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令和コロナ騒動実録  作者: 澤村桐蜂
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令和3年12月第3週

12月13日(月曜)

 昨日にWHOは「オミクロン株の感染が拡大する速度はデルタ株を上回る」との見解を発表。現状では「感染しても軽症か無症状」と()う欧州からの報告が「デルタ株より重症化の危険性が低い可能性」を示唆するものの、判断には追加情報が必要との事。来年2月に北京五輪の開催を控える中国でも、国営の中央テレビが「今月9日、天津(Tianjin)に海外から到着した者への検査で陽性判明」「更なる検査でオミクロン株感染が確定」と本日に報道。

 英国ではオミクロン株感染者が1週間で十倍以上に増加し、昨日の時点で三千人を超過。COVID警戒水準(レベル)が5段階の上から2番目に引き上げられ、「人口の大半を占める英蘭土(イングランド)では目標を1ヶ月前倒し」して「年内に18歳以上の全ての対象者に追加接種を行う」方針が本日に発表されたが、更に本日、同国内でオミクロン株感染者1名の死亡が確認された。首相のBoris Johnson氏は「オミクロン株の症状が軽いとの考えは一旦、脇に置き、感染が加速している事を認識する必要が有る」、英国では「感染者の凡そ40%」をオミクロン株が占めて「間も無く半数を超える」等とと警告した由。そして本日15時には、62の国と地域でオミクロン株感染が確認された。

 我が国でも、新たに「今月6日に成田空港に到着したNigeriaに滞在歴がある40代の男性」「8日に関西空港に到着した米国に滞在歴がある20代の女性」「成田空港に到着したKenyaに滞在歴がある30代の男性」「9日に羽田空港に到着した米国に滞在歴がある20代の男性」の報告が有り、国内のオミクロン株感染は17例となった。4人全員が「医療機関等に居る」、「3人はPfizerのワクチンを2回接種して」おり無症状だが「残る1人については確認中」、「同じ飛行機に乗り合わせた(およ)そ350人の乗客全員が濃厚接触者と見做(みな)され、入国後14日間は宿泊施設での待機を求める」との事。

 今月からCOVID用ワクチンの3回目接種が開始。昨日(まで)に5万2737回分が全国で医療従事者の上腕へと注ぎ込まれ、来年3月から予定されている3回目の職域接種に関しても、本日に申請受付を開始。職域接種では2回目迄と同様にModerna製ワクチンが使用され、年内に使用が承認されれば最短で来年2月下旬から配送を始める予定。厚生労働省の言を信ずるならば「3回目の接種に必要なワクチンは十分確保出来る」見込みとの事で、過去の職域接種で発生した「ワクチンの供給が追い付かなくなり、申請受付を休止した」事態が再発する事は無い模様。

 今夏の感染第五波が頂点に達した今年9月、全国の医療機関から合計3万9000床余りの病床を確保したとの報告が上がるも「医療者の不足等から病床が十分活用されない」事態が相次いで発生し、病床の使用率は平均で68%に留まった。厚生労働省は「病床の効率的な運用」を目指し、「全国の約2300の医療機関」に関して「今月1日時点で確保している病床の数」をwebsiteで公表。年内には医療機関毎に「実際に入院している患者の人数」や「即受入可能な病床数」も公表して、「病床使用率が低い医療機関」は「其の理由も掲載」。(これ)()の情報を毎月更新する等の取り組みを通じて、感染拡大時には80%以上の病床の使用率を目指すとの事。「当面の空床を最大限に活用する」のみならず、「COVID患者の診療に消極的な医療機関に無言の圧を掛ける」効果も有りそうで、病床確保は一歩前進と云う所か。


12月14日(火曜)

 本日3時の時点で、日本を含め世界の65の国と地域でオミクロン株の感染を確認。WHOの事務局長、Tedros Adhanom Ghebreyesus氏は14日の記者会見で「(これ)(まで)に77ヶ国が感染者を確認した」「実際に検出されていなくても既に(ほと)んどの国に広がっているだろう」と述べ、オミクロン株の危険性を過小評価する風潮に関して「例え症状が軽かったとしても、多くの感染者が出れば医療制度が再び成り立たなくなる」と警告。引き続きワクチン接種やマスク着用等の感染対策を怠らないよう呼びかけた本日中に日本国内で144人の感染と東京都で1人の死亡の発表有り。東京都の感染確認は24人。

