令和3年10月最終週
10月25日(月曜)
今月中旬から露西亜では一日当たりの感染者が3万人を超え、感染が再び拡大。Vladimir Putin大統領が「ロシア全土で今月30日からの九日間を休業日に定める」大統領令に署名。更に感染者最多の首都、莫斯科では開始を早めて、今月28日から経済活動を大幅に制限。「食料や生活必需品を扱う店以外の営業や飲食店の店内での営業を停止」「学校も休校」「劇場や博物館の利用はワクチン接種完了者等に限定した上、人数も制限」等、昨年6月以来の大規模な制限が導入される一方、「自国製ワクチンへの不信感」等の事情から同国で接種を終えた者は未だに人口の3割程度に留まる由。
対して日本では、本日18時迄に全国で153人の感染、7人の死亡。東京都の感染は17人で今年最少だが、12人は感染経路不明。都の基準で集計した重症患者は昨日より2人減って20人。感染が確認された50代の男性と60代の男性、90代の男性の合わせて3人が死亡。感染状況が落ち着いている事に因り、本日から東京、大阪、千葉、神奈川、埼玉の5都府県で飲食店に対する営業時間の短縮要請が解除された。
政府が公表した最新状況に依ると、国内で少なくとも1回のワクチン接種を受けた者は9691万4751人で全人口の76.5%、2回目を終えた者は8816万4264人で全人口の69.6%。1回目と2回目を合わせた総接種回数は1億8507万9015回に及ぶ由。ワクチン接種の対象年齢に満たぬ小児も含めた計算で在り、接種可能な年齢に絞れば更に高率となろう。65歳以上の高齢者で少なくとも1回接種が3266万7983人で91.3%、2回完了は3230万1027人で90.3%。更に年代別で見ると、12歳から19歳で少なくとも1回接種が602万6586人で66.89%、2回完了は430万5468人で47.78%。20代は886万6820人で69.17%と731万5157人で57.06%、30代は1038万4760人で72.25%に874万955人で60.82%と続く。
本日に熊本市の製薬会社、KMバイオロジクスで社長を務める永里敏秋氏が記者会見。同社が開発中のCOVID-19用ワクチンに関して「今年3月から初期の臨床試験を行った」結果、「ファイザー製やモデルナ製のワクチン等と同等の安全性」を確認。今後は「既に2回の接種を終えた人が3回目の接種を行う所謂、追加免疫接種で使える様にする」為に「臨床試験を年内に開始」。「有効性と安全性が確認されれば、国に承認を申請」して「来年度中の実用化」を目指すと同時に、「1回目の接種をする人に向けた臨床試験」も「今月22日から国内の2000人を対象」に始まり、此方も「再来年度中の実用化を目指す」由。
国産の二文字が与える安心感に加えて、同社が開発しているのが比較的副作用が少ないと見られる不活化ワクチンで在る事から、mRNAワクチンに強い抵抗感を示す層からも実用化が期待されている模様。同社には季節性インフルエンザワクチン生産の実績も有り、毎年の接種を要する情勢ならば、インフルエンザ予防と併せて「混合ワクチン化する事も当然考えて進めて行く」との事。
自民党議員の辞職に伴い、昨日に「岸田内閣にとって初の国政選挙」となる参議院静岡選挙区と山口選挙区の補欠選挙。六日後に投開票が迫った衆議院選挙の前哨戦として、与野党双方の党首や幹部が相次いで応援に入る激しい選挙戦が展開された結果、山口選挙区では自民党が議席を維持した一方、静岡選挙区では野党側が勝利して自民党の議席を奪った由。此の結果を踏まえて、遊説先の広島から帰京した総理大臣の岸田文雄氏は「山口は信任を頂き、静岡は残念な結果となった」「県民の皆さんの判断を厳粛に受け止めたい」と東京都内で記者団に語った。
更に岸田氏は自民党党本部に入り、梃子入れを要する選挙区等について麻生太郎副総裁、甘利明幹事長、遠藤利明選対委員長らと意見交換。更にTwitterへも、衆院選に向けて「大変厳しい情勢」だが「この国難の中にあって政策を実行していくために、絶対に負けられない選挙」と投稿。更に「残り5日間、日本各地での街頭演説や車座対話を通して、お一人おひとりの声を岸田ノートに受け止めてまいります」「どうかこの岸田に、自民党に、お力を与えてください!」と支援を呼び掛けた由。同じ様な発言をしても、誠実な印象を与える語り口は先代や先々代の総理には無かったものだが、或いは其の辺りが勝敗の分かれ目となるやも知れぬ。
