令和4年2月第4週
2月21日(月曜)
本日は全国で5万1987人が感染。東京都で30人、大阪府で26人、千葉県で16人、愛知県で16人、北海道で11人、静岡県で9人、福岡県で7人、京都府で5人、奈良県で5人、栃木県で4人、神奈川県で4人、佐賀県で3人、兵庫県で3人、宮崎県で3人、香川県で3人、鹿児島県で3人、三重県で2人、埼玉県で2人、山口県で2人、岐阜県で2人、徳島県で2人、愛媛県で2人、熊本県で2人、茨城県で2人、長野県で2人、高知県で2人、和歌山県で1人、富山県で1人、山形県で1人、滋賀県で1人、石川県で1人の総計173人が死亡した旨の報告有り。厚生労働省の最終的な発表に拠ると、重症者数は前日から9人増えて1504人。昨年9月17日以来、約5か月振りの千五百人超で今年最多。全国の重症者は今月14日から1400人を超えていて、17日に1482人となった後、2日連続でわずかに減少していたが、再び増加している由。
東京都では新たに8805人の感染が確認されるも先週月曜より1500人余を減じ、先月24日以来の一万人未満となった。7日間平均は1万4586.4人、十日連続で前週を下回り、「濃厚接触者、且つ有症状」「医師の判断で検査を行わずに感染と診断された」特例疑似症患者は263人。人工呼吸器かECMO=人工心肺装置を使用する旧基準の重症患者は昨日より5人減って82人、オミクロン株の特性を踏まえた新基準で集計すると9人増えて271人。一日当たりの死者30人は第3波に於ける昨年2月3日の32人に迫り、昨年2月26日と並んで二番目に多く、今年に入ってからの数値としては最大。死者30名のうち感染経路が知れた者は病院内が12人と最も多く、高齢者施設は8人、家庭内は2人で、20人は基礎疾患を持っていた模様。東京都が「一定の数値になった場合に緊急事態宣言の発出の要請を検討する」としている3指標のうち、オミクロン株の特性を踏まえた新基準で集計した重症患者用病床使用率は36.1%となり、20日から1.2ポイント上昇。入院患者の中で酸素投与が必要な人の割合は21%で、今月18日の前回発表より2.1ポイント上昇。新規陽性者数の7日間平均は1万4586.4人で218.5人減り、宣言要請が検討される事無し。
大阪府は新たに4702人の感染が確認されたと発表。前週同曜と比べると三千人以上も少なくなるも、26人の死亡が発表され、重症者の人数は20日より6人増えて285人となった。府知事の吉村洋文氏は「府民の協力で感染拡大の山は抑えられている可能性が高いが、予断は許さない状況」で「重点措置の延長期間は高齢者を守る観点が最も重要だ」と述べ、「高齢者や同居家族が感染危険性の高い場所への外出」「高齢者施設での面会」等は自粛する様にと呼び掛け、集団感染が相次いでいる高齢者施設への往診体制を強化する等の対策を進めて行く意向を示した由。
5歳から11歳へのCOVID用ワクチン接種が本日より公的接種と定められ、今週から5月に掛けて凡そ1200万回分が全国の医療機関や自治体にワクチン配送。早い地域では今月中にも接種が始まる模様。12歳以上を対象とした製剤に比して、有効成分量で3分の1と少ない薬液を、3週空けて2回注射。現時点では12歳以上の接種と異なり、努力義務は課されていないものの、接種には保護者の同意が必要。学校での集団接種は推奨されず、自治体に依る集団接種か、小児科医院等での個別接種が行われる予定だが、「基礎疾患を持たぬ大半の児が接種を受けるべきか否か」に関しては甲論乙駁。
昨年にPfizerが米国や西班牙等で5歳から11歳迄の2200人余を対象に行った臨床試験でも、成人に使用するワクチンの3分の1に当たる10瓦少を3週間空けて2回接種される1500人余と、ワクチンに似せた偽薬を投与する750人の2群に分けて効果や安全性を確認。中和抗体価は16歳から25歳にワクチンを接種した時と同水準まで上昇し、2回の接種を受けてから7日以上が過ぎた後にCOVIDを発症したのはワクチン接種群で3人、偽薬投与群で16人だった事から発症予防効果は90.7%。接種後に生じる副反応は、接種した部位の疼痛が初回接種後に74%、2回目に71%。倦怠感が初回34%、2回目に39%。頭痛が初回22%、2回目に28%。接種部位の発赤が初回15%、2回目に19%。接種部位の腫れが初回10%、2回目に15%。筋肉痛が初回9%、2回目に12%。寒気が初回5%、2回目に10%。3は8度超の発熱初回3%、2回目で7%等。初回に14%、2回目に20%が解熱剤を服用したものの、副反応の大半は軽度から中程度、一日から二日で収束した旨の報告有り。
米国では昨年11月に5歳から11歳が対象の接種が始まって居り、CDCが「約870万回の接種が行われた12月19日の時点で接種後の有害事象が報告された4249件」に就いての分析結果を公表。97.6%に相当する4149件は重症では無く、嘔吐が316件で率にして7.6%。発熱291件で7%、頭痛255件で6.2%、失神が255件で6.2%、眩暈が244件で5.9%、倦怠感が201件で4.8%等。重篤な症状として報告された100件のうち、発熱が29件、嘔吐が21件、胸の痛みが12件。11人が心筋炎と診断されるも全員が回復し、「心筋炎の生じる頻度は12歳以上と比べて大幅に低い」。接種後に亡くなった者は2人有ったが「両人とも複雑な病歴を持ち、接種の前から健康状態が悪かった」「死亡と接種との因果関係を示す情報は無い」との事。CDCの結論は「安全で有効性も高く利益が上回る」として、5歳から11歳の小児に対してもワクチン接種を推奨。加奈陀や仏蘭西も同様だが、英国や独逸は「重症化危険性の高い児」や「免疫機能が低下した者と同居している児」等は接種が可能と稍、温度差有り。
