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令和コロナ騒動実録  作者: 澤村桐蜂
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令和3年12月第2週

12月6日(月曜)

 本日に日本国内では60人の新規感染、埼玉(さいたま)県で1人の死亡。都内で7人の感染が確認されるも先週同曜より1人減り、51日連続の50人未満、25日連続の30人未満を達成。昨日より1人増えたものの都基準の重症患者も3人のみの状況が、我が国では保たれた一方、20時の時点でNHKが(まと)めた所に依ると、日本を含む46の国と地域でオミクロン株の感染を確認。(あたか)星火(せいか)燎原(りょうげん)の如し。

 本日に召集された臨時国会に、政府が今年度の補正予算案として「地方交付税交付金等も合わせた一般会計の総計35兆9895億円」と()う過去最高額を提出。

 主な施策では18歳以下への10万円相当給付の為に、今年度予備費分とは別に1兆2162億円。売上が著減した事業者への最大250万円支援に2兆8032億円。経済安全保障の強化、半導体の製造拠点の国内整備を促す基金に6170億円。看護や介護などの現場で働く人の収入の引き上げに2600億円。財源は「当初の見込みを上回る分の税収」等と「追加発行の国債22兆580億円」。今年度の新規国債の発行額は65兆円を超える規模に(ふく)らむ見込みとの事なれども「無い袖は振れぬ」との(たと)えも有り、莫大な出費も()むを得ないかも知れぬ。

 オミクロン株の感染拡大に対する懸念が根強い為か、週明け本日の東京株式市場では日経平均株価の終値が低落。東証株価指数(Tokyo Stock Price Index; TOPIX)も下がったが、大統領の首席医療顧問も務める国立アレルギー感染症研究所(NIAID)所長のAnthony Fauci氏が昨日に「此の変異体が重症化に繋がると云う指標は現時点で示されて居らず、“a bit encouraging”だ」と発言して、オミクロン株への警戒感が和らいだ為か。本日の紐育(ニューヨーク)株式市場では買い注文が膨らみ、Dow Jones Industrial Average、所謂(いわゆる)ダウ平均株価の終値は先週末に比して646ドル95セント高い3万5227ドル3セントと、今年最大の値上がり幅を記録。IT関連銘柄の多いNASDAQ(National Association of Securities Deals Automated Quotations)市場の株価指数も上昇した由。

 本日の臨時国会衆参両院の本会議で、総理大臣の岸田(きしだ)文雄(ふみお)氏が所信表明演説。オミクロン株の感染拡大で外国人の新規入国を原則停止した件に就いては「慎重過ぎると云う批判は自らが全て負う覚悟」だが「危機に対する必要な財政支出は躊躇無く行い、万全を期す」、「経済有っての財政で在り、順番を間違えてはならない」。3回目接種に於いては「既存ワクチンのオミクロン株への効果等を一定程度見極めた上で優先度に応じ、追加承認されるモデルナを活用し、8ヶ月を待たずに出来る限り前倒しする」と述べた由。

 其の他に「国産ワクチンや治療薬の開発、製造に5000億円規模の投資を行う」。「国が主導して危機に対応出来る様、地方との連携を強化」する。「緊急時に迅速な薬事承認が出来る様、法整備を行う」。「慎重に状況を見極めつつも、新たなGoTo事業等の消費喚起策の準備を進める」が、「感染再拡大時には国民に理解を求め、行動制限の強化を含めて機動的に対応する」等の方針に加えて「今月20日から個人(マイ・)番号(ナンバー)証明書(・カード)とsmartphoneを用いて電子化されたワクチン接種証明書を入手可能にする」事も語られた模様。 

 本日に政府が公表した最新状況に依ると、国内で少なくとも1回のCOVID用ワクチン接種を受けた者は9992万6796人で、接種の対象年齢に満たぬ小児も含む全人口の78.9%に相当。2回目完了者は9768万5248人で全人口の77.1%に及び、今月1日から始まった3回目接種を受けた者は8657人以上。(しか)れども、本日に「伊太利(イタリア)滞在歴を有する30代男性が、空港の検疫所に於けるCOVID検査で陽性と判定」「国立感染症研究所で解析した結果、オミクロン株への感染が確認された」旨の発表有り。感染拡大防止に資する情報に当たらぬとの理由で官房長官は国籍に関する言及を避けるも、政府関係者が「初の日本人感染例の確認」だと認めた模様。外国人を含めると国内3例目だが、或いは感染第六波への序曲となるかも知れぬ。