10月26日(火曜)
昨日に自民党副総裁の麻生太郎氏が、北海道小樽市で衆院選の公認候補と街頭演説。集まった有権者を前に「平均気温が2度上がった御陰で、北海道の御米が美味しくなった」と地球温暖化を軽視する発言。「昔、北海道の御米は『厄介道米』と言われるほど売れない米だった」が、売れる様になったのは「農家の御陰ですか」「農協の力ですか」「違います」、「温度が上がったからです」と言い切った後に「其れを輸出している」「此れが現実だ」と述べた由。
客観的事実に基づかない上に「米価維持等を公約に掲げ、衆議院選挙で米作農家から支持を獲得しようとする自民党」の大幹部の口から出たとは思われぬ発言に対し、本日に北海道農民連盟が「今迄の北海道米を作る生産者の努力と技術を蔑ろにする様な発言は断じて許されない」と抗議。同じく本日、BSフジ番組に出演した自民党総裁にして日本国総理大臣の岸田氏も、此の問題に言及。北海道産米に関して「関係者の皆さんが絶えず品種改良等、大変な努力をされ、其の積み重ねで美味しくなっている」、気候変動に就いても「災害や農産物にも影響を及ぼす地球規模の大変重要な課題だ」と述べて火消しを図ったが、麻生氏本人に物申す事が出来たか如何かは寡聞にして知らぬ。
同日に立憲民主党北海道連も文書で「農業関係者の長年にわたる努力を侮辱したもので、温暖化と結びつけるのは見当違いだ」と麻生氏に抗議。東京新聞は「麻生氏といえば九州の炭鉱王の子孫」、化石燃料で栄えた家柄故に「温暖化対策が喫緊の課題という世界の潮流」に反する「化石的思考」から離れられぬのも必然か、と諷した由。
静岡県の参院補選で立憲民主党や国民民主党推薦の野党系候補に自民党候補が敗れた件に関して、共同通信等が行った出口調査で「無党派層の7割が野党系候補に投票」「自民党候補へは2割以下」、更に「自民支持層の2割弱が野党系候補に流れていた」との結果が判明。
また衆院選全国289選挙区のうち、長崎1区では県連の候補者公募中に元総理大臣の安倍晋三氏が自ら「ウチの秘書が応募する」と関係者に直電。他の候補を下ろして氏の政策秘書を務めた初村滝一郎氏を擁立する事となったが、「祖父の代から長崎地盤の政治家一家で育った初村氏」も「地元での知名度はイマイチ」。対立候補の優勢を覆す為に安倍氏や政調会長の高市早苗氏が応援に入り、更に「菅前首相や西村前経済再生相などが駆けつける予定」だが、「22日に行われた安倍さんと初村さんの街宣はお寒い状況」で「聴衆は大半が動員」「足を止める人はほとんどなし」等と自民党の不利を示唆する報道が目立つ反面、自民党に批判的な姿勢で知られる朝日新聞社の調査で「自民党は公示前の276議席より減る」が「単独で過半数の233議席を大きく上回る勢い」、「立憲民主党は比例区で勢いがなく、公示前の109議席からほぼ横這」との結果が出たとの報道有り。
同社は選挙戦中盤の情勢を探るべく、今月23日と24日に全国約38万人の有権者を対象とした電話と電網を用いた調査を実施。ネット調査から小選挙区、電話調査から比例区の当落を予測。調査時点で選挙区は4割、比例区は3割の「投票態度を明らかにしていない」者が居た故に「今後、情勢が大きく変わる可能性」も否定出来ぬそうだが、自民党は小選挙区で「161の選挙区で優位に立ち、190議席に迫る勢い」、比例区は「堅調」で「公示前の66議席を上回り、70議席を」窺う情勢。接戦となる74選挙区の勝敗次第で「政権を奪還した2012年の衆院選以降」に確保し続けて来た「絶対安定多数」の261議席も狙えるとの事。