東京都江東区が今月10日から13日に、区内に居住する接種対象年齢児の保護者で区の公式LINEに登録している者を対象に質問紙調査を実施。2000人余から得られた回答に拠ると、「なるべく早い時期での接種を希望する」が31.3%、「様子を見て問題なければ接種したい」が48.7%で、「接種を希望しない」が20%。接種に対して「大いに不安がある」のは39.6%で、49.7%が「少し不安がある」と回答し、不安を感じながら接種を検討している保護者が多い状況が判明した由。我が国の子供達にもオミクロン株の感染が拡大している一方、「従来株に比してオミクロン株に対する感染予防効果は低い」「国内では今の所、重症化する小児は少ない」等の状況が接種要否の判断を更に難しくして居るが、小児科医で北里大学特任教授の中山哲夫氏からは「子供が感染すると軽症だったとしても自宅療養が続く等、身体的にも精神的にもつらい思いをする」。「ワクチンは感染を100%防ぐものでは無いが、少なくとも軽症で済ます事が出来る可能性が高い」。「学習塾や習い事の様に家族以外の人と密に接する事が多い場面は感染が起きやすく、ワクチンを接種して或る程度予防する必要が有るかも知れない」。「子供の感染が増えていても重症化する人が少ないのなら接種しなくても良いのではと云う発想も有るかも知れないが、誰が重症化するかは事前には分からない」等の指摘有り。
小児への接種開始が近づく中で、厚生労働省は「接種の前から電話窓口を設置する」等で「副反応に関する相談体制を確保する」事や「重篤な症状が出た場合に直ぐに対応出来る医療連携体制を構築する」等を改めて全国の自治体に対して通知。体制整備に要した経費は全額が助成され、接種を行う医療機関で「児の年齢に応じて分かり易く説明する」「安全に接種を行う為の介助をする」「同行した兄弟の世話をする」等の業務が増えると見られるが、斯様な対応に必要な経費も全額が助成されるとの事。
神奈川県で癌や脳卒中等の患者を受け入れる地域の中核病院たる横須賀共済病院は他院と同様、患者の入院受入時にCOVIDの有無を検査で確認していた。しかし、先月中旬以降は「入院後に感染が判明した事例」が15件相次いで、癌や心筋梗塞の患者が入院する病棟では新規の入院受入を停止せざるを得なくなった由。従前は余裕を持って入院の3日前からPCR検査を行う形となっていた事から「オミクロン株の感染力が強い為、検査後の数日間に感染」、「入院後に発症する」との背景が存在したものと推定された事から、病院側は「PCR検査は入院前日、又は当日に行う」様に改めると共に「入院直前の外出等は控えて欲しい」と呼び掛ける事で再発防止を図ったとの事。当方の勤務先も含め、全国で同様の状況が多発しているものと思われる。
今夕に新型コロナ対策担当大臣の山際大志郎氏、全国知事会の会長にして鳥取県知事の平井伸治氏が回線接続形式で会談。「感染が高止まりしている状況」が続くも「いよいよファイザー社製の飲み薬も使える」との情勢を踏まえて「出口戦略等の方向性を政府として示して欲しい」と迫る平井会長に対し、山際大臣は「政治判断しなければならない事」と「もう少し科学的に基準を作らなければいけない事」を整理する必要があり「誰もが分かりやすい基準に仕上げて行きたい」と発言。更に「3回目のワクチン接種がそこそこの人口比率で受けられたと云う状況」に至れば「ワクチン・検査パッケージをどう使っていくか議論しなければならない」と述べ、此の制度の適用再開を検討する意向が示された模様。
昨年の自民党総裁選で敗れるも、其の後は内閣府特命担当大臣に就任。地方創生、少子化対策、男女共同参画)、女性活躍担当、こども政策担当と諸問題を任された野田聖子氏が「孤独・孤立対策」も請け負う事となり、氏の下で「対策室を設置」、昨年12月に重点計画を決定」して来たが、更に此度、「新型コロナの影響が長期化し、問題が深刻化している」として、政府が更なる対策強化を発表。「非営利団体(Nonprofit Organization ; NPO)等が情報共有や政策提言を行える」様、「今月下旬に関係府省庁と民間団体が連携する新たな枠組みを作る」「孤独や孤立に悩む人たちに寄り添おうと野田担当大臣らのメッセージを動画で配信」「孤独や孤立を克服した体験談を募集し、紹介」等が計画され、野田大臣は「孤独や孤立に就いての認識を広げ、誰もが声を上げ易く、受け止める事の出来る社会にしたい」と語った由。意気込みは買いたいが、どうも皮相上滑りの感を免れない。此れだけの重大事を、あれこれ兼任大臣が片手間で解決可能なのか如何かに就いても、大いに疑問。
2月22日(火曜)
本日は全国で6万9523人の感染と322人の死亡が確認されるも、死者が三百人を超えるのは初めての事で一日の発表としては過去最多。今年に入って感染第六波で落命した者の総計は3950人に達したが、デルタ株が広がった昨夏の第5波を振り返ると8月から10月迄で3073人。第4波中の感染が原因で死亡した者も含まれると見られる7月の発表を合わせても3483人で今回の方が多く、重症化危険性そのものは低くとも莫大な感染者を生み出すオミクロン株の猛威が止まぬ情勢。先週15日の時点では0.10%だった致死率も、本日は0.14%に上昇した模様。
国内でも兵庫県や東京都等で確認されていたBA.2系統のオミクロン株に関し、本日に大阪府知事の吉村氏が「府内の患者3000人余に行ったゲノム解析の結果、21日迄に合わせて13人の感染が確認された」旨を公表。このうち今月16日から18日の間に確認された3人には海外渡航歴が無く、感染経路が不明で市中感染と見られる由。大阪府で本日に新規10939人の感染が確認され、感染者の累計は59万9790人。死亡は63人で、重症者数は21日から33人減り、252人となった由。神奈川県でも同居家族3人のBA.2感染が確認され、状況から市中感染が疑われた。同県では本日、自主療養者を除いて6263人の感染と33人の死亡が発表された。横浜市では今月20日迄の1週間に、COVIDも含めた救急患者の受入先がすぐに決まらない搬送困難事例が432件発生して、過去最多を記録。「県内で出勤出来ない医師や看護師等が連日、2000人を超える」状況が背景に存在するものと見られている由。