 今年8月6日に武蔵(むさし)村山(むらやま)病院で感染が確認された都内在住の50代女性が「病院側が発生届の提出を怠った」為に「保健所に依る健康観察」が一度も行われず、「八日後の同月14日に自宅で死亡した」件に関して、本日に武蔵村山病院が記者会見。院長の鹿取(かとり)正道(まさみち)氏は「痛恨(つうこん)(きわ)みで亡くなられた患者の()冥福(めいふく)()(いの)りし、残された御家族に()()び申し上げます」と謝罪した由。当時は感染第五波の最中で、東京は8月13日に過去最多の新規感染5908人の感染者が発表される直前。同院でも「専用病床を超える入院患者を受け入れたり」「発熱外来に訪れる人が多数に(のぼ)ったり」で「医師も看護師も其の対応に追われていた」状況。

 担当する看護師の間で情報伝達の齟齬(そご)が生じ、facsimileによる発生届の送信が()されぬ(まま)に今回の次回となってしまった様だが、今後は「感染者情報を集約する国の機構(システム)、HER-SYSで届出を行う」と共に「送信漏れが無いか確認する担当者を増やす」等で再発防止に努めるとの事。会見の中で鹿取院長は「女性への健康観察が行われていれば酸素飽和度の低下を(いち)(はや)く把握する等して、入院に繋げる事が出来たかも知れない」、「失敗(ミス)には逼迫(ひっぱく)した医療体制が背景に有った事は(いな)めないが、()れでも十分に反省しなくてはいけない」「第6波が訪れ、同じ様な状況になったとしても、しっかりと届け出は出さなくてはいけない」と語り、東京都知事の小池(こいけ)百合子(ゆりこ)氏からも「亡くなられた方に(つつし)んで御悔やみ申し上げる」「病院からの届出等、負の連鎖が続いてしまった事を深く反省しつつ、如何(どう)すれば改善出来(でき)るか都庁内にチームを作り、改善策をしっかりと重ねて行く」「都民の命を守る事を実現して行きたい」との発言有り。

 3回目の接種に於いて、昨日から職域接種の申請が開始された。ワクチン接種推進担当大臣の堀内(ほりうち)詔子(のりこ)氏は閣議の後で記者団に「1回目、2回目で職域接種をして下さった皆様には、3回目も協力をして頂けると有難い」、嘗て「供給よりも接種回数が上回った時」も有ったが「3回目では、しっかりと必要なワクチンを確保して御配りしたい」と述べた由。

 政府はオミクロン株への水際対策として、帰国した日本人や在留資格が有る外国人に検疫所が指定する待機施設で3日間から10日間、停留させる措置を執って来たが年末に掛けて帰国者が増え、施設が不足する事が懸念される。厚生労働大臣の後藤(ごとう) 茂之(しげゆき)氏は、閣議後の記者会見で「今、1万3000室の施設を準備して」いる所だが、既に「先週末からでも2000室の増加」を達成済で「引き続き地方自治体とも連携し、しっかりと必要な施設の確保に取り組んで行きたい」と述べた。また、余裕が有る別の空港周辺の施設に移動して貰う対応に就いて「水際措置の強化や世界的な感染拡大によって施設の利用者が増えており、増加傾向も予想される中で、平準化を図る(ため)の措置だ」「御不便を御掛けする事は承知しているが是非(ぜひ)、御理解、御協力を頂きたい」と述べた。

 本年1月から12月5日の梅毒(ばいどく)感染者報告数に関して、国立感染症研究所が「現在の集計が始まって以来最多の7134人」と発表。梅毒感染者数は2010年から漸増して2018年に7007人を記録した後、一昨年から一旦減少するも再上昇が示された形。東京2226人、大阪761人、愛知379人が目立つものの、全国的に増加が見られる由。海外では、米国の南部から中西部では 「10日夜から11日に相次いで(たつ)(まき)発生」。88人の死亡が確認されるも建徳基(ケンタッキー)州では今日も百人以上と連絡が取れず、「倒壊した建物の周辺で救助犬を使って懸命の捜索活動」が続いている模様。COVIDだけが災厄では無い、と云う事か。


12月15日(水曜)

 今月7日から12日に羽田空港と成田空港、関西空港から入国した合計15人にオミクロン株感染を確認。彼等の滞在歴は米国、英国、独逸(ドイツ)瑞西(スイス)、United Arab Emirates(UAE)、Lesotho、Tanzania、Zimbabwe、公果(コンゴ)と多岐に渡り、国内に於けるオミクロン株感染者は32人となったが、濃厚接触者と()()される同じ飛行機の乗客は凡そ1100人で、更に感染者が増える事も懸念される。既に阿弗利加(アフリカ)南部のみを警戒すれば良い状況では無くなったと見えるが、英国政府も同様に判断した模様。