公明党は「公示前の29議席は維持しそうな勢い」。野党のうち、立憲は「選挙区では公示前の48議席を上回る公算が大きい」が「比例区は勢いに欠け」「61議席を10議席以上、下回りそう」。日本維新の会は「11議席から3倍近くに増える勢い」で、共産党は「比例区で議席を積み上げ、全体として公示前の12議席を上回る」可能性有り。国民民主党は「公示前の8議席と同程度」、れいわ新選組は「比例区東京で議席獲得」を狙うが、社民党は「選挙区、比例区ともに1議席を確保できるかどうかで、NHK党も「厳しい情勢」との事。
しかし、政治の世界は奇々怪々。昨日の総理発言も含めて窮状を喧伝する事で危機感を煽り、自陣を優勢に導かんとする意図が読み取れる様な気もする。
10月27日(水曜)
本日に東京都が発表した所に依ると、都知事の小池百合子氏は昨夕まで都庁で公務に当たるも、遠隔勤務の為に登庁しなかった本日に体調不良を訴え、「過度の疲労」から「一週間程度の静養が必要」と診断されて入院。当面の公務は副知事の武市敬氏が代行する由。
全ては「都議選告示直前の6月下旬」に入院した際と共通して居り、「『ファーストの党』を足掛かりに国政復帰を狙うも失敗に終わり、情勢を静観すべく衆議院選挙前に狸寝入りか」等と揶揄する声も有る様だが、「最近も時折、咳き込む様子が見られていた」とも報じられている。都内でも患者数が激減しているのでCOVID感染の可能性は低いと思われるが、心身相関に依る不調の可能性も否定できず、先ずは療養に専念して頂きたい。
米国のPfizerが「自社のCOVID用ワクチンを5~11歳の小児にも接種出来る様に、日本での承認申請に向けて政府と協議を進めている」事が本日に判明。
現時点で予防接種法に於ける臨時接種の対象となるのは「12歳以上」で、妊婦以外に努力義務を課して無料接種が推進される一方、有効性や安全性が不明として11歳以下は対象外。しかし、一足先に申請が提出された米国では、昨日に食品医薬品局(Food and Drug Administration; FDA)の外部有識者委員会が「接種を支持する」との見解を出した。此れが「日本の審査にも影響する可能性有り」と見られ、申請された暁には「厚生労働省は迅速に承認の可否を審査する方針」との事。反発も含め、実現すれば接種を巡る情勢に変化が生じる事だろう。
10月28日(木曜)
本日に厚生労働省が分科会を招集し、専門家達が「3回目のワクチン接種、即ち追加接種」の対象者に関して討議。其処で提示された「Pfizer製ワクチンの効果は時間経過で如何に変化したか」に関する米国の研究結果に依ると、2回目の接種から5箇月を過ぎると16歳から44歳では89%の感染予防効果が39%に、45歳から64歳では87%が50%に、65歳以上では80%が43%にと其々低下。然れども入院を予防する効果に就いては、同じく2回目の接種から5箇月以降で16歳から44歳の88%が90%に、45歳から64歳で91%が90%に、65歳以上で84%が83%となるも「目立った低下は見られなかった」由。
続いて分科会では、海外の対応を確認。米国で追加接種を受けるべきは「65歳以上の高齢者」「18歳から64歳で特定の疾患がある者」「仕事等でウイルスに曝される危険性が高い者」等で在るのに対し、英国では「50歳以上の者」「16歳から49歳で重症化の危険性を高める疾患を有する者」「介護施設の居住者や職員」「医療従事者」等。加奈陀では「長期療養施設等に入っている高齢者」だが、仏蘭西では「自宅で生活する65歳以上の高齢者」や「高齢者施設などの居住者」、「重症化の危険性が非常に高い者」や「基礎疾患がある者」に「医療従事者」や「救急隊員」等。以色列は追加接種の対象を当初の「60歳以上」から段階的に拡大、現在は「12歳以上」と各国で異なる対応が執られている現状が告げられた。
居並ぶ委員からは「希望者全員に接種機会を提供すべき」或いは「自治体の実務上、全員に打てる様にする事が現実的」等の意見が出て、最終的に分科会としては「2回目の接種を終えた人全員を対象とする」方向で一致。また「高齢者等の重症化予防効果が低下しやすい者」には「極力、3回目の接種を受ける」様に呼び掛ける事が厚生労働省に要請されたとの事。3回目の接種後に生じる副反応に関しては「ファイザーやModernaのワクチンで報告されたのは2回目迄と同程度」と米国から報告有り。以上を踏まえて厚生労働省としては「本年12月に医療従事者から順次、3回目の接種を始める」との方針を既に固めるも来月、改めて分科会を開いて正式決定となる模様。