事業主が従業員の雇用を維持した場合に休業手当などの一部を助成する制度、雇用調整助成金に関し、コロナ禍に於ける特例として「緊急事態宣言や蔓延防止等重点措置の対象地域」で「休業や営業時間の短縮の要請に応じた事業主」、或いは「直近3か月の売り上げなどが3年前迄の何れかの年と比べて30%以上減少している全国の事業主」に対しては「助成金の上限を一日当たり1万5000円」、「助成率は大企業・中小企業とも最大100%」に引き上げられ、其れ以外の事業主についても「中小企業は助成率を最大90%」、「大企業は最大75%」に引き上げる措置が行われていた。来月末の終了期限が迫るも、厚生労働省は「特例措置を5月末迄、2か月延長する」方向で調整を開始。厳しい雇用情勢が続く中で企業側には吉報とは言え、一昨年に特例措置が始まって以降、今月18日迄に支給が決定された雇用調整助成金の総額は5兆3700億円余と気の遠くなる様な数字が出ている模様。
COVID治療用の内服薬に関し、厚生労働大臣の後藤 茂之氏が言及。Merckが開発したLagevrio は、年度内に供給を受ける事で合意した80万人分のうち「現時点で35万人分、今月中に14万人分で月末迄に総計49万人分」。PfizerのPaxlovid PACKは「現時点で4万人分、月内に8万5000人分」、即ち「今月末迄に合わせて12万5000人分」が其々納入されるとの見通しが示され、GlaxoSmithKlineの点滴薬、Sotrovimabは今月上旬迄に9万人分が納入され、来月上旬に納入予定だった8万人分も今週中に前倒しで納入される事になった由。後藤大臣は「今、医療現場で必要だと思われた場合」に「手に入らない、届いていない事で投与が妨げられる」事は「無いと認識している」、「政府としても治療薬の確保や供給に引き続き最大限努力して行く」と力強く語ったとの事。
来月6日を期限に31都道府県に適用されている蔓延防止等重点措置に就いて、山際新型コロナ対策担当大臣は記者会見で「現時点で解除を希望している自治体は無い」が「無理に解除する方向に誘う様な事をする必要も無いし、慎重には慎重を期して進む事も大事だ」と語る一方で「重点措置の解除の手前でやりうる工夫というのもある。柔軟に対応して行く事が重要だ」と発言。解除に先立って飲食店の営業時間の変更や酒の提供の再開、地域を限定した解除等も有り得るとの認識が示された由。
小児への接種開始を控えて、本日午後にワクチン接種担当大臣の堀内詔子氏と全国知事会の平井会長が回線接続で会談。堀内大臣が「保護者や子供が安心して接種を受けられる様、ワクチン配送や科学的知見に基づいた情報発信に取り組む」「自治体には保護者が相談できる窓口の開設等を円滑に進めて頂きたい」と協力を求めたのに対し、平井会長は「自治体の体制整備が進む様、pushする」が「小児接種には専門家を含めて色々意見が有る」、「接種すべき場合や控えた方が良い場合等に就いて国と地方、専門家がone voiceで言えるmessageを作るべきだ」と指摘。平井氏発言に横文字が多いのは気になるが、国と都道府県が感染対策で協調する事は前政権では見られなかった光景で、今後も継続して欲しいものだ。
2月23日(水曜)
本日に全国で8万364人の感染。大阪府で49人、愛知県で30人、千葉県で25人、東京都で24人、北海道で14人、福岡県で14人、神奈川県で13人、奈良県で10人、広島県で10人、京都府で9人、兵庫県で9人、宮城県で4人、熊本県で4人、岡山県で3人、栃木県で3人、静岡県で3人、三重県で2人、滋賀県で2人、群馬県で2人、香川県で2人、高知県で2人、鹿児島県で2人、佐賀県で1人、和歌山県で1人、埼玉県で1人、宮崎県で1人、山口県で1人、山形県で1人、岐阜県で1人、岩手県で1人、愛媛県で1人、長崎県で1人の合わせて246人の死亡。東京都内の感染確認は1万4567人で前週同曜より減り、7日間平均は1万3608.4人で前週の90.2%と12日連続の減少。特例疑似症患者は767人。大阪府では1万1472人の新規感染が確認された由。
政府が公表した最新のワクチン接種状況に拠ると、国内で全人口の15.3%、1938万3692人が3回目を完了。3回目を接種日別に見ると、一日の接種回数が最も多いのは今月12日の79万9875回。1回以上の接種を受けた者の総数は1億162万6424人で、全人口の80.2%。2回目の接種を終えた者は1億13万402人で、全人口の79.1%だが、全人口には接種対象年齢に満たぬ小児も含む由。
COVID用ワクチンは当初「有効期限が6ヶ月」とされて来たが、昨年10月の時点で厚生労働省が「適切な保存方法で管理されている製品」に就いては「ファイザー製は6ヶ月から9ヶ月に」「モデルナ製は6ヶ月から7ヶ月に」其々延長された旨を自治体や医療機関に通知。更に其の後、モデルナ製は「7ヶ月から9ヶ月に」再度延長された経緯有り。延長の理由に関し、厚生労働省は「有効期限は製造会社がワクチンを一定期間保存した後の情報を集めて設定するもの」だが「製造から9ヶ月が経っても品質が保たれていると確認出来た」故に「製造会社からの申請を受けて薬事上の手続きを行った」。「既に市場に出回っていて表示が古い期限の儘」の製品が有っても「安全性に問題はない」と説明。しかし、接種の現場では「1月31日が有効期限と表示されたワクチン」が残り、厚生労働省の通知に従って「期限を3ヶ月後の4月30日と手書きで修正」して接種を行うも、予診票には当初の有効期限が印字された糊付貼札が貼られる事となった。
