令和3年12月第4週
12月20日(月曜)
本日に全国で151人の感染、神奈川県で1人の死亡に関する発表有り。東京都内の20日の感染確認は11人。65日連続で50人を下回るも、1週間前の月曜日と比べて4人増えた。都の基準で集計した20日時点の重症の患者は19日と同じ3人で、死亡の発表無し。政府が公表した最新状況では、国内で少なくとも1回のワクチンを接種した者は1億17万9869人で全人口の79.1%。2回目を完了者は9831万8721人で全人口の77.6%だが、全人口にはワクチン接種の対象年齢に満たぬ小児も含む。また、今月1日から始まった3回目の接種を受けた者は全国で20万3502人となり、全人口の0.2%となった由。
本日から「個人番号証明書を使って接種日やワクチンの種類を登録し、smartphoneで接種歴を証明する専用アプリ」が無料での情報受信が可能となり、運用を開始。デジタル庁は「新型コロナへの対応でも、デジタル化を進めることで利便性の向上に繋げたい」と意気込むも、「今月17日の時点で、ワクチン接種記録システムの凡そ10万件の情報に接種日やワクチン製造番号等の誤りを発見」、「登録に必要なマイナンバーカードの普及率が 未だ国民の4割程度と低い」等の問題に加えて、「個人番号証明書に現在の姓と旧姓を併記している者は機構上、証明書が発行されず利用できない」等の不具合が発生。
更に本日正午頃に十を超える自治体から「利用者のアプリにerror codeが表示された」という問い合わせが有り、「供給者への接続の集中が原因で、証明書の発行がうまくいかない」状況が生じていた事も判明。デジタル庁が「接続の集中にも耐えられるよう対応」して13時頃には正常な状態へと戻ったとの事。
本日にModernaが発表した「研究室で行った初期的な実験結果」に依ると、同社製ワクチンの接種を2回受けた者の血液中に於いても、オミクロン株に対しては、ウイルスの働きを弱める中和抗体の効果が従来株に比べて低下していた。しかし、3回目の接種後には中和抗体の効果が大幅に上昇し、日本や米国で3回目の接種に使われる50瓦少の接種では約37倍に、最初の2回の接種と同じ100マイクログラムでは約83倍になったとの事。モデルナ社はオミクロン株に特化したワクチンの開発を続けるものの「現行のワクチンを3回接種する事に因り、オミクロン株に対して十分な効果が期待出来る」。故に「現時点では、変異ウイルスに対応したワクチンは必要無い」との事。
週明けの東京株式市場は全面安の展開。日経平均株価、20日の終値は先週末より607円87銭安い、2万7937円81銭。東証株価指数も43.14下がって、1941.33。「中国の中央銀行が実質的な政策金利に当たる金利の指標を1年8か月振りに引き下げた」事で中国の景気が懸念された事に加えて「人の移動が活発になる年末年始を前にオミクロン株の更なる感染拡大への警戒感も根強く、売り注文が膨らんだ」と市場関係者談。日本銀行が3ヶ月毎に公表する資金循環統計で、個人が保有する預金や株式、保険等の金融資産は本年9月末の時点で1999兆8000億円。昨年同時期より5.7%増加して、過去最高を更新し、全体の半分以上を占める「現金・預金」も3.7%増加して1072兆円となった由。今夏は感染拡大で東京や大阪を含む各地に緊急事態宣言が発令され、旅行や飲食等の消費が抑制されて貯蓄が増えたと見られる。
一般会計の総額が35兆9800億円余りと補正予算としては過去最大となる今年度の補正予算案が本日、参議院予算委員会にて与党側の賛成多数で可決され、今夕に参議院本会議。「感染を収束へと確実に向かわせ平穏な国民生活を取り戻す」「更にコロナ後の未来社会を構築する歩みを進める為には先に決定された緊急経済対策をスピード感を持って実施して行く事が何より重要で、その裏付けとなる補正予算案の早期成立が不可欠だ」と主張する自民党に対し、立憲民主党は「国土交通省の建設工事受注動態統計はGDP=国内総生産の算出根拠にも使われ予算編成にも関わる国の基幹統計の一つ」だが「二重計上され数値が水増しされた事実は看過できない」、「GDPに影響を与えたとすれば国会議論の前提が崩れる非常に深刻な事態だ」と反論するも自民、公明両党等の賛成多数で可決。