12月7日(火曜)

 NHKが本日19時半の時点で纏めた所に依ると、オミクロン株の感染は、日本を含め世界の49の国と地域で確認。丁抹(デンマーク)の保健当局が「オミクロン株による感染が398人に確認された」「海外渡航と無関係の症例も含まれ、既に国内でオミクロン株感染が広がっている」と発表。同じく北欧の諾威(ノルウェー)では首都Osloにて13人のオミクロン株集団感染が発生していたが、更に「感染者累計が29人に上った」と保健当局が発表。日本では全国で116人の感染が発表。2人の死亡の発表。都内で19人が新型コロナウイルスに感染。1週間前の火曜日と比べて2人減り、都内の一日の感染確認が50人を下回るのは52日連続、30人を下回るのは26日連続。昨日には国内3例目、日本人としては初のオミクロン株感染が発見されたが。市中感染に繋がる音を防ぐべく政府は3回目接種の前倒しを検討しつつ、水際対策を徹底して「陽性反応が出た全入国者に対してゲノム解析を行う」由。

 本日会見でもファウチ博士は、オミクロン株に就いて「今のところ重症化する様子はあまり見られていない」「感染者の多くを若者が占めている事が影響しているかも知れないが、入院や酸素吸入の必要も少ない様だ」と述べる一方、「(これ)()()だ初期段階の情報だ」「今後、数週間のうちに、より詳しい事が分かる様になる」と指摘。

 同じく米国では、本日に紐育(ニューヨーク)市長のBill de Blasio氏が会見。市はオミクロン株の感染対策として「今月27日から、市内の全ての企業に従業員のワクチン接種を義務付ける」そうだが、従業員の接種義務化は全米の都市で初。導入の理由に就いて「オミクロン株の感染力が強い」「寒気が厳しくなる」「holiday seasonで人が集まる機会が増える」等が挙げられ、違反した場合の罰則等には今月15日に発表される予定だが、対象となる事業所は約18万4000箇所。(これ)(まで)も同市では「屋内の飲食店や劇場などを利用する12歳以上」に「ワクチン接種を少なくとも1回受けた」との証明書提示を求められたが、27日からは原則「2回接種完了済」の証明書提示が要求される。11月から接種が始まった「5歳から11歳の小児」に関しても、今月12月14日以降は「少なくとも1回のワクチンの接種」の証明書が必要となる模様。

 日本での3回目の接種に関して、厚生労働大臣の後藤(ごとう)茂之(しげゆき)氏は、国内の感染動向や自治体の準備状況、ワクチンの供給力を踏まえた上で「2回目との間隔を原則の8ヶ月より短縮する対象」等の情報を「早急に提示したい」と発言。「現時点でPfizerは1600万回分、Modernaは1500万回分」の在庫を国が所有。来年の供給分として「ファイザーと1億2000万回分、モデルナと5000万回分の購入契約」を済ませている。モデルナ製ワクチンは「ワクチンの量を半分にして接種する」前提で薬事承認の手続きを進めている事から「少なくとも1.5倍の回数分で接種可能」等が語られた反面、「ワクチンは順次輸入される」故に「全国民を対象に接種間隔の前倒しを一律に行う」事は困難との説明有り。また後藤氏からは「今夏の感染第五波頂点(ピーク)時の約3割増し、全国で約3万7千人が入院可能な体制が整った」事も発表された模様。

 東京都の研究機関、東京都健康安全研究中心(センター)が「オミクロン株を一日以内に判別する検査法」を独自に確立。先ず「デルタ株が持つL452R変異の有無」を調べ、それが無くデルタ株が否定された後は「E484A変異等、オミクロン株特有の変異が有るかどうかを調べるものだが、先週から実際に持ち込まれた検体に対して当該検査が行われている模様。大阪府でも府知事たる吉村(よしむら)洋文(ひろふみ)氏が「感染が確認されたすべての府民を対象に、どのような変異ウイルスに感染したかを調べる」方針を発表。