事後に予診票を目にした被接種者から「安全性に問題は無いのか」「副反応が有ったのは有効期限が切れたものだったからでは」等と不安の声が寄せられる等の事態が各地で発生。SNS上にも「賞味期限切れの刺身を食べたような不安な気分」「前回になかった熱はやっぱり期限切れワクチンだから?」、食品に例えて「お店の人に平気と言われて手書きで期限延長されたものを渡されたら食べますか?」「何で体に入れる薬品は大丈夫だと思うの?」等の投稿が相次いだ模様。個人的には「安全が確認された期限内の使用か否かが問題」「感染拡大の渦中に於いて、手書きか綺麗な印刷か等と云う些事を気にすべきでは無い」と思うが、一般国民の反応としては無理からぬ所も有るか。斯様な事が接種推進の妨げとならぬ様、周知徹底や新たな糊付貼札の作成等の準備を行う事が必要なのかも知れない。
今月16日時点で発表された国立感染症研究所等の遺伝子解析結果に拠ると、オミクロン株のうちBA.2系統の報告は、昨年末から先月30日迄に「全国で合わせて94件」。現在迄に流行の主流となっているBA.1系統は同じ期間内に1万6000件余が検出されて居る為、オミクロン株全体に占めるBA.2の比率は凡そ0.6%となるも、遺伝子解析の報告には時間が掛かる事も有る故、飽くまでも暫定的な結果。地域毎に比率が異なる可能性も有り、国立感染症研究所では「引き続き遺伝子の調査を通じてBA.2の動向を監視して行く」との事。
BA.2に関する国内の状況に関して、海外の感染症に詳しい東京医科大学の特任教授、濱田篤郎氏は「調査結果を見る限りは、今の時点では国内でBA.2が広がっている状況では無い」。海外に於いても「BA.2に因って、重症者が増えたり、ワクチンがBA.1よりも効かなくなったりした」等の報告は無く「対策としては変わらない」。ただ「BA.2が広がる国」と「そうなっていない国」が有れども「どうして違うのか」の「詳しい理由はまだ分かっておらず」、「国内でも広がると流行が長引く等の可能性は否定出来ない」と語った由。
東京大学医科学研究所で准教授を務める佐藤佳氏を含む研究者集団The Genotype to Phenotype Japan (G2P-Japan)は、BA.2株の感染力に就いて研究。電網上で公表された査読前論文“Virological characteristics of SARS-CoV-2 BA.2 variant“に拠ると「BA.2のスパイク蛋白質の特徴を再現したウイルス」を人工的に作製。培養細胞に感染させ、反応を調査した所、BA.2再現ウイルスでは、感染力がBA.1より高く、また其々の株をハムスターに感染させる実験では、BA.1が検出されたのは気管支のみで肺胞からは検出されず、ハムスターの体重も減らなかったが、BA.2再現ウイルスは肺からも確認され、体重が減少する傾向を認めた由。
人工的に作製したウイルスでの実験故に「今後はヒトから分離された株を用いた研究が必要」との限界が有るものの、佐藤氏等は論文で「BA.2はオミクロン変異体と考えられているが、其のゲノム配列はBA.1と大きく異なり、BA.2のウイルス学的特徴もBA.1とは異なる事が示唆された」と指摘し、「BA.2は一般的に認識されたオミクロンの変種と区別され、新たなギリシャ文字を与えられるべきである」と提案。また丁抹等から「BA.2はBA.1と比べて入院の危険性に差が見られない」との報告も有るが、NHKの取材に答えた佐藤佳准教授は「海外からの報告は3回目接種が一定程度、進んでいる中での情報で在り、ワクチンによって重症化を防ぐ事が出来ている可能性が有ると云う事」だと説明した模様。
鳥取県は対策本部会議を開き、「米子市内の認定こども園で集団感染が発生し、園児と職員合わせて84人の感染が確認された」と発表。こども園には園児や職員合わせて300人近くが通って居て、学年毎に集まる活動等で園児がマスクを外す事も有ったらしく、県内で発生した集団感染81件の中で最も多い感染者数となった。今年に入って鳥取県内で発生した集団感染53件のうち、学校や保育園等でのクラスターは24件と半数近く。全国知事会会長の御膝元で起こった最大の集団感染に対し、平井知事は「以前よりも10代以下の子供達の感染の比率が急速に高まっている」「総力を挙げて、今の急拡大の動きに制動機を掛け、オミクロン株を乗り切れる様、取り組んで行きたい」と述べた由。
2月24日(木曜)
本日は全国で6万1259人の感染、206人の死亡。東京都内の24日の感染確認は1週間前の木曜日よりおよそ7700人少ない1万169人。大阪府の新規感染は5657人。今月21日迄の一週間に全国で確認された集団感染は総計1253件に上り、過去最多を更新。特に高齢者施設は482件と5週連続で過去最多となり、厚生労働省の専門家会合の構成員で国際医療福祉大学教授の和田耕治氏からは「新規の感染者数自体は減って来ているが、減少した多くは若い世代」「高齢者の感染はあまり減っていない」「今後も亡くなる人の数は一定期間増え続ける恐れが有る」と指摘。
重症患者治療の中核を担う国立国際医療研究中心では、今月に入って40人から50人前後が入院する状態が持続。そのうち5人前後が重症だが、直近2週で増加傾向。先月は「70代以上の高齢者で感染から持病が悪化、重症化する」患者が多かったそうだが、最近はSARS-Cov2感染自体に因る肺炎で重症化した四五十代も2名有り、重症化は高齢者の専売特許に非ず。5歳から11歳の小児への接種に向けて配送されたワクチンが、本日に全国の自治体へ到着。各地で接種の準備が始められた旨が報じられた。
政府の分科会は感染状況を5段階に分類して来たが、今月21日の時点で全国22の都府県に於けるCOVID患者用病床の使用率は50%を超え、二番目に深刻な「対策を強化すべき水準」の目安を上回った。使用率が最も高かったのは福岡県の84%、次いで大阪府81%、兵庫県76%、京都府72%、神奈川県と滋賀県、奈良県が71%等。上述の如く全国的に高齢の入院患者が増加して居り、東京都では今月16日時点で入院患者の70%を60代以上が占めた。厚生労働省は病床の逼迫を防ぐ為に「症状が改善した患者の転院先となる後方支援病院の確保」を進めて来たが、後方支援病院も「高齢者の介護や持病の治療に対応出来ない」「既に一般の患者で病床が埋まっている」等の状況で転院が進まず、入院が長期化する事例が増加。厚生労働省は先週に「症状が落ち着いた患者のために新たに病床を確保した」医療機関に「1床当たり450万円を支給する」と定め、また「入院から4日目以降の時点で酸素投与が必要ない患者」は極力、自宅等での療養に切り替える事を促しているが、現状で解決の兆しは見えない。