今年度予備費の分とは別に「18歳以下への10万円相当の給付」として1兆2162億円。売上が著減した事業者に最大250万円を支援する費用として2兆8032億円。経済安全保障の強化に向けて半導体の製造拠点の国内整備を促すための基金に6170億円。看護や介護などの現場で働く人の収入の引き上げに2600億円等を盛り込んだ補正予算が成立した由。
12月21日(火曜)
本日に埼玉県で「夏麦論に滞在歴の有る40代男性」、東京都では「肯尼亜に滞在歴の有る40代女性」と「坦桑尼亜に滞在歴の有る10歳未満の男児」のオミクロン株感染も確認された。此れで国内でオミクロン株への感染が確認された者の総計は85人。海外からの入国者を中心にオミクロン株の感染が相次ぐ中、同じ飛行機に乗っていて濃厚接触者とされた者を全国で合計すると本日0時現在で4284人となり、昨日同時刻の3387人に比して900人前後の増加。彼等は検疫で指定されている待機施設や都道府県が用意する宿泊施設、或いは自宅で待機して健康観察を受けているものの、識者からは「水際での待機場所の確保は限界に近づきつつ在る」との声有り。
英国では一日当たりの感染者数が昨日に再び9万人を超え、オミクロン株感染確認者数の累計で4万5000人を突破。首相のBoris Johnson氏は「必要と在らば、市民を守る為に更なる措置を執る可能性を排除しない」と述べる一方、「現時点で新たな規制は行わず、状況を注視する」とも語った。「感染者の87%はオミクロン株に置換された」と見られる倫敦では医療従事者が感染し、業務に携われない事例も増えていて、市長のSadiq Khan氏は今月18日、「重大事態」を宣言。市内中心部のTrafalgar広場では今月31日に新年を迎える行事が催され、6500人程度が参加する予定だったが、市民の安全を最優先として当該催事も取り止める旨が本日、カーン市長から伝えられた。出演者や裏方の感染から音楽劇や舞踊劇の興行も休演に追い込まれる等と影響が広がっている上、同国女王のElizabeth二世は降誕祭前後にSandringham邸へ滞在する事を昨年に続いて中止。恒例とされていた家族との昼食会も取り止め、倫敦郊外のWindsor城で過ごすとの事。
米国に於ける一日当たりの感染者数は、18日時点の1週間平均で12万7000人余、入院者の数は凡そ7500人と各々が直近の1ヶ月で30%以上増加。昨日に米国の疾病予防管理センター(Centers for Disease Control and Prevention; CDC)が最新の分析結果を発表。今月18日迄の1週間に感染した者のうち、オミクロン株が占める割合は73.2%で前週の12.6%から6倍程に増えたと推定されて居り、各地でデルタ株を抑えて優勢となった模様。感染が拡大した東部や中西部では医療機関の病床や職員が不足し、非緊急の手術は延期を余儀無くされる等の懸念が強まる中、南部では徳過瑟斯州Harris郡の保健当局が「オミクロン株に感染していた男性の死亡を確認した」と発表。米国に於ける初の犠牲者となる男性の年齢は50歳から60歳で、基礎疾患を有するもワクチン未接種だったとの事。保健当局は「新型コロナや変異ウイルスの脅威を改めて示すものだ」とした上で、ワクチンの接種を呼び掛けた。