 都内で本日に始まった東京(とうきょう)栄養(えいよう)サミット2021では、岸田総理大臣が栄養失調やCOVID-19の被害に直面する国や地域に対して「今後3年間で28億(ドル)、日本円で3000億円以上の支援を行う」。オミクロン株の世界的感染拡大を踏まえ、早急にワクチンの必要な阿弗利加(アフリカ)諸国に対して「国際機関等と調整した上で、1000万回分を目処(めど)にワクチンを供与する」等を宣言。

 来年冬に開催される北京(ペキン)五輪(オリンピック)・パラリンピックに対し、米国政府が人権問題を理由に外交団を派遣せず、所謂(いわゆる)「外交的ボイコット」を行う旨を発表。岸田総理は「我が国の外交にとっての意義等を総合的に勘案し、国益の観点から、自らが判断して行きたい」と云うのが「我が国の基本的な姿勢」。松野官房長官は「今後も適切な時期に諸般の事情を総合的に勘案して自ら判断する」が「現時点でなんら決まっていない」。米国政府からは「同盟国に対しては既に米国の決定を説明済」で共に外交的ボイコットを行うかどうかは「夫々(それぞれ)の国の判断に(ゆだ)ねる」との事だが、国民民主党の玉木(たまき)雄一郎(ゆういちろう)代表から、Twitterで「岸田内閣も人権外交を標榜するのであれば、曖昧な態度に終始するのではなく、日本国として外交的ボイコットの検討くらい表明してはどうか」との批判あり。

 元自衛官で「ヒゲの隊長」として知られ、自民党の外交部会長を務める佐藤(さとう)正久(まさひさ)参院議員は12月7日、自身のTwitterで「日本も同じ価値観を持つ同盟国として外交ボイコットすべき」、「日本は人権問題に加え、主権侵害問題もある」「また政治と五輪を切り離す良い機会」と綴り、東京五輪に中国五輪委員会の会長を派遣した中国に対しては「日本オリンピック委員会(JOC)の会長を派遣する選択肢も有る」との見解が示された。立憲(りっけん)民主(みんしゅ)党の衆院議員、松原(まつばら)(じん)氏も「人権、自由や民主主義への冒涜は許されない」「 改めて北京オリンピックの外交ボイコットを強く主張する」、外交的ボイコットについて「日本政府も真剣に考えるべき時期」と投稿する等、与野党共に総理の決断を求める声有り。


12月8日(水曜)

 異論も多いが、中国の衛生当局の発表に拠ると一昨年の今日、湖北省武漢で最初の感染者が発症した由。本年1月から2月に同地を訪れたWHO=世界保健機関の調査隊が調査を行い、「蝙蝠(こうもり)から穿(せん)(ざん)(こう)等を介してウイルスが広がった可能性」を指摘する一方、発生源の特定には至らなかった。米国の情報機関は今年8月に「感染した動物との接触に伴う自然発生」説と「武漢ウイルス研究所からの流出」説の両方に一定の妥当性が有るとの報告書を公表。Biden政権は引き続き情報提供を求めるも、中国政府は「政治問題化に反対する」等と反発。渦中の武漢では感染が拡大した昨年1月以降、当局が凡そ2ヶ月半に渡って都市封鎖等を断行した結果、「ウイルスを封じ込めた」とされる一方、感染源とされた海鮮市場は周囲に高さ2(メートル)余の壁が張り巡らされて閉鎖された(まま)となっている由。

 大阪に本社を持つ田辺(たなべ)三菱(みつびし)製薬が、加奈陀(カナダ)に在る子会社のmecicagoがGlaxoSmithKlineと共同開発を進めるワクチンに就いて発表。「北米や欧州(ヨーロッパ)等の(およそ)2万4000人を対象に行った最終段階の臨床試験で有効性と安全性が確認された」。「発症予防効果は71%だが、デルタ株に対しては75.3%」。「重い副反応は見られず、発熱などの副反応があった場合でも平均で1日から3日程で収まった」との事で、メディカゴは、年内にカナダで承認に向けた申請を行う方針。当該ワクチンは「成長が早いタバコ属の植物にウイルスの遺伝子を組み込み、葉の細胞からウイルスに似た形の粒子を抽出する」との手法で作られ、「気温2-8℃で保存出来る為に小規模の医療機関でも扱い易い」との事。田辺三菱製薬は日本でも当該ワクチンの臨床試験を進め、安全性等が確認された暁には「海外で行われた最終段階の臨床試験の結果と併せて、来年春にも国内で承認申請を行う模様。