厚生労働省の専門家会合が開催され、全国の感染状況に就いて「減少傾向を認めるも、其の速度は鈍化」「10歳未満と80代以上の高齢者で横這いとなり、都市部を中心に高齢者の介護福祉施設で集団感染が増加」。蔓延防止等重点措置が解除された沖縄県で夜間の繁華街での人出が急増し感染が再び増加する等の情勢は「ワクチン接種の加速に伴って継続的に感染者が減少した昨夏の状況」とは異なり「全国的に再び増加傾向に転じる可能性が有る」等と指摘した由。
京都大学の教授、西浦博氏を含む研究者達が「感染第六波に因る死者数」を推測。「2月上旬迄の死者数」等の情報から年代毎の致死率を計算し、今後の感染状況の試算と組み合わせて、オミクロン株が中心となっている第6波に於ける死者数を推定し、今月16日の専門家会合で「昨年12月1日から本年4月20日の間に累計4339人」に上る見込みと報告するも、本日の専門家会議では「12月から4月23日で累計5517人」に修正。内訳は40代と50代で合わせて174人、60代で464人、70代で886人、80代以上で3993人との事だが、此の試算には3回目接種等の効果は考慮されて居らず、「今月中に高齢者の60%が3回目の接種を終える」との仮定を加えて再計算すると「高齢者死亡を295人減らす」事も期待出来る、と云う辺りには救いも有るか。
2014年の哥力米併合後も武装勢力を支援する等、虎視眈々(たんたん)と烏克蘭の領土を狙って来た露西亜は、昨年11月頃から大規模な部隊を国境周辺に展開。米国等が対話と圧力の両面から交渉を重ねるも本日、遂に露国大統領のVladimir Putin氏が「特別な軍事作戦」を開始する旨を国民に向けた演説で宣言。同国の国防省も「露西亜軍がウクライナに対して攻撃を開始した」事を公表し、ウクライナ軍参謀本部が「露西亜の武装勢力は24日午前5時、東部に居る我々の部隊への集中砲撃を開始した」と発表したが、実際は南部や西部も含めて三方向から侵攻が開始された模様。「ウクライナ政府に依って8年間、虐げられて来た人々を保護する」との名目を信じる者は少なく、目的の一つは「北大西洋条約機構(North Atlantic Treaty Organization; NATO)の拡大阻止」と推察されるが、「蘇維埃が崩壊した後も、露西亜は最強の核保有国の一つだ」「露西亜への直接攻撃は、潜在的な侵略者にとって敗北と壊滅的な結果を齎す事は間違いない」等と核兵器の使用を仄めかすプーチン氏に対し、第三次世界大戦の勃発に繋がる事を懸念する声有り。
我が国の国会では参議院予算委員会で新年度予算案が審議される所だったが、岸田総理大臣は「ウクライナ国内に於いて、多くの爆発音等が報告される等、緊迫した情勢に在る事は承知している」「事態の変化に応じてG7を始めとする国際社会と連携し、更なる措置を執るべく速やかに取り組んで行きたい」等と発言。日本時間の23時過ぎからウクライナ情勢を巡ってG7の緊急首脳会議が催され、岸田総理大臣も参加する一方、元総理大臣の安倍晋三氏は「戦後の国際秩序に対する深刻な挑戦であり、断じて許す訳には行かない」と語った由。嘗てプーチン氏との親密さを誇った安倍氏には国内で弁舌を振るうのみならず、是非とも平和実現の為に御友人を説得して頂き、総理在任最長以外の功績を残される事を望みたい。
2月25日(金曜)
本日は全国で6万5663人の感染、279人の死亡。新規感染者数の1週間平均は、1月27日までの1週間は前週に比して1.94倍、2月3日は1.42倍、2月10日は1.11倍と増加傾向が続いたが、2月17日は0.88倍、24日までは0.88倍と緩やかに減少傾向。蔓延防止等重点措置の対象地域を含めて大方の都道府県でも感染者数が減っているが、1月21日から措置の対象となった埼玉県と香川県、1月27日から対象となった青森県、石川県、2月20日に措置解除となった沖縄県、山形県、島根県では横這いから微増の情勢。
東京都内の25日の感染確認は1週間前の金曜日よりおよそ5000人少ない1万1125人。東京都のモニタリング会議は、都内の感染状況と医療提供体制の両方を4段階のうち最重症の水準で維持。新規陽性者の7日間平均は23日時点で1万3057人と、前週の90%に減少したものの高値で停滞。都内の入院患者は2月7日以降に四千人台が続き、授章患者数も横這い。都内ではBA.2系統への感染が6例確認されていたが、最新の解析結果に拠ると24人増加して合計30例となるも25人は市中感染と見られる。東京都は大規模接種会場での接種対象を「18歳以上の全都民」に加えて「都内への通勤通学者」に拡大。都立大学の荒川キャンパスと南大沢キャンパスに18歳から39歳を対象とした「若者専用の接種会場」も設けて、3回目接種の加速を目指す由。
昨日に開かれた厚生労働省の専門家会合で、専門家の有志11人が「濃厚接触者への対応の転換」を求めた由。主意書に拠ると「オミクロン株は感染者が別の人に感染させるまでの時間や潜伏期間が短く、感染拡大が速い」故に「濃厚接触者を特定して封じ込めることが不可能」。感染拡大と共に濃厚接触者に指定される者が増え、神奈川県内の医療機関で医療従事者が欠勤した理由を調べると「本人や家族が濃厚接触者になった事が80%を占めていた」等の現状を憂慮する専門家達が「従前の対応が社会や医療の維持を妨げている要素になっている」として今回の要請に至ったが、濃厚接触者への対応を如何に変更すべきかに関しては今後に議論される模様。