そして本日、大統領官邸は「Joe Biden大統領の地方訪問に同行していた職員1名のCOVID陽性」を発表。当該職員は今月17日にバイデン氏が大統領専用機で移動した際に凡そ30分間、大統領に近侍しており、CDCの指針では「濃厚接触」に相当。ワクチンは追加接種完了済で、専用機搭乗前の検査では陰性だったが19日に発症、20日に検査で陽性が確認された由。バイデン大統領は検査の結果、陰性だったが、22日にも改めて検査を受ける予定。CDC指針は接種完了者が感染者と濃厚接触を持った場合にも隔離は要求されず、バイデン大統領は通常通り業務を続ける模様。週明け20日の紐育株式市場でDow Jones平均株価、紐育原油市場で原油価格が値下がりしたのも、オミクロン株の感染拡大が一因と思われるが、同日の欧州でも先週末に比して独逸のフランクフルト市場で1.8%、倫敦市場で0.9%、巴里市場で0.8%と株価指数の終値は下落。
米国自動車協会は「今月23日から来月2日の期間に80粁以上の距離を移動する旅行を予定している米国人がどの程度居るか」を予測。今年は前年同時期より34%増えて1億950万人に上り、世界的大流行以前、2019年の九割程度まで回復する見通し。協会は「昨年は感染拡大を理由に降誕祭や年末年始の旅行を中止せざるを得なかった人々が、今年こそは家族や友人に会いたいと考えている」事が理由と分析しているが、移動手段としては「自動車を利用する者が1億10万人と最も多い」上に「飛行機を利用する者も640万人に達する」と予測。人々の移動が活発になれば、更に感染が拡大する事は不可避と思われる。
我が国では本日に参議院本会議で、総理大臣の岸田文雄氏が「新型コロナウイルス対策として政府が調達した布マスクの在庫」に関して言及。厚生労働省が去年4月から5月に掛けて検品した結果は「凡そ7100万枚のうち15%に当たる約1100万枚が不良品だった」との事で、厚労省に依る検品費用が約6億9200万円、更に納入事業者が行った検品費用で約10億7000万円、検品に時間を要した事に伴う追加費用が3億3000万円に上った事も公表。「品質基準等を明確に定めた仕様書を作成していなかった事等から不良品が生じた」「布製マスクの在庫は、介護施設等への随時配布を始め、費用対効果の観点から適切な方策を検討して行きたい」と述べた由。
他に岸田総理からは「国土交通省が建設業関連の統計資料を二重に計上していた」問題を巡り「今回の事態は大変遺憾」で「徹底的に経緯や原因の検証を行う」。森友学園に関する決裁文書の改竄に関与させられ自殺した近畿財務局の職員、赤木俊夫さんの妻、雅子さんとの面会に就いて「御遺族とは現在も別途の訴訟が継続中」で「原告と被告の立場であるので、直接御会いする事は慎重に対応したい」等の発言が聞かれたそうだが、二代後迄も祟る安倍政権の愚行には溜息が出るばかりだ。
12月22日(水曜)
一昨日に欧州連合(European Union; EU)の執行機関、欧州委員会がNovavax 製COVID用ワクチンの販売を認めた事を受け、昨日に世界保健機関(World Health Organization; WHO)も緊急使用を承認した由。当該製品が組換蛋白ワクチンで、日本では技術移転を受けた武田薬品工業が厚生労働省に製造販売の承認を申請している事等は先週16日に既報済だが、WHOが緊急使用を認めたワクチンとしては10例目になり、「18歳以上」を対象に「3-4週間の間隔で2回の接種」が推奨されるとの事。
本日は日本国内で262人の新規感染者が確認され、1ヶ月半振りに250人を超過。重症者は前日比2人減の26人、死者は東京都と神奈川県の計2人。また一日当たりの判明数としては過去最多となる75人のオミクロン株感染者が確認され、同株感染者の累計は160人となった。内訳は空港検疫で68人、大阪府で4人、沖縄県で2人、検疫所職員1人との事だが、大阪府で発生した感染者に関しては海外渡航歴が無く、