 昨日の同国議会で保健大臣のSajid Javid氏が「英国ではオミクロン株の市中感染が広がり、世界にも感染が拡大している」「一部の国を対象に入国を規制しても、国外からのオミクロン株の流入を抑える対策としては効果が低くなっている」と述べ、本日から入国制限を緩和して、阿弗利加11ヶ国からの受入も許可する事に決した由。先月の時点で複数の国家が「オミクロン株感染対策の目的でアフリカ南部等からの入国制限を強化した」事に対して「逆に人道支援の為の派遣が出来なくなる等、人々の命や暮らしを(おびや)かす」として反対していた世界保健機関のテドロス事務局長も英国の決断を支持し、改めて「一律の渡航制限は感染対策の助けにはならない」と述べた由。

 Johns Hopkins大学が纏めた情報に依れば、米国でSARS-CoV2に感染して死亡した者の累計は昨日に80万人を突破。今年10月初めに70万人を超えたが、其処(そこ)から2ヶ月余で更に10万人が死んだ計算となる。米国議会では死者を悼んで(もく)(とう)が捧げられ、Joe Biden大統領が声明を発表。「私達は亡くなった一人一人と彼らが生きた人生を記憶に留め、祈りを捧げる」と語ると同時に、「亡くなった人々に敬意を示し、国を安全に保ち、自分自身や周りの人を守る為、愛国的な義務を果たして欲しい」「今こそ行動すべき時だ」と述べ、改めてワクチン接種を呼び掛けたとの事。

 一般会計の総額が35兆9800億円余りと補正予算としては過去最大となる今年度の補正予算案が、本日の衆議院予算委員会で与党側の賛成多数で可決。予算案には「18歳以下への10万円相当の給付」として、今年度の予備費を充てる分とは別に1兆2162億円。「(うり)(あげ)が著減した事業者に最大250万円を支援する」費用として2兆8032億円。半導体の製造拠点の国内整備を促すための基金に6170億円、看護や介護などの現場で働く人の収入の引き上げに2600億円が盛り込まれた由。昨夜に国際開発協会(International Development Association; IDA)が回線(オン)接続(ライン)で会合。鈴木財務大臣が「新型コロナの未曽有の危機が継続中で、今こそ世界の連帯が必要だ」などと述べ、日本の拠出額として過去最大となる3767億円を拠出すると表明。会合は15日も行われ、IDAは合わせて249億ドル、日本円にして2兆8000億円規模の資金の確保を目指す模様。

 日本国内では「コロナ禍で女性への虐待や性暴力が深刻化している」として、大学の研究者や女性支援の非営利団体が支援の充実を求め、佐藤厚生労働副大臣に要望書を提出。また「都内で炊き出しを行っている民間の支援団体」にNHKが取材した所、回答が得られた17団体のうち「支援を受ける人が減った」と答えたのは1団体だけで、8つの団体では今も増加傾向が持続。統計を取っている3つの団体では、先月の利用者数は合計2457人と、初の緊急事態宣言が出された去年4月以降で最多となった由。社会に余裕が無ければ、弱い者達へと(しわ)()せが行く道理か。


12月16日(木曜)

 16日は全国で190人の感染、岐阜県で1人と新潟県で1人ずつ死亡との発表有り。都内の新規感染は30人で一週間前より13人増え、先月11日以来の30人台に達した。

 そして、東京都が「今月8日に米国から成田空港に到着」「検疫での検査では陰性だった」都内在住女性のオミクロン株感染を確認。午後の記者会見で松野官房長官は、今回症例も「14日間の自宅待機」の間に陽性が確認され、「濃厚接触者の特定」が出来ている事を理由に「所謂、市中感染が発生したものとは考えていない」と述べた。しかし濃厚接触者の一人で「当該女性が帰国した当日と翌9日に会った」都内在住男性が既にCOVID陽性と判定された上に「今月12日に川崎(かわさき)市の等々力(とどろき)陸上競技場で行われた蹴球(サッカー)天皇杯の準決勝を観戦した」事が判明して、東京都が「近くで観戦していた約80人の観客」に連絡を取って検査を呼び掛ける事態となった。

 更に厚生労働省が、関西空港検疫所に勤務する女性のオミクロン株感染を発表。検疫所職員の感染が確認されたのは初めてだが、当該女性に直近の海外渡航歴無し。「入国時の検査で陽性反応が出た人に待機してもらう宿泊施設」で働いていて「此の施設で待機していた3人がオミクロン株に感染していた」事から施設内で感染した可能性大との状況。国内のオミクロン株感染確認は34人となったが、32例目までは「空港の検疫所や待機施設での検査で陽性反応が出た者」若しくは「其の濃厚接触者」に限定されていたのに対し、今回の2例は(やや)様相が異なるが、全ては感染第六波の予兆なのかも知れぬ。