神奈川県では「感染拡大から保育園等が休園」「医療従事者の出勤停止が増える」との連鎖も問題となって居たが、今月18日に県の保健所が管轄する26の市町村へ「当面の間、保育園等で感染が確認された場合、検査で陽性になったか、症状が有る園児や職員だけを休みとし、原則として園全体を休園にしない様に」と県が通知。また保健所の業務が逼迫して「濃厚接触者の調査が出来ない」「自宅待機の期間中に調査が終わらない」事例が増えている事も踏まえて、「保育園等では濃厚接触者の特定も行わない」との事。最終的に休園の要否を決めるのは市町村だが、県側の報告に拠ると、26市町村のうち6割に当たる16市町村が「今週から原則として休園しない対応」に変更した模様。
厚生労働省の発表に拠ると、昨年の出生数は速報値で84万2897人。一昨年2万9786人、率にして3.4%減少し、明治32年に統計を取り始めて以降、最少となった。出生数が減少するのは6年連続だが、昨年に死亡した者の総数は145万2289人で、一昨年より6万7745人増えて戦後最多。此の結果、出生数から死亡数を引いた人口の減少数たる「自然減」は、一昨年を9万7531人も上回り、60万9392人となった由。結婚の件数は51万4242組で、一昨年より2万3341組減って戦後最少、離婚件数は18万7854組で8787組の減。縮み行く日本。
5歳から11歳への接種は明日から東京都足立区にて始まり、来週以降は全国で本格的に実施される予定。昨年9月に国立成育医療研究センターが電網を通じ、「0歳から高校3年生の児を持つ保護者5800人余」と「小学1年生から高校3年生の児1200人余」から回答を得た調査に於いては、回答を3学年毎に集計。新たに接種の対象になる5歳から11歳が含まれる小学生の保護者を見ると、接種に関して「とても受けさせたい」か「どちらかというと受けさせたい」の回答が、1年生から3年生の保護者で合計71%、4年生から6年生の保護者で76%。自由記述で入力された理由は「子どもに基礎疾患がある」「祖父母に会わせたい」「子どもが希望している」等だったが、「まったく受けさせたくない」か「どちらかというと受けさせたくない」の回答は、小学1年生から3年生の保護者で23%、4年生から6年生の保護者で20%。理由は「長期的に重大な副反応が生じないか慎重に検討したい」や「子どもには普通のかぜなので、大人の都合で打たせたくない」等。
児本人の回答では、「とても受けたい」か「どちらかというと受けたい」が小学1年生から3年生で合わせて50%、4年生から6年生で60%。「ほかの人にうつしたくないから」「みんなが受けて、かからなくなったらお父さんの仕事が減って、また一緒に遊べるから」、或いは「社会の目が怖いから」等の回答有り。「まったく受けたくない」や「どちらかというと受けたくない」と回答したのは小学1年生から3年生で42%、4年生から6年生では33%で、理由は「注射が痛いから」「急いでつくったワクチンだから」「熱とか出るのがこわい」「子どもはかかってもすぐに治るから」等だった由。
原則禁止とされて来た外国人の新規入国を来月1日から緩和し、一日当たりの入国者の上限を今の3500人から5000人にするに当たり、本日10時から厚生労働省への電子申請の受付開始。受入機関が「入国者の旅券情報」や「入国後に待機する施設の住所」を入力し、入国者が「感染防止対策を徹底させる」等の誓約事項に同意する事で「受付済証」を発行。入国を希望する外国人は「受付済証」と在留資格認定証明書等の必要書類を在外公館に提出して査証の交付を受ける事になるが、回線接続申請は24時間可能で、早ければ申請から1週間程度で査証が発給される由。
大阪に本社がある田辺三菱製薬は「加奈陀の子会社medecagoが開発を進めて来たCOVID用ワクチンが、昨日に加奈陀政府から承認された」旨を発表。GlaxoSmithKline(GSK)の免疫増強剤と共に接種するもので、製品名は“COVIFENZ”。「タバコ属の葉にウイルスの遺伝子を組み込んで栽培」「成長した葉からワクチンの有効成分を抽出して作る」ものだが、植物を使って生産するウイルス様粒子ワクチンとしては世界初。今回の承認は「18~64歳の初回免疫のみ」が対象だが、将来的には高齢者の適応追加や3回目接種、小児向け等への適応拡大も申請して行くとの事。加奈陀政府とは「最大7600回分を供給する」契約が結ばれ、今年中に2000万回分を供給予定なれども「何時、どの様に使うかは政府の判断次第」。日本では今春の申請を目指していたが、国内臨床試験の症例登録が難航して「7から9月期になる見込み」と報じられた。
同じく大阪に本社がある塩野義製薬もワクチン実用化を目指して臨床試験の最中だが、其れに先立って本日、軽症者用の内服薬に関して「厚生労働省に承認を申請した」旨の発表有り。
主として「オミクロン株の感染が拡大した時期」に於いて、「12歳以上の軽症から中等症の新型コロナ患者428人」へ「感染確認から5日以内」に「一日に1回」「5日間投与」を行った治験の資料を分析した結果、3回投与後は感染性を有するウイルスが検出された者の割合が10%未満となり、偽薬投与群より低下。COVIDで見られる疲労感や身体疼痛、熱感や咳等の12症状を偽薬投与群と比較すると「投与から6日目までに有意な差は出なかった」が、「鼻汁や鼻閉、喉の痛み、咳、息切れ」等の呼吸器症状に就いては改善を確認。副作用も軽度だった由。更に「2000人程度を対象にした最終段階の治験」も進行中だが、「中間の段階で高い有効性が認められた」故に「世界に先駆けて日本国内で承認申請を行った」との事。
海外の製薬会社が開発したLagevrio やPaxlovid PACKに続いて塩野義製品が承認されれば3番目、そして国内の製薬会社としては初の内服薬承認となる。同社は来月末までに100万人分、4月以降は年間で1000万人分以上を生産する予定で「条件付き早期承認制度の適用」を希望。条件付き早期承認制度は「患者数が少なく、大規模な治験が難しい病気の薬」を想定して作られた制度で、治験の途中でも一定の有効性や安全性が確認出来た場合は申請が可能となるが、過去の承認は癌や難病が対象。COVID用治療薬で適用された場合は、此れも第一例となる模様。