感染経路も不明。我が国で初めて確認された「オミクロン株の市中感染」と思われる旨を府知事の吉村洋文氏が公表した由。厚生労働大臣の後藤茂之氏は「現時点で全国的に面的な広がりが有るとは考えていない」と語る一方、体制の強化と点検に就いて都道府県へ通達。識者からは「今回の事例は氷山の一角に過ぎず、検疫を擦り抜けたウイルスの感染が既に広がっている筈」との声有り。
今月19日の時点で、米国籠球協会(National Basketball Association; NBA)が「複数のチームの選手がCOVID感染防止規定の対象になった」として、渡邊雄太選手が所属するToronto Raptorsや八村塁選手のWashington Wizardsの試合も含む合計5試合の中止を発表するも、新たな日程は未定。米国鎧球連盟(National Football League; NFL)でも直近1週間で百人を超える選手がCOVID陽性と判定されて、3試合が中止。米国氷球連盟(National Hockey League; NHL)も「加奈陀と米国(アメリカ」のチームが国境を越えて対戦する試合を中止にする」等、今月だけで35試合を中止にしたが更に本日、来年の北京五輪に選手を送らない事も決定。「COVID再拡大で此迄に公式戦50試合が中止」「五輪に合わせて中断を予定していた期間も試合を行う必要が有る」等の理由で「北京五輪への選手派遣を取り止める」との事だが、派遣中止に伴って加奈陀や米国、欧州等の強豪国でもチーム編成への影響は大なりと見られる由。
12月23日(木曜)
本日15時過ぎに京都府知事の西脇隆俊氏が記者会見。今月19日に府内在住、ワクチン2回接種済の20代女性に発熱や咳を認め、精査でオミクロン株感染が判明するも、彼女には海外への渡航歴が無く感染経路も不明。隣接する大阪府に続き、「京都府にも市中感染が発生したもの」と判定された由。沖縄県では米軍キャンプハンセンの日本人従業員3名、其の家族1名のオミクロン株に感染を確認。大阪府では新たに感染経路不明の小学生1人、千葉県でチュニジア滞在歴がある1人の感染が新たに確認され、国内でオミクロン株への感染が確認された人は合わせて200人となった。
今月14日から20日に入国した33人のオミクロン株が新たに確認され、飛行機同乗に因ってオミクロン株感染の濃厚接触者と判定された者は、本日0時に合計7819人。丸一日で3510人が加わったが、更に厚生労働省は上述の市中感染に関しても濃厚接触に該当する人物の特定を進行中。沖縄県には「27人の感染が確認された」と米軍から連絡有り。内訳はキャンプハンセンが9人、キャンプコートニーが9人、キャンプ瑞慶覧が2人、嘉手納基地、キャンプシュワブ、トリイ通信施設で1人ずつと確認中が4人で、キャンプハンセンの集団感染は232人に増えた。沖縄の米軍海兵隊基地での大規模集団感染に関し、沖縄県の玉城知事が総理大臣官邸を訪問。栗生官房副長官と面会して、感染収束迄は「米国等から沖縄への軍人や軍属の移動停止」等の水際対策を徹底する事、感染拡大が懸念される基地に勤務する全ての軍人や軍属、家族へのPCR検査を確実に実施する事等を要請した由。
都内で開かれた経済関係者等の会合で挨拶した岸田総理大臣は、感染拡大への対策に就いて言及。「未知のウイルスだからこそ、資源を集中投入する」、「危機の時には“too late, too small”より拙速、遣り過ぎの方が増しであると云う考え方に基づいて取り組んでいる」。最近になって「オミクロン株と云う全く未知の危険」も加わり、「我が国の感染者の中に重症者は未だ出ていないが、感染力の高さやワクチンの有効性次第では、医療提供体制に大きな負担が掛かる事も有る」ので「知見がはっきりする迄は慎重の上にも慎重な対応を執る」。そして、市中感染に対しては「水際対策によって得られた時間的余裕を使って、予防、検査、早期治療という一連の流れを強いものにして行く」「更に病床や宿泊療養施設揉官邸主導で備えて来た」等と語った由。年末年始を控え、東京都は本日から10ヶ所の民間検査機関にて無料検査を開始。「健康上の理由や12歳未満でワクチンの接種を受けられぬ者」が「外食や旅行、催事参加で接種証明や陰性証明を要する」胸を自己申告すると無料検査の対象となり、唾液を用いたPCR検査か、綿棒で鼻の中を拭う抗原検査を選択可能との事。