 一旦は株価が下落した東京株式市場だったが、オミクロン株への警戒感が和らいで「値下がりした銘柄を買い戻す動き」が見られ、株価は値上がり。「2000人余りの働く者達を対象に、3ヶ月前と比べた景気の実感を聞いて指数とする」景気ウォッチャー調査に於いても、先月25日から30日に行われた最新の検査結果で「景気の現状を示す指数が前の月を0.8ポイント上回って56.3」と3ヶ月連続で改善。

 南阿弗利加(アフリカ)のアフリカ健康研究所が「ファイザーのワクチン接種を受けた12人の血液を採取」し、「血液中の中和抗体がオミクロン株の働きをどの程度抑えられるかを調べた」結果を昨日に発表。12人全体では、中和抗体の効果が「従来型ウイルスの場合と比べ、凡そ40分の1に低下」した一方、「新型コロナウイルスに感染した後、ワクチン接種を受けた6人」のうち5人は「中和抗体の効果が低下したものの、比較的高い水準を維持」した由。

 本日にファイザーとBioNTechも、共同開発したワクチンのオミクロン株への効果に関する実験結果を発表。血液中に含まれる中和抗体の効果は、接種2回完了者に於いても「従来のウイルスに対する場合と比べて大幅に減少」していたが、3回目の追加接種を受けた者では「中和抗体の効果は2回接種時の25倍」となり「従来型ウイルスに対する効果と同じ程度に高まっていた」事から、ビオンテックの最高(チーフ・)経営(エグゼクティブ)責任者(・オフィサー)、Ugur Sahin氏は「実験結果から考えると、3回目の接種を受けた人ではオミクロン株に対する高い効果が期待できる」と会見で語るも、今回の実験結果は初期段階のもので更なる調査が求められよう。

 京都大学教授の西浦(にしうら)(ひろし)氏等が「今年9月半ばから11月末(まで)に南アフリカから報告された200件余りの情報を基に分析。本日に厚生労働省の専門家会合に出された報告に依ると「ハウテン州に於ける実効再生産数はデルタ株の4.2倍」で、調整後も「少なくとも2倍以上になった」との事。WHOのテドロス事務局長は本日会見で「南アフリカで得られたデータは再感染するリスクの増大を示唆している」と述べ、発症後の症状はデルタ株に比べて軽症で在る可能性に言及しつつも「結論を出すには早すぎる」と引き続き警戒を怠らないよう呼び掛けた由。オミクロン株感染の広がる英国では、政府は先月に承認したCOVID治療用内服薬のモルヌピラビルの使用開始を発表。保健大臣のSajid Javid氏は「COVID治療に於ける新たな時代の始まりとなる」との声明を出したそうだが、言葉通りに事が進むか如何(どう)か。


12月9日(木曜)

 米国のGoogleは「出社と在宅勤務を組み合わせた勤務形態の導入」を来月10日以降に予定していたが、各地でオミクロン株感染が確認される情勢に対し、出社再開の延期を決定。同じく゛Tech Giants“の一角で旧名FacebookのMetaは「出社延期プログラムの新設」を公表。「従業員の働き方の希望に柔軟に対応するための制度」で、感染への懸念から在宅勤務の継続を望む場合は「出社再開の時期を3か月から5か月、延期する」事も可能となる模様。自動車製造のFord Motor Companyも来月に予定していた出社再開を来年3月に延期する等、米国企業で同様の動きが相次ぎ、経済活動への影響が懸念されている由。