 本日に厚生労働省が「18歳以上を対象とした3回目の接種にModerna製ワクチンを使用する」事を承認するも副反応への懸念からか、用量は「2回目までの半分」に設定。接種時期は「2回目から6か月以降」と定められた由。来年3月から始まる職域接種に加えて、従前はPfizer製を使って来た自治体の個別接種や大規模接種でも使用する事で「2回目迄と異なるワクチンを使う」交互接種を進める方針となり、明日にも一部医療機関で交互接種が始まる模様。米国に於ける18歳以上を対象とした研究で「3回ともモデルナ製を接種」した場合は、3回目の接種から15日目に中和抗体が接種前の10.2倍に増加したのに対し、「2回目迄はファイザー製だが、3回目でモデルナ製を接種」の場合、中和抗体は凡そ31.7倍に増した由。ファイザーからモデルナへの交互接種の有効性を示唆する報告では在るが、此れは「3回とも同じ量で接種した場合」の話で、3回目を半量に減じた場合の有効性に就いては不明。

 Novavaxも国内での流通を手掛ける武田薬品工業を通じ、COVID用の(くみ)(かえ)蛋白ワクチンの承認を厚生労働省に申請。ファイザーやモデルナのmRNAワクチン、アストラゼネカのウイルスベクターワクチンには遺伝子自体が用いられているのに対し、組換蛋白ワクチンは「遺伝子組換技術を用いて、ウイルス表面に存在するスパイク蛋白質を人工的に作る」「大腸菌・酵母菌・動物の細胞を利用して増やし、精製したものをワクチンとして接種」する。ジフテリア、百日咳、破傷風、小児麻痺に対する四種混合、日本脳炎、インフルエンザ、B型肝炎、肺炎球菌等のワクチン製造で実績の有る技術で、副作用が少ない事が期待される。効果に関してはノババックス側が米国他で約3万人を対象に行われた臨床試験を行い、「発症予防効果が90.4%」「中等症から重症への悪化を防ぐ効果は100%」との結果をNew England Journal of Medicine誌に発表しているが、一般的には「組換蛋白ワクチンの効果はmRNAワクチンに劣る」と見られている。摂氏2度から8度での管理、通常の冷蔵庫で保存が可能とされ、承認された暁には「日本国内に来年に1億5000万回分が供給される契約を締結済」「山口県の工場で生産され、3回目の接種にも使用される予定」との事。

 現在迄に収集された情報を踏まえて、昨日会見で米国政府の首席医療顧問を務めるAnthony Fauci氏から語られた見解に依ると「現行のファイザー製やモデルナ製ワクチンは2回接種を完了しても、オミクロン株に対しては感染や重症化を防ぐ効果が顕著に低下する」。しかし、「3回目の追加接種」に因って「ウイルスの働きを抑える中和抗体の効果が、オミクロン株に対しても大幅に上昇する」。ファイザー社やモデルナ社は「オミクロン株に対応したワクチン」を開発する意向を表明しているものの「現時点で変異株に対応した新たなワクチンの接種は不要」との事で、改めて国民に現行ワクチンの追加接種が呼び掛けられた模様。ファウチ博士の言を信ずるならば、先ずは現在進行中の追加接種を推進する事こそが対オミクロン株戦略の根幹となるだろう。

 英国では昨日の新規感染者が7万8610人と前日に比して2万人近く増えて、今年1月上旬の6万8000人を上回って過去最多となり、オミクロン株感染例も累計で1万人を突破。韓国でも昨日の新規感染者が7622人と2番目に多くなり、重症者数989人は過去最多で、148例のオミクロン株感染も確認。来年2月4日の五輪開幕を控えた中国でも、今週に入ってから天津と広州でオミクロン株感染2例が報告され、組織委員会は今月13日に公表された「プレーブック」の第2版で追加接種を強く推奨した由。

 世界拳闘機構(World Boxing Organization / WBO)のスーパーフライ級王者、井岡(いおか)一翔(かずと)氏と、国際拳闘連盟(International Boxing Federation, IBF )の同級王者、比律賓(フィリピン)のジェルウィン・アンカハス氏との王座統一戦。大晦日に東京都大田区で行われる予定だったが、オミクロン株対策で「外国人の新規入国が原則停止」となった事から中止を余儀無くされた。代わりにWBO王座を賭けて同団体の世界順位(ランキング)6位、福永亮次選手と防衛戦を行う事になった旨を、井岡選手が所属する志成ジムが発表したとの事。