感染拡大の影響で旅舎や土産物向け需要が減っていた所に冬季休業が始まり、学校給食での消費も無くなった事で、通常は牛乳として消費され、或いは乳製品の原料とも為る生乳が「嘗て無い規模で余り、年末年始に大量に廃棄される」懸念が発生。食品宅配会社が「通常より1から2割の値引き販売」、超級市場で「牛乳を使う即席菓子の素と組み合わせて購入する場合は30円値引き」、コンビニエンス・ストアが「温乳を通常の半額へ値下げ」して大手食品製造会社は「国産生乳で作った乾酪を投入」等と関係各社が期間限定の支援策を打ち出した模様。
海外に目を転じると、英国では一日当たりの新規感染者9万人の日が続いていたが、更に本日は10万6122人で過去最多。オミクロン株感染者は一日で1万3000人余を加え、累計で凡そ7万4000人となり、倫敦では感染者全体の9割近くを占めたと言われる一方、死者や重症者の著増無し。同国政府は昨日にメルクとファイザーが開発した重症化予防目的の内服薬、合わせて425万回分を追加で確保した事を公表する一方、人口の大半を占める英蘭土に於ける感染拡大で「自宅等で10日間の隔離」を義務付けられる対象者が急増して社会的影響が甚大となった事を鑑みて、本日に新たな規定を発表。今後は「感染確認後6日目と7日目に簡易検査」「陰性ならば最短7日間で隔離終了」となるが、保健当局は「7日間の隔離期間でも2回の陰性確認で、10日間の隔離と略同程度の感染防止効果有り」と保障している由。
欧州では仏蘭西でも1日の感染者数が9万1608人、伊太利でも4万4595人と過去最多を記録。同様に感染拡大が続く米国では、食品医薬品局(Food and Drug Administration; FDA)が昨日にPfizerが開発したPaxlovid、本日にMerck製のMolnupiravirに対して緊急使用を許可。何れもウイルス増殖を抑えてCOVID重症化を防ぐとされる内服薬だが、パクスロビドは対オミクロン株でも有効との情報が有り「12歳以上」、且つ「重症化の危険性が高い」者が対象となり、「感染が確認されてから直ぐに医師の処方を受け、5日以内に投与を開始すべき」との事。米国は「パクスロビド1000万回分購入で合意」、英国も「275万回分の購入」と発表しているが、ファイザーからは「来年末迄に1億2000万回分生産可能」と見込んでいる由。
対してモルヌピラビルの投与対象は「重症化の危険性が高い」「18歳以上」で「感染確認から5日以内に投与を開始すべき」と云う所迄は同様だが、「他の治療薬が入手出来ない」或いは「健康上の理由から使えない」、妊婦は「投薬の効果が危険性を上回ると医師等が判断した場合」の使用に限定。米国が310万回分購入でメルク側と合意し、承認済みの英国も追加契約を決める一方、「臨床試験で当初期待していた程の効果が無かった」と判断した仏蘭西は発注を中止する等、国に依って対応が分かれているらしく、「何処まで役立つ薬なのかは未知数」と考えるべきかも知れぬ。
12月24日(金曜)
本日に全国で302人の感染が報告されるも死亡の発表無し。NHKの報告に拠ると、先月25日迄の1週間は前週比0.67倍と8月末から13週連続で感染者数が減少していたのに対し、今月は一日当たりの新規感染者数が184程度と低水準が続くものの、今月2日迄の1週間平均が0.99倍、今月9日は1.10倍、今月16日は1.12倍。そして23日迄は1.45倍と、下げ止まりから増加傾向に転じた模様。