 猛威を振るい続けるオミクロン株に対し、日本政府は「感染者が確認された61の国や地域等から帰国する日本人や在留資格を有する外国人」に対し、検疫所が指定する宿泊施設に3日間から10日間滞在させる「停留」措置を実施。世界的大流行(パンデミック)で国際線が大幅に減便される中でも関西空港には本日、阿蘭陀(オランダ)泰国(タイ)等から合計7便が到着し、帰国者達は抗原検査を受けると乗合自動車(バス)に乗り込み、待機施設へと移動。関西空港検疫所は、待機施設として空港周辺の旅舎(ホテル)3箇所、1409部屋を確保するも、先月末の稼働率6%が、本日は11倍の66%へと増加。年末に向けて更なる帰国者の増加と待機施設の逼迫が予想される中、昨日に大阪府の吉村知事は「府が新型コロナの感染者向けに確保している宿泊療養施設の一部を提供する」方針を示し、政府も各自治体に施設確保への協力を求めた由。

 本日は日本全国で165人、東京都内で17人の感染報告有り。死亡者は東京都の1名のみ。本日に都のモニタリング会議は「都内の感染状況」と「医療提供体制」の両方に関して最も低い警戒水準(レベル)を維持する一方、オミクロン株に関して「今後の動向を注視する必要が有る」、変異株を抜きにしても「会食の機会が増える」年末年始に感染リスクが高まり「新たな感染拡大のきっかけになる可能性がある」との注意喚起が行われた由。

 会議では、他に「オミクロン株感染が確認された患者を個室で隔離できる入院医療体制の確保が必要」「海外から日本に入国してオミクロン株の感染が確認された4人と同じ航空機に乗っていた濃厚接触者は都内に合わせて136人居る」が「全員が昨日迄の検査で陰性を確認した」」等の話題有り。散会後に東京都知事の小池(こいけ)百合子(ゆりこ)氏は「オミクロン株の感染拡大を防ぐ為には、市中での監視体制を強化する事も肝要」と語り、「都独自のオミクロン株を判別できるPCR検査の手法」を近県に加えて関西の自治体とも共有して行く意向を示した由。

 SARS-CoV2の起源を突き止めようとする米国に対し、本年7月に「抔恩(ベルン」出身の瑞西(スイス)人生物学者、Wilson Edwards」なる人物が「米国はWHOに圧力を掛け、中国起源説を無理に定着させようとしている」等とFacebookで主張。彼の発言は中国国営の中国国際電視台(CGTN)、環球時報(Global Times)が「西洋の生物学者の見解」として屡々(しばしば)取り上げられたが、8月に北京(ペキン)の瑞西大使館は「ウィルソン・エドワーズという名の瑞西人は実在しない」「此の名前で書かれた生物学の学術出版物も存在しない」「当該の接続権(アカウント)は7月24日に作られたばかりでfriendは3人、投稿は1件」のみとTwitterで指摘。更に「ウィルソン・エドワーズを探して居ます」「貴殿が実在するのならば、御会いしたいものだ」との投稿に対し、エドワーズ氏が名乗り出たとの続報は(つい)ぞ聞かれぬ。

 英BBCの調査に拠ると、エドワーズ名義の接続権は仮想(バーチャル)専用(プライベート)(ネットワーク)を用いて登録されているが、VPNは接続(アクセス)元を隠す目的でも用いられる。エ氏の自己紹介画像をメタ社が分析した所、「帽子の頭頂部等に不自然な歪み」等と「機械学習の一種で自動生成された痕跡」が検出され、実在する人物の写真では無い事が示唆された。杜撰(ずさん)と言えば杜撰な遣り口だが、エ氏投稿は「拡散役を果たした複数の偽アカウント」「国営機関の報道」と相互に引用し合う事で、信憑性を増幅。「民間人を装ったfake accountに因るSNS上のプロパガンダ」は本件以外にも多く、ツイッター社は中国側の関与が疑われる新疆ウイグル自治区関連の接続権2160件を閉鎖した由。