 本日に財務省が発表した貿易統計に拠ると、「先月の食料品の輸出額」は、速報値で899億円。食料品以外の「真珠等を加えた農林水産物や食品の輸出額」は、本年1月から10月迄の期間で9734億円。両者を合計すると、本年1月から先月に至る期間の輸出額は1兆633億円に及び、日本政府が長年の悲願としてきた「農林水産物や食品の輸出、年間1兆円」を初めて突破したそうだが、目標が達成出来たのは「コロナ禍で家庭で食事する人が世界各地で増えた」事が一因と見られる。禍福は糾える縄の如し。


12月17日(金曜)

 本日は「今月10日から14日」に「羽田空港と成田空港から入国した」男女合わせて13人のオミクロン株感染を確認。米国や希臘(ギリシャ)、英国、マラウイ、コンゴ民主共和国、マルタへの滞在歴があり、空港検疫や宿泊施設で待機中の検査でCOVID陽性と判定され、3人が咳や喉の痛み、発熱等の症状を訴えているが、3人は無症状。残る7人は症状を確認中だが、13人中9人はワクチン接種済だった由。

 他に東京都で2人のオミクロン株への感染が発表されたが、このうち1人は先に感染が確認された女性の濃厚接触者で昨日の項にも記した男性と同一人物の事だが、今月12日に川崎市での蹴球観戦前に今月10日の時点で発熱と咳が生じていた事も報道された。もう1人も都内在住男性で、今月11日に米国から帰国し、羽田空港検疫に於ける検査は陰性で自宅待機中となるも、翌12日に咳と熱発を認めてCOVID陽性判定に至り、更に本日、オミクロン株感染も確認との経緯だが、やはり2名ともワクチンは2回接種完了済だったとの事。沖縄では本島北部に在る「米軍海兵隊基地のCamp Hansenに勤める基地従業員」の日本人男性の感染も判明して、国内でオミクロン株感染確認は50人に増えた模様。

 今後の都内感染状況に関し、名古屋工業大学教授の平田(ひらた)晃正(あきまさ)氏を含む研究者達が人工知能を使って予測。人流や過去の感染状況、現時点で報告されているオミクロン株の感染力やワクチンの効果等の情報を入力し、感染の広がりを占うと「オミクロン株の市中感染が16日に始まった」と仮定した場合は、東京都内の1日の感染者数は「来年1月末には3000人を超え、2月中旬には凡そ3700人」。しかし、オミクロン株の市中感染が1ヶ月後、来年の1月16日に始まると仮定した場合は2月下旬に2000人を超えるも以降は最大で1日2200人余りとの結果が弾き出された由。即ち「オミクロン株の感染拡大」と「人の移動や飲み会等が増える年末年始」の時期が重なると、以降の感染規模が拡大してしまう事が示唆(しさ)されたとの事。

 本日に岸田総理大臣が新たな「予防、検査、早期治療の包括強化策を講じる」事を発表。第一の柱とされるのはワクチン接種日程の変更。昨日に承認されたモデルナ製ワクチンも活用して医療従事者や高齢者施設の入所者等、「凡そ3100万人を対象に前倒しをする」事とし、接種間隔を原則8ヶ月から6ヶ月に短縮するとともに、来年2月以降、一般の高齢者に就いても接種間隔を7ヶ月に短縮するとの事。

 第二の柱は「オミクロン株』にも極めて効果が高いという発表が有った」とされる内服治療薬の提供を年内に開始する事で、「メルク社のモルヌピラビルに就いては、既に160万回分を確保」。ファイザー社の経口薬に関しては、今朝に岸田氏が同社の最高(チーフ・)経営(エグゼクティブ)責任者(・オフィサー)、Albert Bourla氏と10分間の電話会談。「200万回分の確保で基本合意」したが、「納入時期を含めた最終合意に向けて引き続き、厚生労働大臣を中心に交渉を続けていく」。

 第三の柱は「検査体制の強化」で、対人接触の機会が増える年末年始に向けて「ワクチン接種を受けられない人」を対象に「予約不要の無料検査」を全ての都道府県で年内に開始出来るように準備中との事。岸田総理とブーラCEOとの電話会談に於いては「追加接種の日程変更に伴い、ワクチン供給も前倒しして欲しい」との要請も為された模様。

 内服薬は全て開発順調とは行かぬらしく、中外製薬は内服薬“AT-527”の開発を終了し、厚生労働省への承認申請を断念したことを発表。元来は米国のAtea Pharmaceuticalが創製した抗ウイルス薬を、瑞西スイスのRocheがCOVID軽症患者の重症化を防ぐ内服薬として活用すべく開発を進め、ロシュ社と同盟を組む中外製薬が日本での治験に参加する形だったが、並行して行われていた海外治験で有意のウイルス減少が確認されなかった事が10月に報告された後、11月にロシュとアテア社との提携が解消され、中外製薬も撤退するに至った模様。厚生労働省は中外製薬に対して、開発に対する補助金4億5800万円の一部返還を求める模様。