東京都内の感染確認も39人と7日連続で前週同曜を上回ったが、本日会見で東京都知事の小池百合子氏が「京阪に続き、都内初のオミクロン株市中感染が発生した」旨を公表。感染したのは「都内の診療所に勤める50代男性医師」でワクチン2回接種済、16日の勤務終了後に発熱して、17日の抗原検査でCOVID陽性、入院を経てPCR検査でオミクロン株感染が疑われて都の健康安全研究センターがゲノム解析、本日にオミクロン株感染が確定した由。当人は21日にオミクロン株の疑いが判明した後は「陰圧個室を有する医療機関で入院治療を受け、現在は無症状」、濃厚接触者と判断された勤務先の職員3人と同居家族2人は「PCR陰性だが経過観察中」との事。「フェイスガードやマスクを着用していた」「接触時間が短い」等の状況から「感染した医師が診療した患者も濃厚接触者の基準に該当しない」と考えられるものの、念の為に他の関係者20人と担当患者80人に検査が要請された模様。
厚生労働省は「海外からの入国者でオミクロン株感染が判明した者」と「同じ航空機に乗っていた客」全員が濃厚接触者と定めて居り、昨日の時点で2098人の該当者が都内に在住、又は滞在。其の中で宿泊療養施設に滞在しているのは、凡そ3分の1に相当する695人。また「COVID陽性」且つ「PCR検査でオミクロン株疑いとされた者と同じ航空機に乗っていた客」は昨日の時点で都内に422人、其の中で宿泊療養施設に入っているのは72人。都は濃厚接触者の宿泊療養施設入りを要請するも、個々人の生活や施設の確保等が障碍となり、感染拡大の危険を伴う自宅待機を容認せざるを得ない模様。
昨日0時時点で全国の濃厚接触者は総勢7819人となり、20日に比して2倍以上に増加。京都府、大阪府、東京都に加えて、今日は山口県からもオミクロン株感染の報告有り。経路不明の市中感染も発生してた事態に対し、岸田総理大臣は記者団に「オミクロン株の早期探知の徹底」「濃厚接触者の宿泊施設での待機要請」を主軸に「封じ込め対策を実行して行く」と語り、新型コロナ対策・健康危機管理担当大臣の山際大志郎氏は「現段階で行動制限を行う考えは無い」ものの「今後、感染が広がった場合は行動制限の強化も検討する必要が有る」との認識を示したと報じられた。
英国では昨日の感染者が11万9789人で又しても過去最多を更新し、ジョンソン首相は降誕祭の声明として「来年の御祝いが今年よりもっと素晴らしいものとなる様に、ワクチンを接種する事が大切だ」と述べ、接種を促した模様。オミクロン株の感染が拡大し、一日当たりの感染者数は20日時点の1週間平均で約15万人と増加が続く米国では、政府の首席医療顧問を務めるAnthony Fauci氏が22日に会見。オミクロン株は「感染力が極めて強い」が、南阿弗利加や英国のスコットランドからの報告を分析した結果「デルタ株と比べて重症化する危険性が低くなっているようだ」と述べた。
英国の保健当局も昨日に「今月20日までに確認されたデルタ株とオミクロン株の感染」に関する「初期段階の分析結果」を公表。オミクロン株感染者はデルタ株の其れに比して「入院に至る危険性が50%から70%低い」とファウチ博士と同様の見解が語られる一方、両者共に「オミクロン株はデルタ株よりも感染拡大が速い」「感染者が増加すれば、医療が逼迫する可能性が有る」との警告も発した。また、英国からは「ワクチンの追加接種を行えば、オミクロン株に対しても発症抑制の効果が有る」と見られるものの「追加接種から10週後には効果が15%から25%減弱するかも知れぬ」との報告有り。
3回目の接種に向けて、厚生労働省は「ファイザー製1600万回分」と「モデルナ製2250万回分」のワクチン在庫に加え、「ファイザーから来年中に1億2000万回分」と「モデルナから来年上半期に7500万回分」の供給を受ける契約を締結済。更なる追加に関して、後藤厚生労働大臣が「来年の1月から3月に掛けて800万回分のモデルナ製ワクチンを購入する」事で合意した旨を記者会見で公表。「納入時期を出来る限り前倒しで御願いする」事もしつつ「前倒しに就いて積極的に検討して行きたい」とも語り、我が国でも追加接種が推進されて行く模様。当方は医療者の一員として、今週に3回目となるファイザー製の接種を済ませたが、今回も特記すべき副反応無し。