本日は全国の感染者が274人、死者が9人に留まり、東京都内の感染者も21人で十二日連続で50人を下回った由。都の基準で集計した重症患者は前日より一人減って15人、感染死は3人。都のモニタリング会議も毎週開催から月2回に減らされ、都内の感染状況警戒水準が4段階のうち最も低い段階に引き下げられる一方、医療提供体制の警戒水準は先週と同じ上から3番目で不変。
同じく厚生労働省が「感染と発症を予防する目的での抗体カクテル療法を承認するか否か」を検討している旨の報道有り。現状では「軽症から中等症の患者」且つ「重症化の危険性を有する者」が対象とされており、今月20日までに全国で総計3万6000人が投与を受けているが、日本での販売権を持つ中外製薬は「感染と発症を予防するための投与」「無症状の患者への投与」も新たに認めるよう申請。「家庭内の濃厚接触者」に予防目的で投与した海外の治験に於いて「感染して発症する危険性が81%減少」、無症状の患者でも「発症の危険性を31%減らす」効果が確認された事も踏まえ、厚生労働省は来月4日の専門家部会で承認の是非を判断する予定。
専門家部会が可と判断すれば厚生労働省も数日以内に承認する見通しだが、認められるとすれば、COVID-19治療薬の予防目的や無症状の患者への投与に関しては初の承認となる模様。また中外製薬は、投与に30分程度を要する現行の点滴用製剤に加えて「より短時間で投与できる皮下注射」の承認も求めているらしく、此等が実現すれば発症や重症化を防ぐ手立てが増える事になるか。
経済界に目を転じると、Tokyo Disney Resortを運営するオリエンタルランドが「感染拡大で入場者数を制限した等の影響で、先月に至る半年間の決算は集団全体の売上が前年同時期より65%増加して975億円となるも、最終的には141億円の損失」、「前年の300億円より減るも2年連続の赤字」と報告。JR東日本も「来年3月までの1年間の業績予想を下方修正」、「一転して最終的な損益が1600億円の赤字になる見通し」。我が国の自動車製造主要8社が国内外で生産した自動車台数も「東南亜細亜の感染拡大で部品の供給が滞り、昨年同月を大きく下回る」、「中でもSUBARUの生産台数は68%迄減少し、昨年に比して三分の一まで落ち込んだ」等と、未だに景気の悪い話が多い。
しかし、本日も全国の感染者が274人の感染、死亡が9人。都内の感染者が21人で、重症者15人、死亡が3人と今の所は感染再拡大の兆し無し。感染状況や医療提供体制の分析、評価を続けて来た東京都のモニタリング会議は、本日に感染状況の警戒水準を4段階の最も下に設定。先週まで「感染状況は改善傾向にあるが、注意が必要である」とされていた総括の文言も「感染者数が一定程度に収まっていると思われる」へと変わり、会議自体も毎週開催から月2回に減らされる由。
斯様な現状を踏まえて、専門家で構成される新型コロナ対策分科会が政府案を了承。本日に日本政府が「大規模催事に於ける参加人数制限の緩和」を決定。9月末に緊急事態宣言や蔓延防止等重点措置が解除された後も、東京や大阪を含む27都道府県では約1箇月間の経過措置として「上限1万人」の上限が課せられて来たが、来月からは宣言や重点措置が適用されなかった他の20県と同じ「5000人」若しくは「収容定員の50%以内」の「いずれか多い方」迄の入場が許される事となる模様。
早速、日本の職業的野球はClimax Seriesの観客を増やす事を決定。Pacific Leagueの千葉Lotte Marinesは凡そ1万5000人、ORIX Buffaloesは1万8000人の入場を認める見込み。Central League では、東京Yakult Swallowsも収容人数の50%まで上限を引き上げると同時に、「ワクチン2回接種完了者等を対象に実証実験を行う」目的で別に約5000人を入れる予定。最大2万人程度が客席で観戦する事となったのに対し、同じ連盟に所属する阪神Tigersの販売予定数は「今後発表される政府や自治体の方針によって変更の可能性が有る」との理由で未公表。