 3回目接種が始まる中、厚生労働省は「ファイザー製ワクチン1600万回分、モデルナ製1500万回分の在庫が、2回目の接種に向けた配送を終えた段階で国に残っていた」旨を公表。ファイザーからは来年中に1億2000万回分、モデルナからは来年上半期に5000万回分の追加供給を受ける契約を締結している上に、モデルナ製の3回目接種は従来の半量しか注射しない事になり、「少なくとも1.5倍の回数」で接種可能できると推定される。以上の状況から、厚生労働省は「3回目の接種に必要なワクチンは十分に確保出来る」と判断。

 今夜に後藤厚生労働大臣が記者会見。「来月、配送する予定のモデルナ1700万回分に追加し、来年2月上旬、500万回分を配送する」方針や「2回目までの接種の為に配送済のファイザー製770万回分、モデルナ製120万回分が地方自治体に残っている」状況を公表し、ワクチン在庫を3回目の接種に活用する様に求めた由。

 イギリスでは昨日の新規感染者が約8万8000人と前日を1万人も上回り、2日連続で過去最多を更新。オミクロン株におよそ1万1700人が感染している事も確認され、ロンドンでは、感染者のおよそ74%がオミクロン株と見られる由。

 米国で1700万回以上の接種が行われる中、54人で血栓症が報告され、9人が死亡したJohnson & Johnsonのウイルスベクターワクチンに関し、昨日に米国のCDC=疾病対策センターの専門家委員会が検証。「重症化や死亡を防ぐ効果が危険性を上回る」と判断する一方で「ファイザーやモデルナのmRNAワクチンより効果は低い」と結論付け、「COVID予防にはmRNAワクチンが望ましい」と勧告した由。CDCはJ&J製ワクチンの接種を禁じた訳では無く、同社は「このワクチンは強い抗体と細胞性免疫、長期にわたる免疫記憶、それに変異ウイルス全体にわたる幅広い防御をもたらすことが裏付けられている」、mRNAワクチンの接種を避けている人等には「依然として重要な選択肢となっている」との声明を発表。

 国連のグテーレス事務総長が昨日に今年最後の記者会見。「全てので人口の少なくとも40%が年内にワクチンを接種すると」したWHO=世界保健機関の目標について「年末まで後僅かだが、98ヶ国が目標を達成出来て居ない」「40ヶ国は人口の10%にも満たない」と指摘。途上国と先進国との格差について「ワクチンの不平等によって変異ウイルスが猛威を振るい、人々の健康と経済を荒廃させている」、「各国が協調しなければパンデミックに打ち勝つことはできない」と語り、改めて国際社会にワクチン格差の是正を訴えた由。

 日本人のCOVID重症者や死亡者が欧米に比して少ない件に関して、昨日に英国のDaily Telegraph紙が特集。理化学研究所が先週に発表した「日本人の約6割が持つ白血球の型、A24を有する血液の細胞を、ウイルスのスパイク蛋白質を構成するペプチド、QYⅠに投与すると、Killer T細胞が活発になり増殖」「刺激されて増殖したKiller T細胞が感染細胞を破壊して重症化を防ぐと見られる」との研究結果が取り上げられた。A24型は欧米人の1から2割程度しか持たず、理研の藤井真一郎氏は「所謂、“Factor X”の一つか」と語った。世界保健機関の元上級研究員で東京財団政策研究所の研究主幹、渋谷(しぶや)健司(けんじ)氏が開陳(かいちん)した「マスクの着用や社会的距離の確保」等と云った「人々の社会行動の方が生物学的理由より重要」との見解も(あわ)せて報じられた様だが、此方(こちら)の科学的根拠に就いては不明。


12月18日(土曜)

 本日は全国で202人の感染を認めるも、死亡の発表無し。東京都内の感染確認は28人で、都基準の重症患者も3人で増加は見られなかったが、「今月12日から15日に掛けて羽田空港と成田空港から入国した」13人がオミクロン株に感染している事が確認された。米国や英国、Kenya、Zambia、Malawi、Nigeria、突尼斯(チュニジア)に滞在歴が有り、空港検疫や待機施設での検査で新型コロナウイルスの陽性反応が出た由。全員、症状は確認中。このほか、18日は沖縄県で2人のオミクロン株への感染が発表され、国内でオミクロン株への感染が確認されたのは65人となった由。