官民からの拠出を受けて製薬会社や研究機関にワクチンの開発・製造に必要な資金を提供し、世界保健機関(World Health Organization; WHO)と共にワクチン公平分配の枠組み、COVAX Facilityにも携わる世界的機構、感染症流行対策革新連合(Coalition for Epidemic Preparedness Innovations; CEPI)。其の最高経営責任者(Chief Executive Officer; CEO)たるRichard Hatchett氏と、岸田総理大臣が本日19時台に凡そ10分間の電話会談。2017年のCEPI設立以来、日本政府は2億2000万弗を拠出して来たが、今回会談で岸田総理は「CEPIに対する貢献は世界的大流行と云った人類共通の課題に対応して行く上で大きな意義があり、国内のワクチン開発や製造を促進する為の一助になる」として「今後5年間で3億弗を拠出する」意向を示し、両者は更なる連携強化を約した由。
雇用調整助成金特例措置に関して、今週22日に「5月末迄、2ヶ月の期限延長」と伝えたばかりだが、続報に依ると「与党内から更なる支援の強化を求める意見が出た」等の事情で、厚生労働省が決断。更に今年6月末まで延長する事となった模様。CEPI支援の話題とは規模が異なるが、血税と言えども必要な支出は已むを得まい。
2月26日(土曜)
昨日の項に雇用調整助成金特例措置の延長決定に就いて記したが、COVIDの影響に因る休校や休園に際して保護者が有給休暇を取得し易くする為の支援制度、小学校休業等対応助成金に関しても此度、厚生労働省が「3月末で終了の予定だった対象期間を今年6月末迄に延長」と決定。法律上の年次有給休暇とは別に、企業が有給休暇を保護者に取得させた場合、支払われた賃金と同じ額が助成されるが、一日の助成額上限は「1人当たり今月は1万1000円」、「3月以降は9000円」で「蔓延防止等重点措置等の対象地域では1万5000円」。制度を巡って「企業の協力が得られず利用出来ない」との声が保護者側から相次いだ事から、厚生労働省は「保護者から申請を受け付けた後に労働局が勤務先企業に休業等の確認を取る」事が出来る体制とし、全国の労働局に特別相談窓口を置き、電話相談の窓口も設けた由。
日本産婦人科医会等に報告に拠ると、東京都内で先月1ヶ月にCOVID感染が報告された妊婦は速報値で1141人と過去最多。板橋区の日本大学医学部附属板橋病院は今年に入ってから感染した妊婦25人を受け入れ、9人が感染中に出産。新生児への感染危険性を抑える為に母親は出産直後から隔離され、陰性になる迄の一週間から十日は我が子との対面が禁じられる。病院側は「新生児の日々の様子を撮影して母親に見せる」「COVID病棟の中で沐浴や授乳の方法を指導する」等の方法で母親を支援しているとの事。
文京区の東京医科歯科大学病院では昨日、12床の重症病床も49床の中等症病床も殆ど埋まっていたが、患者の多くは高齢者。胸部CT画像ではCOVIDに特徴的な磨り硝子影よりも、感染に伴って食物を嚥下する機能が低下し、誤嚥性肺炎を起こした所見が目立つ。此れが「高齢患者が多い第6波の特徴」で、言語聴覚士に依る評価や機能訓練が重要な役割を果たすものと思われる。
信濃國一之宮。長野県の諏訪湖畔に四箇所の境内地を持つ諏訪大社では、山から大木を引き摺り出して、上社の本宮と前宮、下社の春宮と秋宮。其々の四隅に立てる行事、式年造営御柱大祭が数えで七年に一度、即ち満6年間隔で催される。通称「御柱祭」は勇壮な事で知られた天下の奇祭で、今年も4月2日に御柱を山から里に曳き出す「山出し」の儀から始まり、2ヶ月半に渡って祭が行われる予定だったが、2月22日の時点で御柱祭の実行委員会が22日に会見。感染状況を考慮して「山出し」を慣例通り人力で行う事を断念、車両を用いる旨を発表した由。此れに伴って「山出し」に続く祭りの最大の見せ場「木落し」の儀も中止される事となった。大勢の氏子達が跨った大木、即ち御柱を崖の上から逆落としにし、山中の急斜面を豪快に滑降する御柱から次々と氏子達が振り落とされて、死傷者も多発する「木落とし」は、当方も嘗て見物して度肝を抜かれた記憶が有る。中止は残念だが、里に運び出された御柱を諏訪大社へと運んで境内に立てる迄の行程、「里曳き」が予定通り5月に実施する方向で検討されている模様。
岩手県沿岸に棲む海亀の生態を調査していた東京農工大学や東京大学の研究者達が昨年8月、定置網で捕らえられたアオウミガメを引き取って飼育した所、排泄物中から「縦9糎、横14糎のポリプロピレン製不織布マスク」。紐も付いて居り、原型が判別出来る状態だったそうだが、15年程度に渡る定点調査から斯様な形で不織布マスクが見つかったのは初めてとの事。「喉を通る物は飲み込んでしまう性質」を持つウミガメが「藻や海草等の餌と間違えて飲み込んだ」ものと推定され、研究者達は当該固体から採取した血液を精査して「マスクに含まれる物質が海洋生物へ如何なる影響を齎すか」を分析する予定。
コロナ禍でマスク使用が日常化する中、各地から塵拾いの状況が投稿されるSNSアプリ「ピリカ」の調査に拠ると、マスクに関する投稿は感染拡大前の2019年の1月から5月が104件だったのに対して、2020年の同時期は7倍以上の770件に増加。昨今も「マスクがたくさんありました」、或いは「マスクポイ捨てしないで」等の投稿が絶えぬ由。世界的大流行の被害が海洋生物にも及んだ次第。