10月29日(金曜)
本日に東京都が「都内で確認された新型コロナウイルスの感染者数」に関して「本年4月2日から10月2日の間に計4512人の報告漏れが有った」事を公表。此れとは別に「感染者の二重計上」等で「447人を多く計上していた」事も判明。此等を差し引きすると、都内の感染者数の累計は4065人増えて38万1610人となる由。感染者情報は医療機関や保健所が政府の情報把握機構“HER―SYS”に数値を打ち込み、更に保健所の職員が「保健所確認済」の入力を行う事を以て都への報告となるが、「感染拡大で保健所が患者対応に追われた影響」で確認済とされていない例が多々存在しており、未申告の約85%は感染第五波の頂点に当たる8月に発生したとの事。
感染者が減った先月中旬、担当者が誤りに気付いて数値を再確認。修正を経て、都内に於ける一日当たりの最多感染者数は8月13日の5908人になったそうだが、「東京五輪が終わるも更にパラリンピックを強行しようとした時期」と重なるのは偶然か、或いは必然か。8月を通しての膨大な患者数に対して3587人の増加は「凡そ3%程度」に留まるとの事で、都は「影響が無いとは言わない」が「コロナ対策の政策決定を左右するものでは無かった」と主張。真相は不明なれども、担当者は「日々の数字を正確に伝えられず反省している」「今後は保健所に細やかなfollow-upをして行く」等の声明を出した由。
今週25日に北海道で麻生太郎氏が「温暖化の御蔭で北海道の米は美味くなった」と発言して、積み重ねて来た努力を否定された北海道の農業関係者が抗議した等の経緯に就いては、翌26日の項に記した。批判は国内に留まらず、同日に米国のNewsweek誌も“Former Japanese Prime Minister Says Global Warming Has Made Rice 'Tastier'”と題した記事を掲載。
麻生氏に関して「81歳の政治家の発言が世間を騒がせたのは今回が初めてでは無い」として、昨年1月の「二千年の長きに渡って一つの民族、一つの王朝が続いている国は此処しか無い」と云う国内の少数民族を無視した発言。2017年の「結果が大事」「何百万人殺しちゃったヒトラーは、やっぱり幾ら動機が正しくても駄目」と云う、Adolf Hitlerを批判している様に見せて動機を肯定した発言。2019年に社会の高齢化と社会保障費の増加に就いて語るうちに飛び出した「年寄りが悪いみたいな事を言っている変なのが一杯居るけど」「子供を産まなかった方が問題」等の暴言も列挙。因みに発言が批判されても「誤解を与えたとすれば撤回する」が通例で、まともに謝罪した事は一度も無い模様。
英国では、最も歴史ある日刊紙The Timesが「麻生氏発言に関して、現首相の岸田氏が出演したBS番組の中で陳謝」するに至った顛末も含めて報道。同国では今月31日から来月12日迄、国連気候変動枠組条約の第26回締約国会議(26th UN Climate Change Conference of the Parties; COP26)が開催される予定。Boris Johnson首相も、膨大なCO2を排出する石炭火力発電の廃止を国際社会に呼び掛け、今月13日の岸田首相との電話会談にてCOP26で日本が石炭火力発電の廃止を約束した折も折、政権与党の副総裁が「温暖化を容認するかのような発言」を日本から発信してしまった状況に対し、世界的な通信社Bloombergも「COP26が岸田首相の外交の初舞台となる中で、麻生氏の暴言が物議を醸している」と伝えた。