 神奈川(かながわ)県は「県内に住む人と滞在している人、合わせて236人」が「今月10日から16日に入国して、オミクロン株の感染の疑いが有る者」と同じ飛行機に乗っていたと発表。厚生労働省は「オミクロン株感染者、若しくは感染が疑われる者と同じ飛行機に乗っていた」全員を濃厚接触者と()()し、入国後14日間は宿泊施設で待機する事を求めているが、待機期間を終えた者も含めると、神奈川県内の濃厚接触者は572人となり、用意した2ヶ所の宿泊施設の定員を対象者数が大きく超過。昨日からは自宅待機も認めざるを得なくなり、1人が宿泊施設、2人が検疫施設、233人が自宅等で待機している由。

 3回目接種の前倒しに関して、昨日に厚生労働省が各自治体に出した通知に依ると、6か月に短縮出来る対象として新たに定められたのは「医療従事者」と「高齢者施設の入所者や利用者、従業員」等で凡そ1500万人。接種には原則的に接種券を要するが、自治体の発送作業が間に合わず手元に届かない場合も接種可能とする模様。一般の高齢者も来年2月以降は接種間隔7ヶ月で追加接種を行い、事前に接種券が届く予定だが、此方(こちら)の対象者は凡そ1700万人と推定。厚生労働省は当初予定では来年2月迄に厚労省から自治体に3700万回分のワクチンが配送される事になっていたが、計画変更に伴い、国の在庫から500万回分が追加される事になった模様。

 政府は先月30日から「当面1ヶ月間」で「全ての国と地域からの外国人の新規入国を原則停止」の措置を始めたが、来月以降も継続する方向で検討。此の問題に関し、岸田総理大臣は東京都内で記者団に「オミクロン株は未だ未知の部分が大変多く、緊急避難的に水際対策をG7で最も厳しい水準(レベル)(まで)、引き上げた」。「オミクロン株の実態がより明らかになる迄、少なくとも年末年始の状況はしっかり見極めた上で、其の先に就いては考えるべきでは無いか」と述べた由。

 WHOから「一昨日の時点でオミクロン株が確認されたのは世界89ヶ国」、「市中(しちゅう)感染(かんせん)が起きている国では感染者数が1日半から3日で倍増」との情報が提示された。更にWHOは「斯様(かよう)な国では現在主流のデルタ株が今後オミクロン株に置き換わる」と警戒を求めたが、其の筆頭たる英国では、昨日に新規感染者が9万3045人となり、前日から4600人以上増えて三日連続で過去最多を更新。オミクロン株感染確認は累計で1万4900人余に上り、倫敦(ロンドン)ではオミクロン株が感染者全体の80%を占めたと見られる。「倫敦で消防車の三分の一が出動出来なくなった」、「降誕祭(クリスマス)前に全国の凡そ2万軒の公衆酒場(パブ)で、予約の取消(キャンセル)が300万件以上」「2億9700万(ポンド)、日本円にして440億円余りの損失」等の状況も発生。

 仏蘭西(フランス)では、感染対策として「飲食店や美術館等の施設や長距離移動の交通機関を利用する際」には原則として「ワクチンの接種証明か検査に基づく陰性証明の提示」を義務づけて来たが、17日に首相のJean Castex 氏が「今後は原則としてワクチンの接種証明だけを有効とし、検査に基づく陰性証明は認めない」との方針を発表。「国民のおよそ76%が接種を終えた一方、ワクチンへの不信感から接種を拒む者達が居る」との背景が有り、カステックス首相は「一部の国民が接種を拒否することで、国民全体を危険にさらすことを許すことはできない」と訴えたが、一部の市民は「事実上の接種義務化だ」等と反発。感染拡大が懸念される中で、再び街頭活動(デモ)が活発化する可能性も出て来たとの事。

 米国の紐育(ニューヨーク)市でも今月にCOVID感染者が急増し、一昨日の時点で一日に報告される感染者数が1万人を超えた。同国の疾病予防管理センター(Centers for Disease Control and Prevention; CDC)は「紐育州や紐折爾西(ニュージャージー)州では、感染者に占めるオミクロン株の割合が13%に(のぼ)る」と推定。市内の検査所では順番待ちの長い行列が出来、検査結果が陽性と判定される者の割合は7.5%と高い。Broadwayでも人気の音楽劇(ミュージカル)“Hamilton”を含む複数の舞台で出演者の感染が確認されて休演が相次ぐ情勢に対し、紐育市長のBill de Blasio氏は「自宅でウイルスの検査が出来るキットを50万個、マスクを100万枚準備」「来週以降、配布する」方針を発表。