 国内では「COVID-19の為に父を失った西里(にしざと)優子(ゆうこ)氏が、別の遺族の女性と共に本年9月に自宅放置死遺族会を設立」「昨夜に初めて回線(オン)接続(ライン)の会合が開催され、遺族や医師が其々(それぞれ)の経験を語り合った」。大分(おおいた)臼杵(うすき)市では「本日の市議会本会議にも若林(わかばやし)純一(じゅんいち)議員がマスクを着用しないで出席」「着用の呼び掛けにも応じなかった為に若林氏の一般質問は認められず」、事後に若林氏は「私の行動で世の中に一石は投じられたと思う」と虚勢を張った等の報道有り。各人の主張も有るだろうが、前者が遺族の心情を慰め、後者が()(みだ)す活動で在る事に異論は無かろう。


12月10日(金曜)

 本日の報道に拠ると「先月28日から今月7日迄に海外から日本に入国した男女8人」がオミクロン株に感染していた事が空港検疫で判明して、先の4人と合わせて国内で12人の感染が確認された由。更なる感染拡大を防ぐ為の水際対策として、厚生労働省は「空港の検疫でオミクロン株が確認された」場合に「感染者と同じ飛行機に乗っていた全員」を濃厚接触者として「14日間の健康観察」を行うが、対象となる者が増加すればする程、観察期間中に滞在する施設が不足する道理。此の問題に対し、厚労省は都道府県の療養施設を一時的に借用する等の方法を用いて、直近一週間で2000室以上を新たに押さえ、本日中にも1万室超を確保できる見込みとの事。

 今月から始まった3回目接種に関して、接種担当大臣の堀内(ほりうち)詔子(のりこ)氏が閣議後に会見。2回目迄の接種者に於ける比率は「ファイザー製5対モデルナ製1」だったのに対し、3回目で配分する割合が「6対4程度」の見通しとなっている為に、過去にファイザーを接種した者も「3回目の接種ではモデルナを接種するケースが多くなる」と発言。そして「どちらも同じ作り方のワクチン」で「交互接種した場合の効果」も同種の接種と「同様の有効性や安全性が報告されている」「3回目の接種を希望する人は、モデルナも検討して頂きたい」と語ると共に「モデルナは、ワクチンの量を半分にして接種する前提で薬事承認の手続きを進めている」事で「副反応が少なくなる可能性も有る」と説明した由。。

 2021年度補正予算案に盛り込まれた「18歳以下への10万円相当の給付の」うち「5万円相当は引換券(クーポン)として給付する」とされていた件に関し、今週7日の記者会見で松野(まつの)博一(ひろかず)官房長官が「クーポン給付を基本に検討頂きたい」が「地方自治体の実情に応じて現金給付も可能とする」と発言。8日の代表質問で立憲民主党の泉氏から「クーポン発行の経費を考慮し、全額現金給付を選択可能とすべし」と求められたのに対し、岸田総理大臣も全額現金の選択肢を容認。昨日には木原官房副長官が「どのような場合に現金給付にする事が出来るか」「地方自治体の意見を伺って具体的な運用方法を検討している」と語りつつ、「全額現金給付を許可する具体例を今年度の補正予算案の成立後、速やかに示したい」とも述べて、無制限の現金給付は認めぬ方針と見えた。

 大阪では箕面市が(いち)(はや)く10万円全額現金給付の方針を宣言して居り、昨日に静岡県浜松市も全額現金の方針に決した。大阪市の松井市長は「今月中に中学生以下に10万円を現金で一括して給付する」と語っていたが「残念で仕方が無い」「予算が成立するのを待っていては間に合わない」として今月中の全額給付を断念したが、群馬県太田市は「可能で在れば年内に一括して10万円を支払いたい」。埼玉県蕨市は「一人親家庭等には市独自の措置として、子供1人当たり2万円を上乗せ支給」。埼玉県吉見町は「全ての子育て世帯を支援する」目的で、今回給付の除外要件とされる「夫婦どちらかの年収が960万円以上の世帯」の子供、凡そ百人に対してもにも「独自に1人当たり現金5万円を給付する」事とし、約500万円の費用を盛り込んだ補正予算案が町議会で可決される等と自治体独自の動きも見られる。