近い将来に人類の存亡をも左右し得ると言われる地球温暖化に対し、海外の報道ではGlobal warming(温暖化)やClimate change(気候変動)に代わってClimate crisis(気候危機)なる用語が使われ始めたと聞く。Googleと其の傘下のYouTubeが、来月から「温暖化を『デマ』『詐欺』等とする主張」や「温暖化気体排出や人間の活動が気候を変動させたという事実を否定する主張」を持つ配信内容への広告表示を禁じる措置を導入するのも、温暖化への懐疑論や容認論を認めぬ世界的輿論、其れを懸念する広告主の意向故。斯様な世界情勢を理解出来ずに温暖化を軽視し、地元の農民を小馬鹿にした発言で其の場限りの受けを狙う副総裁と、其れを叱責出来ないばかりか、自身も温暖化に関する認識が危ぶまれる発言を繰り返していると言われる総裁に率いられる自民党。彼等が長期に政権を握り続ける日本の将来が危ぶまれる昨今なれども、さて明後日の衆議院選挙の結果は如何なる事やら。
本日に米国の食品医薬品局がファイザー製ワクチンに関する緊急使用の対象を変更し、「5歳から11歳に対する接種も許可する」と発表。今回拡大の対象となる年齢の小児に於いても12歳以上と同様「3週間空けて2回の接種」が必要となるが、1回の接種に用いられるワクチン用量は「12歳以上の三分の一に相当する」10瓦少。FDAの許可を受けて、同国の疾病予防管理センター(Centers for Disease Control and Prevention; CDC)が来月2日に専門家の委員会を開き、此処で推奨と決まれば速やかに接種が始まる事になる模様。
反ワクチン派、特に児童思春期に於ける接種を忌避する勢力の常套句は「我が国にCOVID感染に因る子供の死亡は存在しない」だが、米国では「現在迄に5歳から11歳の小児、約8300人がCOVID感染で入院」「うち146人が死亡した」とCDCから報告有り。米国小児科学会の調査でも「今月14日から21日までの1週間の感染者のうち、4分の1に当たる11万7000人余りが小児」との結果が示されて居り、少なくとも米国に於いては「小児に対しても接種を行う意義が大なり」と言えよう。
10月30日(土曜)
今週月曜の項にも記したが、海の向こうの露西亜では連日、4万人に迫る数の感染者が発生する事態となり、昨日の死者数は最多の1163人に達した。中部の都市では病床使用率が90%を超えて医療体制も逼迫。同国政府が「全土で11月7日迄を企業等の休業日と定め、経済活動を大幅に制限する」との措置を執ると共に「不要不急の外出を控える」事を求めたにも関わらず、本日に「モスクワ近郊の空港が多くの家族連れ等で混雑」。同国内では「連休を利用して国内外へ旅行に出掛ける人が増えている」と報じられたが、世論の反発を恐れてか、大統領府の報道官は「地域間の人の移動を止めるのは最後の手段だ」と述べて自体を傍観する姿勢を示した由。
米国に於いても感染が収束した訳では無く、紐育市では「既に接種を義務化した医療従事者や教員等」を除く「凡そ16万人の市職員」に対して「新型コロナウイルスのワクチンを少なくとも1回は接種する事を義務付け、10月29日の期限迄に接種しなかった職員に対して「無給の休職」を求めた。「多くの職員が休職に追い込まれる」事が予想される状況に対して「接種義務化の一時差し止め」或いは「期限の延長」を求める大規模な街頭活動が起きるも、市長のBill de Blasio氏は一昨日に「市の安全を守るにはワクチン接種が必要だ」と主張し、期限の延長には応じない姿勢を強調。
同市の報告に拠れば、一昨日の時点で接種を完了した職員の割合は、市長室や教育委員会で96%に上るものの警察は79%、消防は69%に留まっていたらしく、今後に警察官や消防士の人手不足で市民生活に影響が出る事が懸念される。個人的には此等の職種、特に医療との接点が濃い消防士の接種率が斯様に低い理由も気になるが、男意気が重視される集団で在る為かも知れぬ。
国内総生産(Gross Domestic Product; GDP)に関して、本年4-6月期は実質GDP成長率が前期比+0.5%、前期比年率+1.9%となり、「景気が緩やかに持ち直した」事が示唆された。続く7-9月期に関しても、政府は「ワクチン接種が順調に進展すれば、感染拡大前の水準を回復する」との見通しを示して来たが、来月15日の発表を控えて、民間の金融機関や頭脳集団12社のうち10社が発表した所では「2期振りにGDPが負的成長に転じる」と予想される由。