 本日に加盟国向けの資料で世界保健機関が公表した所に拠ると、英国から得られた初期の情報ら判断する限り、「PfizerやAstraZenecaのワクチンを2回接種していても、オミクロン株に()る重症化等を防ぐ効果はデルタ株に対する効果と比べて著しく低い」。(しか)れども「ファイザーのワクチンを追加接種」した場合は「接種から2週間後に対デルタ株と同等、又は(やや)低い効果が見られる」由。WHOはファイザー以外のワクチンを追加接種した場合のオミクロン株に対する効果も分析中との事。

 昨日にPfizerが「5歳未満を対象にした臨床試験」の中間結果を発表。当該年代の幼児に「成人投与量の10分の1」に当たるワクチンを2回接種して、免疫の反応や安全性を確認。1ヶ月後の免疫反応を16歳から25歳の結果と比較するも、2歳から5歳未満の幼児では十分な水準に達しなかったが、接種を受けた幼児達に「ワクチンの安全性への懸念は示されなかった」由。ファイザー社は、更に「2回目の接種から二ヶ月後以降に3回目の接種」を行い、「3回の接種が効果を示せば、来年の前半にも規制当局に緊急使用の許可に向けた資料(データ)を提出する」との意向。


12月19日(日曜)

 英国での感染拡大は留まる所を知らず、昨日も新規のCOVID感染者が前日に続いて9万人を超え、オミクロン株の感染者は1万59人と前日の3倍以上に増え、累計は約2万5000人に到達。英蘭土(イングランド)ではオミクロン株に感染した7人が死亡しており、疑い症例も含めると85人が入院している由。

 オミクロン株の感染拡大を懸念する阿蘭陀(オランダ)政府は、降誕祭(クリスマス)を控えた今月19日から小売店や飲食店の営業制限を含む厳しい規制の導入を急遽決定。超級(スーパー)市場(マーケット)や薬局等を除く「多くの小売店や飲食店が店内での営業が禁止される」、「自宅に招待能な人数は原則2人迄」だが「降誕祭や大晦日は例外として4人まで許可」等の規制が1月14日迄、行われる予定。欧州疾病予防管理センター(European Centre for Disease Prevention and Control; ECDC)の報告では、今月16日時点で「オランダで報告されているオミクロン株の感染者は123人」との事だが、同国政府は「感染が急速に拡大し、年明けには医療機関が逼迫する可能性が高まっている」として規制導入への理解を求めている模様。

 18日から沖縄県を訪れている官房長官の松野(まつの)博一(ひろかず)氏が本日、感染報告が相次ぐ米国海兵隊のCamp Hansen周辺を視察。更に近隣の町村長と意見交換を行った後、嘉手納(かでな)町で記者会見に応じた長官は「地元の方々に不安が生じている事は十分理解している」が、米国側からは「日本側の懸念を十分共有しており、深刻に受け止めている」「感染者がキャンプハンセン内で厳格な隔離措置下に置かれている」等の説明を受けた旨が語られると共に「引き続き感染拡大防止の措置を一層徹底する」様に米軍側へ求め、「地元の方々の不安解消に向けて最大限の努力をして行く」と宣言したそうだが、既に「本国から派遣された海兵隊員150人余の大規模集団感染」が生じている。

 そして本日、沖縄県は「新たに31人の感染が確認された旨を米国軍から連絡を受けた」旨を発表。また「基地従業員を対象にしたPCR検査で、新たに1人の陽性も確認された」との事で、治外法権地区に於ける感染拡大は暫く止みそうも無い。

 今夜にテレビ朝日系で放送されたM-1グランプリ2021決勝で、「結成15年以内の漫才師」6017組の頂点に立った二人組(コンビ)は「(にしき)(ごい)」。(よわい)50歳の長谷川(はせがわ)雅紀(まさのり)氏と43歳の渡辺(わたなべ)(たかし)氏。二人が表彰式で落涙しつつ優勝を喜ぶ姿に、審査員の富澤(とみざわ)たけし氏や(はなわ)宣之(のぶゆき)氏も(もら)()きしていた事が話題となった。決勝戦出場者(ファイナリスト)(かお)()れを見た時点で、個人的にも「此の中で錦鯉が勝てば一番、盛り上がるだろうな」とは思ったが、first roundの出来は若き(しゅん)(えい)「オズワルド」の665点に次ぐ655点と上々(じょうじょう)。同点の「インディアンス」を(まじ)え、更に()(どもえ)の最終決戦となるも審査員7名中、5名が錦鯉を選ぶ圧勝を果たしたのは近来に無い快挙で、胸の()く思いがした。

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