電網上で「新型コロナウイルスに対する効果」を謳う商品表示の調査を進めていた消費者庁が、昨年12月から本年2月に至る調査結果を公表。総計33商品に問題が有り、具体的には健康食品で「ビフィズス菌で、コロナ対策」、首掛け型の空間除菌剤で「コロナ対策 ウイルス対策安全安心 無毒」、抗ウイルス処理を施したとされるカーテンで「コロナウイルス粒子を破壊!」等と表示されていたが、何れも客観性や合理的が欠如。「消費者が商品の効果に就いてて誤認する恐れ有り」として、39事業者に表示を改善する様に求めた所、「1事業者を除き、表示を改善した」との事。
喇叭の商標で御馴染の大幸薬品も、クレベリンと云う「空間除菌」製品を大々的に宣伝。一昨年12月期はクレベリンの売れ行きが伸びて過去最高の最終黒字を記録し、更なる需要拡大を見込んで新工場を建設する等と攻勢に打って出た。しかし、思惑が外れて在庫が積み上がった上に消費者庁は今年1月、クレベリン関連4製品に関して「空間に浮遊するウイルス・菌を除去」等の表示に根拠無しと断じ、表示中止等を命じる措置命令が出されて返品を余儀無くされた由。世界的大流行を恐れる人心に乗じて荒稼ぎを目論む者達は地獄に堕ちて然るべきだが、電網が発達しても過剰な情報に溺れるばかりで真実には接近出来ず、非科学的な宣伝に惑わされるばかりの人々が減らぬ現実は無念の一語に尽きる。
2月27日(日曜)
本日に全国で6万3703人の感染。東京都で28人、愛知県で13人、千葉県で12人、大阪府で12人、兵庫県で9人、京都府で8人、神奈川県で8人、岡山県で6人、熊本県で5人、埼玉県で4人、広島県で4人、福岡県で4人、茨城県で4人、群馬県で3人、静岡県で3人、北海道で2人、大分県で2人、奈良県で2人、青森県で2人、香川県で2人、鹿児島県で2人、三重県で1人、佐賀県で1人、山口県で1人、岐阜県で1人、徳島県で1人、栃木県で1人、石川県で1人、高知県で1人、総計43人の死亡が確認され、人工呼吸器や集中治療室等の治療を受ける重症者は1482人を数えた由。
東京都は本日に1万321人の新規感染を確認したと発表。先週日曜より2600人程度減り、7日間平均1万1141.7人で前週の75.3%。都基準で集計した人工呼吸器か人工心肺装置を要する重症患者は昨日より2人を加えて75人、都内のCOVID患者用病床使用率は1.3ポイント下がって52.7%。大阪府では6707人の感染が確認された由。
東京医科歯科大学の准教授、武内寛明氏を含む研究者集団が「新たな変異を有するオミクロン系統株を含むBA.1.1系統株の流行拡大、およびBA.2系統株への置き換わりに影響をおよぼす可能性」と題して、調査結果を発表。昨年12月から今月中旬の期間に同大学病院に入院、又は通院歴のあるCOVID-19患者40人から得た検体を対象にウイルスの遺伝子を解析した所、「約9割がオミクロン株」で、更に「オミクロン株のうち、73%がBA.1.1系統株」で在る事を突き止めた由。BA.1.1系統はBA.1系統が更に変異した株と見られ、国内の集計では一括りにBA.1と扱われているが、他のBA.1系統株よりも感染伝播性が高い可能性有り。また「BA.1系統が主流の丁抹や比律賓等で起こったBA.2系統への急激な置換」と比較して、BA.1.1系統が主流の日本や米国等ではBA.2系統への置換が緩徐に進む」傾向も示唆されて居て、WHOではBA.2系統と同様、BA.1.1系統を監視対象としている由。
今週24日に露西亜が烏克蘭へ侵攻して以降、首都Kyiv近郊では、キエフ陥落を目指す露西亜軍戦車部隊と烏克蘭軍による戦闘が激化。中国が傍観を決め込んだのは想定内として、当初は露西亜との地政学的関係、或いは「天然気体燃料の供給を露西亜に依存」等の経済的状況に応じて先進諸国間でも足並みが揃わなかったが、露西亜の軍事活動が止まぬ中で昨日、遂に米国、英国、欧州、加奈陀が合意。新たな制裁措置の一環として「露西亜の一部銀行を国際銀行間通信協会(Society for Worldwide Interbank Financial Telecommunication; SWIFT)から排除する」事に決した。欧州委員会、仏蘭西、独逸、伊太利、英国、加奈陀、米国の首脳が署名した共同声明には「我々は露西亜に責任を取らせる」「此の戦争がプーチンにとって戦略的な失敗に終わる様、共同で取り組む所存だ」「我々は今日発表した措置に加えて、露西亜に烏克蘭を攻撃した責任を取らせるため、更なる措置を講じる用意がある」と記された由。
欧州委員会の長、Ursula von der Leyen氏は「露西亜軍がKyivや他の烏克蘭の都市を攻撃する中、我々は露西亜に巨額の負担を科し続けることを決意している」。SWIFTから排除された露西亜の銀行は「国際的な金融機構から切り離され、世界で事業を展開する能力が損なわれる」と語った。具体的に露西亜の銀行のうち、何れが排除されるのかは明確にされなかったものの、フォン・デア・ライエン氏は「露西亜が軍資金を使うのを阻止」し、「露西亜の新興財閥が我々の市場で金融資産を使う」事も禁じると宣言した模様。
今夜に岸田総理も「烏克蘭への露西亜の侵略により、露西亜との関係をこれまで通りにして行くと云う事は最早、出来ない」「日本はG7各国、国際社会共に更に厳しい制裁措置を執る」と述べ、プーチン大統領を含む露西亜政府関係者への資産を凍結する他、烏克蘭に対して1億弗の緊急人道支援を行う事も表明。日本の政治家としては言うべき事を言い、総裁就任前の世評よりは気骨の有る宰相だと評価するが、「資源国の露西亜から天然ガスや原油の供給が滞れば、既に高止まりしている燃料価格が更に上昇」「欧米では益々、物価高が進行」との展開も危惧されるとの状況有り。
2020年の貿易統計で「石油の4%程度、液化天然気体(Liquefied Natural Gas; LNG)の8%程度を露西亜から輸入している」我が国への影響も不可避となるが、烏克蘭で生命の危機に瀕している無辜の人々を思えば、露西亜が領土拡張を諦める迄、退く訳には行くまい。世界的大流行で死ぬのは嫌だが、独裁者が起こした侵略戦争で殺されるのも真平御免だ。