今月3日に日本法人のMSDから行われた申請に対し、本日に厚生労働省が商品名「ラゲブリオ」としてMolnupiravirの製造販売を承認。既に国内に搬送済の20万回分について、早ければ26日から全国の医療機関や薬局に向けて配送を始め、翌27日にも届けられる事を明らかにした。現在、日本国内ではCOVID治療用として5種類の薬が承認済で、軽症から中等症患者向けは2種類存在するが、どちらも医師や看護師に依る点滴や注射での投与が必要。患者が自宅でも服用可能な内服薬の実用化は、医療現場からも待望されて来た所で、後藤大臣は「軽症者向けの経口治療薬は、国民が安心して暮らす為の切り札に成り得る」「オミクロン株の感染拡大が懸念される中で治療への接近を向上させ、重症化を防止する事が大いに期待される」等と述べた由。
本日午前の記者会見で官房長官の松野博一氏が、北京五輪に関して「政府代表団の派遣は予定をしておりません」と語り、閣僚や政府関係者の派遣を見送る方針を表明。「総合的に勘案して自ら判断をしたもの」で「諸般の事情を総合的に勘案した結果」との事だが、代わりに東京五輪・パラリンピック組織委員会会長の橋本聖子氏や日本五輪委員会会長の山下泰裕氏、日本パラリンピック委員会の森和之氏が代わりに参加する予定。松野長官は「日本からの出席の在り方について特定の名称を用いる事は考えていない」と英米同様に「外交的ボイコット」の呼称を用いる事を避けつつも、新疆回鶻自治区等での人権問題に関しては「普遍的価値で在る自由、基本的人権の尊重、法の支配が中国に於いても保障される事が重要で在り、日本の立場を中国側に直接働き掛けている」と主張した模様。
12月25日(土曜)
英国では昨日に一日の新規感染者数が12万2000人余となり、三日連続で過去最多を更新。オミクロン株感染者も過去最多の2万3700人余、累計が約11万4000人となり、英蘭土では一昨日迄にオミクロン株に因る感染で29人が死亡。仏蘭西でも本日に新規感染者10万4611人で初めて十万人を超え、伊太利の5万4762人の感染が確認されて、何れも三日連続の過去最多更新。伊太利に隣接する加特力 の総本山たる和地関、聖ピエトロ大聖堂では降誕祭前夜に恒例の弥撒が執行されるも開催時間の繰り上げ、二千人の参列者に接種証明か検査の陰性証明を提示させる、マスク着用や距離確保等の厳戒態勢が敷かれたとの事。
日本では322人のCOVID感染、東京都内では38人の感染と1人の死亡が確認された。空港検疫所では「昨日迄に米国から成田空港等に到着した56人」の感染が確認されて、一日の発表としては過去最多となり、空港と港の検疫に於ける感染確認の累計は5134人に達した。全日本空手道連盟は、今月18日から22日にKazakhstanで開催された第17回亜細亜シニア空手道手権大会に派遣した日本選手団28人のうち「選手10人、関係者1人」の合計11人が「24日帰国時の検査でPCR陽性と判定された」と発表。11人は政府指定の旅舎で隔離されているが、オミクロン株か否かの判定には数日掛かる由。
昨日に都内でオミクロン株の市中感染が発生した事を踏まえ、東京都は「症状が無くとも希望者は無料で検査を受けられる」体制を始動。京都府で4例、大阪府でも2例の新たなオミクロン株感染が発見されるも「過去に確認された感染者との接点が確認出来ず、新たな市中感染の可能性大」。福岡県でも「初のオミクロン株感染を確認」「直近に京阪訪問歴を有する男性だが、海外への渡航歴は無く、市中感染と見られる」等の報道有り。