 国会では日本維新の会の共同代表、馬場(ばば)伸幸(のぶゆき)氏から「最たる愚策で、クーポンでの支給に固執する理由が理解出来ない」と批判する等と野党も追及。本日会見で経済再生担当大臣の山際(やまぎわ)大志郎(だいしろう)氏が「各自治体とも年度末は忙しい時期だと云う事も理解しているし、物理的に年度内に間に合わないと云う声も聞いている」「間に合わないと言っている自治体に、クーポンの給付を無理強いする様な事は無い」と述べた事で、更に情勢は現金給付の容認へと傾いた。

 18歳に十万円を振る舞おうと云う話の発端が公明党だった事は世人も知る所だが、同党幹事長の石井(いしい)啓一(けいいち)氏が「与党協議の中で、自民党から現金とクーポンに分けて支給したいと云う提案が有り、其れを受け入れたもの」に過ぎず「公明党が(こだわ)っている事では無い」。同党代表の山口(やまぐち) 那津男(なつお)氏も「自治体の事務負担と費用の面から全額現金での給付を求める声が増えている」が「与党は其れを()ってはいけないと考えている訳では無い」等と、党を挙げて保身に必死の()様子(ようす)。他人事の様に「区市町村が混乱する事の無い様に、国として早期に具体的な基準を示す事が今の状況を落ち着かせる一番の方法では無いか」と高みの見物を決め込んだのは小池都知事らしいが、今回に関しては一面の真理を突いているかも知れぬ。

 (かつ)て自民党幹事長の要職を務めるも、先の衆院選で敗れて議員徽章(バッジ)を失った石原(いしはら)伸晃(のぶてる)氏は、今月3日に「観光政策を担当する内閣官房参与」として起用されるも、氏が代表を務める自民党東京都第8選挙区支部が昨年に国の雇用調整助成金60万円余りを受け取っていた事が判明。政治団体の申請も可能な様だが、制度が救済の対象とする「売上が減少しても従業員を休ませる等して雇用を維持した事業者」に自民党の支部が該当するか否かは意見の分かれる所か。石原氏は「公正な手続きに(のっと)った受給」を主張するも「混乱を生じる事で、迷惑を掛ける事は自分の本意では無い」と内閣官房参与を辞職した旨を、今夜に岸田総理大臣が公表。出処進退を(わきま)えるのは時に至難で在る事を、石原氏は身を(もっ)て教えて下さった。


12月11日(土曜)

 今日もオミクロン株が57の国と地域へと拡大して、米国でも一日当たりの新規感染者数が1週間平均で10万人を超過。我が国では今日も感染者数や重症者数が抑えられていた反面、13人目のオミクロン株感染者の報告有り。当該患者は「錫蘭(スリランカ)に滞在歴が有る岐阜県内の40代男性」で、今月4日の入国時検査では陰性とされて翌5日に車で岐阜県内の自宅に戻り待機となるも、其の後に飛行機同乗者のCOVID感染が報告され、阜県が濃厚接触者として連絡を取った所、7日時点で発熱していた事が判明。入院と検査を経て陽性反応が出たとの事だが、「既に解熱して現在は症状が無い」事、「本年8月の時点でファイザー製ワクチンの第2回接種を受けていた」事等が興味深い。

 昨日にオミクロン株感染が新たに448人確認され、累計で1265人を数えた英国では、保健当局が昨日に「オミクロン株に感染した581人を対象にした」調査の結果を公表。対象者には「ワクチンを2回接種した人や追加接種を受けた人」が含まれ、「2回接種では、デルタ株に比して発症予防効果は大幅に低かった」が「追加接種を受けた場合は、凡そ70%から75%の発症予防効果」を認めたものの「未だ初期段階の調査で、追加接種の効果がどの程度の期間続くのか」等に関する更なる調査が必要との事。

 他に本日は「(たび)(かさ)なる緊急事態宣言に伴う酒類の提供停止の要請等で売り上げが落ち込む」中で「主な居酒屋連鎖(チェーン)各社は維持費の(かさ)む都市部大規模店を中心に撤退を開始」して、「感染拡大前の7200店から17%減少」。(やき)(とり)の鳥貴族が宅配にも対応するchickenburger専門店を東京都内に開業させ、居酒屋のワタミが住宅地に近い店舗を家族連れ需要の堅調な寿司店へ切り替える等と「生き残りを賭けて居酒屋以外の業態に転換する動きが目立つ」。

