第15回 なろう小説と、ロマンス小説。 #1
新作の資料探し(ネタ探し)に、ネットで検索してたら、面白いものにぶち当たりました。
某大学教授のブログで、ロマンス小説の歴史について書いてあったもの。
ロマンス小説の起源、展開あるあるなど、ものすごく興味深かったのですが。
そのなかでも一番気になったのが、コレ。
・ 両親のいない(身分や立場にしがらみのない)カワイイというだけのヒロイン。それが、伯父などの遺産を継いで社長となったヒーローと出会い、恋愛する展開。
・ ヒロインとヒーローは出会って一目ぼれ……ではなく、最初は反目しあってる。ヒーローは、過去に女性に対してのトラウマなどがあり、そのため恋愛にも素直ではない。
・ 現れるライバルは、これでもかというぐらいの美人。
・ ヒーローは登場人物(男性)のなかでも一番の高身長。ハイスペックな人物。
・ ヒロインは、小柄。
・ ライバルのせいですれ違うこともあるが、最終的にヒーローの心の扉をヒロインが開く。
・ ヒロインは無垢。バツイチ、既婚者ということはない。
・ 恋愛の進展度は、キスまで。それ以上の行為は存在しない。
・ 最後は絶対ハッピーエンド。
・ 物語は、ヒロイン視点で。ヒーロー視点で語られることは、まずない。
で、だな。
例として挙げられてたのが、次のストーリー。(ブログ上のと全く同じじゃないよ)
親を亡くしたヒロインを養ってくれていた叔父夫婦。彼らの借金を何とかしてもらおうとしてヒーローのもとを訪れるヒロイン。借金の代わりに、偽装結婚をもちかけるヒーロー(クズやな)。受け入れるヒロイン(大胆やな)。
パーティーなどでは仲良し夫婦を演じるが、一歩外へ出れば、ヒーローはヒロインに冷たい。なのに、ヒロインが逆に冷たい態度をとると、乱暴にキス、もしくは折檻(パワハラか!?)。そこにライバル女性が現れ、心揺れ動くヒロイン。最後は、一途で優しいヒロインに惚れたヒーローが、彼女を抱きしめる。「俺たちは夫婦なのだから、何も恥じることがない」とかなんとか言って、本物の夫婦になる……。
あれ? どっかで聞いたような、見たような。
あ、なろう(恋愛)小説だ。
ヒーロー役って、大抵ハイスペック男子だし。(王子とか、公爵とか。間違ってもブルーワーカーではない)
身分がそれほどでない場合、顔面偏差値はどえりゃあ高い。(イケメン執事とか)
ヒロインも、カワイイと言われる程度のスペックは持っているものの、誰もがふり返るような超絶美人ではない。
悪役令嬢、婚約破棄モノの場合、容姿、立場は最高値から始まるものの、性格(中身)は、高慢ちきではなく、どちらかというとカワイイの部類に入るものになってる。ハイスペックなはずの王子から捨てられはしても、その上をいく、超ハイスペックな相手を見つけるあたり、ロマンス小説展開と変わらない気がする。
そして何より、ハッピーエンドそして女性視点というのは、共通するルールなのかもしれない。
他にも、『シンデレラ』と、『カエルの王さま』と、『美女と野獣』を骨格とした展開と書かれていたけど……う~ん。当てはまる。
苦境に立たされたヒロインを救ってくれるヒーロー。(シンデレラ)
最初から一目惚れではなく、後から恋愛へと発展してゆく二人。(カエルの王さま)
運命に流されるように出会う展開。(美女と野獣)
な、なるほど。
まあ、物語なんて大抵過去のお話を焼き直ししたものだし。これは本当かどうか知らないけど、「恋愛のすべてのパターンは、『源氏物語』に集約されている」とか。(私は異議を唱えるけど)
じゃあ、それをベースに物語を考えればいいのか。ふむふむ。
敗戦の代償として、氷原の狼と怖れられる北方の国の王に嫁ぐことになったヒロイン。
氷のような冷たい眼差しの王、権謀術数渦巻く王宮。ヒロインは実は王女ではなく身代わり。元は孤児。王女に似ていたからと敵国に差し出された、いわば生贄のようなもの。
本当のことがバレちゃいけない。怯えるヒロイン。けれど、その素直で優しい心根は、冷たい王の心を癒し、王はその不器用なまでの愛を示してゆく。
王を殺そうとする勢力に巻き込まれ、ピンチに陥るヒロイン。助けに来る王。
その過程で、身代わりであることが知れてしまうが、王はそれでもヒロインを離さない。
――オレには、お前が必要だ。この冷たい雪に閉ざされた大地を溶かす、温かな心を持つお前がほしい。愛してる。
……………書いた自分が恥ずかしいわ。
でも。……あれれ? こんな展開の作品、70年代から80年代の少女マンガにもあったような……。書いてて、自分が持ってる某コミックスに似たストーリーになってきて、ちょっとビビった。(『エルベの王冠』忠津陽子著……だったと思う。手元に資料がないので曖昧。それにこれ、未完結の物語だし)
ロマンス小説と、なろう小説、昭和の少女マンガって似てるのかな~。
「教授のおススメ! セレクトショップ」というブログ(!?)です。ロマンス小説、釈迦楽(さん)と検索すれば出てきます。