カシリビマブとイムデビマブと云う2種類の抗体医薬を同時に投与する抗体カクテル療法用製剤のロナプリーブは本年7月19日に承認され、先月迄に凡そ3万7000人が投与を受けたと推定されるが、「ウイルスの増殖を抑える中和活性が従来の変異株等に比して1000分の1以下に減弱した」との報告有り。即ち「オミクロン株に感染している患者」に対しては「効果が期待出来ない」として厚生労働省は投与非推奨と定め、全国の医療機関に通知する由。一方、同じ抗体医薬でもソトロビマブ/商品名ゼビュディは、オミクロン株への効果が維持されているとの事。
京都大学教授の西浦博氏等が収集した海外の情報を基に、日本国内のオミクロン株に対するワクチンの効果に就いて分析し、今月22日に催された厚生労働省の専門家会合で結果を提示。「mRNAワクチン接種後のオミクロン株に対する免疫の変化を調べた豪州の研究」や「日本のワクチン接種の資料」等から「国内でどの程度の人がオミクロン株への免疫を持っているか」を推定した所、今月22日時点で「発症予防が可能な水準の免疫を有する者」は14.8%。「重症化予防が可能な水準の免疫を有する者」は38.7%で、「死亡の回避が可能な水準の免疫を有する者」は37.5%との暫定的な結果が示された模様。
西浦教授は「オミクロン株に対する免疫は不十分な状態」で「オミクロン株は極めて短い時間で広がる為、医療体制の逼迫が強く憂慮される」「年末年始の帰省や移動に伴う危険に就いて皆さんに考えて欲しい」と語ったそうだが、最近の風潮だと国民の大半からは無視されるだろう。科学の叡智を生かし、感染第六波の到来自体は防げぬとしても、被害が最小限に留まる事を望みたい。
12月26日(日曜)
本日に263人の感染が発表されるも、死亡の発表無し。東京都の感染者は43人で、9日連続で前週同曜を上回る一方、71日連続で50人を超えては居ないのも事実。全国で58人のオミクロン株への感染が確認され、内訳は大阪府の19人、東京都と沖縄県が10人ずつで京都府が8人、愛知県が2人、神奈川県と岐阜県、群馬県、埼玉県、山口県、福岡県、千葉県、奈良県、広島県がそれぞれ1人。感染経路不明で市中感染が疑われる事例は20人。大阪府が10人、京都府が6人、愛知県が2人、東京都と福岡県が各1人だが、更に広島県で1人、海外渡航歴が無く渡航歴を有する者との接触も確認されぬ感染者が居る由。
核軍縮等を目指し、冷戦下の1970年に発効した核拡散防止条約(Treaty on the Non-Proliferation of Nuclear Weapons; NPT)。5年毎の再検討会議が世界的大流行に因って延期され、来年1月4日から米国は紐育で開催される事になり、被爆地の広島を選挙区とする岸田氏も「日本の総理大臣として初の会議出席」を検討していた。しかし、米国で感染拡大が続く情勢に加えて「日本国内で年末年始の新型コロナ対応に万全を期したい」との総理意向に依り、出席を見送る方向で決した模様。米国訪問やバイデン大統領との首脳会談に関する調整も難航しているそうだが、現状では已むを得まい。
印度では爆発的感染拡大が収束した後に比較的落ち着いた状況が続くも、最近になってオミクロン株の感染者を415人確認。一部地域では深夜から早朝にかけて外出制限が行われる等の警戒が続く中、同国首相のNarendra Modi氏が現地時間の昨日に演説。「オミクロン株の感染者が国内でも増えつつ在る」が恐慌に陥らぬ様に、と国民に呼び掛けた。
従前は18歳以上として来たワクチン接種対象を「1月3日から15歳以上に拡大する」。「医療従事者等を対象にした追加接種を1月10日から開始」し、「基礎疾患を有する60歳以上」も「医師の助言に基づいて追加で接種を受けられるようになる」等の方策を用いて感染対策を強化する由。更に「鼻から接種するワクチン」や「DNAワクチン」等の新型ワクチンも「間も無く実用化される」と述べたそうだが、我が国を含む他国も後を追う事になるのだろうか。




