでもできちゃいます。


 物語を動かすためには、しがらみとなる親はいらない。


 ロマンス小説ではそろって事故死させてその存在を消去する。

 異世界転移では、ヒロインのみを異世界に抽出することでその存在を消去する。

 親という庇護者がいないヒロインは、自由に動き、恋人という新たな存在を求めて動くことができる。

 

 異世界転移、孤児のヒロインというのは、そういう効果があるんじゃないかな。

 現実世界で、草葉の陰で、親がどれだけ心配して、卒倒してるのか考えもしないで。

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