 感染はしたものの軽症か無症状に留まり、都の宿泊療養施設で療養している人で、且つ本人同意が取得出来た症例を対象とするCOVID治療薬の治験に東京都が協力して、塩野義製薬と興和の2社が内服薬の治験を実施。前者は内服に因って感染初期段階でウイルス量を下げ、「無症状の人が発症しないか」「軽症者の症状が改善する迄の時間はどうなるか」等を調べる最終段階。後者も「寄生虫感染症の特効薬、イベルメクチンがCOVID継承者にも有効なのか如何か」、最終段階の治験が進行中。

 12月7日付で「新型コロナウイルスワクチン接種業務に従事する医療職の被扶養者 の収入確認の特例の延長について 」なる厚生労働省保険局保険課長名義の通知が出され、3回目接種を担当する医療従事者を確保するため、「接種業務で得た収入は、健康保険等で扶養と認定される基準になる年収に含めない」との特例措置を「来年9月末まで延長する」事が決定した等の報道有り。

 更に昨日発売のFRIDAY誌が()()()いた所に拠れば、今月2日に大阪市長の松井(まつい)一郎(いちろう)氏が心斎(しんさい)(ばし)の焼鳥屋に来店。衆院議員と秘書、八尾市長や羽曳野市長に柏原市長、市議や府議等の30人が参加して、18時半頃から宴会。大阪府が会食時の感染防止対策として呼び掛けた「同一食卓(テーブル)4人以内」「2時間程度以内での飲食」等に反するが、松井氏は「打ち上げではなく反省会」「何か問題有りますか」等と開き直り、吉村氏は読売テレビへの生出演で「松井さんも時間を超えたと所に就いては反省していると(おっしゃ)ってるので、もうされないだろう」等と身内を擁護した由。


12月12日(日曜)

 本日18時のNHK情報を信ずるならば、オミクロン株感染は日本を含め、世界の59の国と地域に展開。国内では本日中に120人の感染を認めるも、死亡の発表無し。東京都の新規感染も13人に留まり、前週同曜より7人減り、都内の一日の感染確認が50人を下回るのは57日連続の50人未満、31日連続の30人未満。

 英国の里味陂(リバプール)で開催されていた先進7ヶ国外相会合、通称Group of Sevenは二日間の討議を終え、本日にASEAN各国の外相を招いた初の拡大会合を経て閉幕。G7外相は露西亜(ロシア)に関する共同声明を発表して、烏克蘭(ウクライナ)国境での部隊増強を非難すると共に、侵攻すれば「甚大な結果を招き、厳しい代償が伴う」と警告。更に議長声明で「社会基盤(インフラストラクチュア)投資で途上国に多額の借金を負わせ、債権国として影響を強める」中国への懸念が語られた由。

 G7外相会合に参加した我が国の外務大臣、(はやし)芳正(よしまさ)氏は「来年2月の北京冬季五輪に於ける外交拒否(ボイコット)」に就いても現地で意見交換。本件に関しては、中国の人権侵害を非難する米国が政府当局者を送らない外交ボイコットを表明した後、G7加盟国の英国や加奈陀(カナダ)も同調したが、2024年夏季五輪の開催国たる仏蘭西(フランス)は当局者派遣の方針を表明。日本は態度を明らかにしていないものの「閣僚の派遣を見送る方向で最終調整に入った」、「運動(スポーツ)庁長官の室伏(むろふし)広治(こうじ)氏派遣の可否も検討」等と巷間(こうかん)に噂有り。

 会合の合間に博物館の“The Beatles Story”で開かれた夕食会に招かれた林氏は館内を見学中、John Lennon氏を記念する一角に設置された白い洋琴(ピアノ)を「弾いても構わない」事を知り、レノン氏の代表曲として名高い“Imagine”の一節を演奏。各国外相から拍手を送られる一幕が有った由。政治家としての実力とは無関係との意見も有ろうが、個人的には頼もしい話と感じた。少なくとも「外務大臣としては諸外国に対し、大いに日本の面目(めんもく)(ほどこ)した」と言えよう。

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