10社の予測には幅が有るものの、年率換算で2.2%から0.2%の減少との見解。COVID感染の急拡大に因り「外食や旅行の需要が落ち込む事」でGDPの過半を占める「個人消費」が減り、「世界的な半導体不足」や「東南亜細亜に於ける感染拡大に伴う部品の調達難で自動車の減産」等の要因で「輸出」も5四半期振りに減少すると見られている。正的成長と予測した2社も「伸び率は年率換算で0.1%から0.6%と小幅に留まる」との見解で、何れにしても当面の景気浮揚は望めない模様。
先週21日の項で、渋谷区が「今月31日の萬聖夜を含む週末」は「渋谷駅周辺の路上飲酒を制限する」方針を表明した旨を記したが、其の措置も虚しく、一日早い今夜の時点で同区の繁華街は買い物客や仮装した若者達で混雑。「今年は自宅で過ごす様に」との呼び掛けを無視した仮装姿の訪問者の側には 「緊急事態宣言が明けたので堂々と来られた」「マスクをしているし、ワクチン接種を受けた人も増えたので大丈夫だと思う」との理屈有り。「揉事は不安」「感染再拡大に繋がらぬか」等の懸念を抱えつつも営業短縮要請が解除されて初の週末に書入れ時を迎えた地元の飲食店は、深夜まで商売に励んだ所も有った模様。
JR渋谷駅近くの歩車分離式交差点付近では機動隊員が待機して不測の事態に備え、センター街周辺には民間警備会社の警備員が配置されるも路上飲酒や痴漢行為等が多発。更なる人出が予想される明日には警視庁が出動する機動隊員を増員して雑踏警備や交通整理に当たり、車両検問も実施する由。
10月31日(日曜)
昨日から本日に伊太利の羅馬にてG20首脳会議が開催されるも、中国と露西亜が不参加。土耳古で慈善活動や社会運動に尽力するも2017年から「反政府活動の容疑」で拘束が続くOsman Kavala氏に関して、今月に米国を含む十ヶ国の駐土耳古大使が釈放を求めたのに対して、同国大統領のRecep Tayyip Erdogan氏が「司法への干渉だ」と激怒。「十ヶ国大使の国外追放」を指示するも、米国等が人権問題の解決を断念して「内政不干渉の原則に従う」事を表明する等の顛末を経て、本日にエルドアン大統領と米国大統領Joe Biden氏が本日、ローマで会談するに至った由。
沙特阿拉伯の皇太子Mohammad bin Salman Al Saud氏が「王室に批判的な記者の殺害を承認していた」とされる状況が放置された件、今年8月に亜富汗斯坦から米軍を撤収させた直後に回教原理主義組織のTalibanが復権した件を含めて、民主主義や人権を重視する外交を目指すバイデン氏の立場も怪しくなって居り、世界の平和を揺るがす要因はCOVIDだけでは無い事を改めて痛感させられる。
本日20時頃、調布市内を走行していた京王線八王子発新宿行き特急の車内で、刃物を持った若い男に乗客17名が刺傷させられる事件が発生。男性1名が意識不明の重体に陥った由。殺人未遂容疑で逮捕された容疑者の服部恭太氏は「Halloweenで電車内に人が沢山居るから、大量殺人出来ると思った」、「人を殺して死刑になりたかった」「誰でも良かった」等と供述。
捜査が進む中で、凶行時に容疑者が派手な紫の上着や緑の襯衣を着用して「米国産漫画“Batman”に登場するJokerに扮していた」事、主役となった映画も評判となった悪役に容疑者が心酔していたと思われる事。事件発生の2時間前、18時台は渋谷センター街を徘徊する姿が防犯カメラに撮影されていた事。今年8月に起きた小田急線の刺傷事件に影響されて「駅の間隔が長い特急電車で事件を起こそう」と決めていた事。被害者を負傷させた後は床や座席に点火器用の燃料を撒いて火を放ち、逃げ惑う乗客達で車内が阿鼻叫喚の騒ぎに陥った事等が判明した模様。
国内外で様々な事件が起こった本日に衆議院選挙の投開票。各地で悲喜劇が生まれるも、全体の結果としては自民党が261議席を獲得し、絶対安定多数を確保。野党共闘を謳った割に立憲民主党と共産党は揃って議席を減らしたが、日本維新の会が公示前の三倍を超える41議席を得て、第三党に躍進した模様。委細は明日以降。




